ザールブリュッケンが大逆転 ファイナル進出に王手<卓球・ドイツブンデスリーガプレーオフ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:パトリック・フランチスカ/提供:ittfworld

大会報道 ザールブリュッケンが大逆転 ファイナル進出に王手<卓球・ドイツブンデスリーガプレーオフ>

2021.04.10

文:ラリーズ編集部

<卓球・ドイツブンデスリーガ プレーオフ 4月8日>

2020-2021シーズンのドイツブンデスリーガ・プレーオフが開催され、ザールブリュッケンがオクセンハウゼンにマッチカウント3-2で勝利し、ファイナル進出に王手をかけた。

>デュッセルドルフ、2戦連続のストレート勝ちでファイナルへ<卓球・ドイツブンデスリーガプレーオフ>

ブンデスリーガプレーオフ ルール

ドイツブンデスリーガプレーオフにはレギュラーシーズン上位4クラブが出場権を与えられ、シーズン1位と4位、2位と3位のクラブがそれぞれ対戦し、勝利した2クラブが年間王者をかけたファイナルへと進出する。

今シーズンのプレーオフ進出クラブはボルシア・デュッセルドルフ(シーズン1位)、ザールブリュッケン(シーズン2位)、オクセンハウゼン(シーズン3位)、グリュンヴェッターズバッハ(シーズン4位)の4クラブ。そして、ファイナルへの出場は、プレーオフの3試合で先に2勝を挙げることが条件となっている。

第1マッチ ダルコ・ヨルジッチ vs シモン・ゴジ

第1マッチにはザールブリュッケンからダルコ・ヨルジッチ(クロアチア)、オクセンハウゼンからシモン・ゴジ(フランス)が出場した。


写真:シモン・ゴジ/提供:ittfworld

試合は、順横系のサーブからの回り込みフォアハンドとバックハンドドライブで攻めるゴジが主導権を握る。ヨルジッチも自身のサーブからの展開で攻撃を試みるが、ゴジは安定した両ハンドでがっちりブロック。第1、第2ゲームとゴジが連取し、第3ゲームも強烈なフォアフリックを決めて勝利。ゲームカウント3-0でゴジが勝利した。

第2マッチ 尚坤 vs ウーゴ・カルデラノ

第2マッチにはザールブリュッケンから尚坤(シャンクン・中国)、オクセンハウゼンからウーゴ・カルデラノ(ブラジル)が出場した。


写真:ウーゴ・カルデラノ/提供:ittfworld

この試合では、カルデラノが左ペンホルダーの尚坤のバックを集中的に攻める。尚坤も自身のサーブから攻めたいところだったが、カルデラノの質の高いレシーブで攻めを封じられ、打開策を見つけられない。第1、第2ゲームをカルデラノが連取し、第3ゲームも最後はカルデラノのレシーブがネットインし、カルデラノが勝利。ゲームカウント3-0で完勝し、オクセンハウゼンが勝利に王手をかけた。

第3マッチ パトリック・フランチスカ vs サミュエル・クルチツキ

第3マッチにはザールブリュッケンからパトリック・フランチスカ(ドイツ)、オクセンハウゼンからはサミュエル・クルチツキ(ポーランド)が出場した。


写真:パトリック・フランチスカ/提供:ittfworld

フランチスカが負けるとチームの敗北が決まるという、プレッシャーがかかる試合だったが、フランチスカは緊張を感じさせないプレーで第1、第2ゲームを連取する。しかし、第3、第4ゲームはクルチツキが巻き返し、勝負は最終第5ゲームまでもつれ込む。

第5ゲームは、フランチスカが両ハンドで積極的に攻めて先にマッチポイントを奪うが、ヨルジッチも食い下がりデュースまで持ち込む。どちらが勝ってもおかしくない展開となるが、最後まで攻撃の手を緩めなかったフランチスカが14-12で勝利。ザールブリュッケンが1本取り返し、望みを繋いだ。

第4マッチ ダルコ・ヨルジッチ vs ウーゴ・カルデラノ

第4マッチにはザールブリュッケンからヨルジッチ、オクセンハウゼンからはカルデラノが出場した。


写真:ダルコ・ヨルジッチ/提供:ittfworld

試合は、この日既に1勝を挙げているカルデラノが先に主導権を握り、第1ゲームを先取。第2ゲームはヨルジッチがデュースの末なんとかものにするも、第3ゲームはカルデラノが11-2で圧勝し勝負は決したかに思われた。

しかし、ここらからヨルジッチが驚異の粘りを見せる。ループドライブとブロックで守りに徹し、カルデラノの猛攻を凌いでいく。第4ゲームをデュースで制し、最終第5ゲームも9-5でリードを奪われながらも11-9と逆転。フルゲームの激戦を制し、マッチカウント2-2とした。

第5マッチ フランチスカ/尚坤 vs ゴジ/クルチツキ

第5マッチにはザールブリュッケンからフランチスカ/尚坤ペア、オクセンハウゼンからはゴジ/クルチツキペアが出場した。


写真:尚坤(シャンクン)/提供:ittfworld

逆転での勝利を狙うフランチスカ/尚坤ペアだったが、ゴジ/クルチツキペアの台上プレーに苦しめられ、第1、第3ゲームを奪われる。しかし、第4ゲームからは尚坤が裏面でのチキータを使い、攻撃のリズムを掴み始める。11-6で第4ゲームを奪うと、最終第5ゲームでは9-9までもつれ込むが、最後は尚坤の回り込みフォアが決まり、ゲームカウント3-2でフランチスカ/尚坤ペアが勝利。1番、2番シングルスを失う絶体絶命の状況からザールブリュッケンが大逆転勝利を収め、ファイナル進出に王手をかけた。

2020-2021シーズン ドイツブンデスリーガプレーオフ結果

〇ザールブリュッケン 3-2 オクセンハウゼン

ダルコ・ヨルジッチ 0-3 シモン・ゴジ〇
尚坤 0-3 ウーゴ・カルデラノ〇
〇パトリック・フランチスカ 3-2 サミュエル・クルチツキ
〇ダルコ・ヨルジッチ 3-2 ウーゴ・カルデラノ
〇パトリック・フランチスカ/尚坤 3-2 シモン・ゴジ/サミュエル・クルチツキ

森薗政崇インタビュー


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