文:ラリーズ編集部
<東京五輪卓球競技 7月24日~8月6日 場所:東京体育館>
6日、東京五輪の卓球競技は最終日を迎え、男子団体の3位決定戦と決勝戦が行われた。男子日本代表は3位決定戦で韓国代表に3-1で勝利し、2大会連続のメダル獲得となった。
男子日本、最後は水谷が決める
写真:丹羽孝希・水谷隼ペア/提供:ITTF
メダル獲得をかけた大一番のトップを飾ったのは、水谷隼(木下グループ)と丹羽孝希(スヴェンソン)の左利きペアだ。韓国ペア相手に1-1と並んだ第3ゲームでデュースに。丹羽が緩急をつけた攻撃で奪うと、第4ゲームで大きくリードし、最後は丹羽がフォアハンドで決めた。
写真:張本智和(木下グループ)/提供:ITTF
1勝をあげ、勢いに乗る日本の2番手にはエース・張本智和(木下グループ)が登場。張禹珍(チャンウジン・韓国)相手に1-1で並ぶも、張本が積極的にコースを打ち分けリードを奪う。最後は張禹珍のドライブを張本がブロックし決定打となった。
写真:丹羽孝希(スヴェンソン)/提供:ITTF
2-0で王手をかけた日本からは3番手に丹羽が登場。ラリーの名手・鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)にカウンターを決めるも、ラリーで優位に立てず0-3で敗れた。
写真:水谷隼(木下グループ)/提供:ITTF
4番手に水谷が登場。張禹珍が張本戦のリベンジを狙うが、水谷がコートの前後左右を駆使した幅広い戦術で、張禹珍の的を絞らせず2-0に。第3ゲームでは水谷のサービスが効き、さらにリードを広げ、マッチポイントを握った。最後は水谷のフォアハンドドライブが張禹珍のミドルを突いた。
写真:水谷隼(木下グループ)/提供:ITTF
男子日本代表が団体戦で、リオ五輪の銀メダルに続く2大会連続のメダル獲得となった。水谷は「僕は、最高の後輩たちに恵まれて、素晴らしい結果を残すことができたので、今度のパリでは、ぜひ金メダルを目指して後輩たちに頑張ってほしいと思います。」とコメントした。
最強・中国、ドイツの猛攻を振り切り4連覇
写真:馬龍(マロン)・許昕(シュシン・中国)ペア/提供:ITTF
卓球競技の最終試合となった男子シングルス決勝には、五輪で無敗の中国代表と、準決勝で日本に競り勝ったドイツ代表が登場した。トップのダブルスでは、ダブルスの名手・許昕(シュシン・中国)と馬龍(マロン)による超攻撃型ペアが、ドイツのティモ・ボルとパトリック・フランチスカのペアに流れを渡さず3-0のストレートで勝利した。
写真:樊振東(ファンジェンドン・中国)/提供:ITTF
2番のエース対決には、中国から樊振東(ファンジェンドン)、ドイツからはドミトリ・オフチャロフと、シングルスのメダリスト同士の対戦となった。第1ゲームをオフチャロフ、第2ゲームを樊振東が取ってゲームカウントが1-1で並ぶ。
写真:ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)/提供:ITTF
第3ゲームの接戦をオフチャロフが制し、オフチャロフが勝利に王手をかけた。しかし、樊振東も第4ゲームを取り返すと、最終ゲームは銀メダリストの意地を見せ、3-2で樊振東が勝利し、4連覇に王手をかけた。
写真:馬龍(マロン・中国)/提供:ITTF
中国の勝利がかかった3番手には、シングルス金メダリストの馬龍が登場。ドイツの皇帝、ティモ・ボルとの試合では序盤から馬龍が世界一のフォアハンドを武器に得点を重ね、2ゲームを取る。
写真:ティモ・ボル(ドイツ)/提供:ITTF
そのままの勢いで馬龍が勝利するかと思われたが、ティモ・ボルも前中陣でのシュートドライブでラリーを制し、1ゲームを取り返す。しかし、ボルの反撃もここまで。最後は馬龍がボルとの激しいラリーをフォアハンドドライブで制し、大きな雄たけびをあげた。
写真:男子中国代表/提供:ITTF
中国代表が五輪で無敗の4連覇を達成した。
総括
約2週間にわたって行われた卓球競技では、混合ダブルスで金メダル、女子団体で銀メダル、女子シングルスと男子団体で銅メダルと4つのメダルを獲得した。このうち、伊藤美誠(スターツ)は出場した混合ダブルス・女子シングルス・女子団体の3種目でメダル獲得の快挙を達成した。
最終日 日本代表結果
男子団体3位決定戦 日本 3-1 韓国
〇丹羽孝希/水谷隼 3-1 李尚洙/鄭栄植
11-9/8-11/15-13/11-5
〇張本智和 3-1 張禹珍
11-7/8-11/12-10/11-7
丹羽孝希 0-3 〇鄭栄植
3-11/8-11/7-11
〇水谷隼 3-0 張禹珍
14-12/11-9/11-8
男子団体 成績
写真:男子中国代表/提供:ITTF
1位 中国(4連覇)
2位 ドイツ
3位 日本
*日本 リオ大会に続く2大会連続のメダル獲得
日本代表 最終成績
混合ダブルス
写真:水谷隼(木下グループ)と伊藤美誠(スターツ)/提供:ロイター/アフロ
水谷隼/伊藤美誠ペア 優勝(日本史上初の金メダル)
男子シングルス
写真:張本智和(木下グループ)/提供:ITTF
張本智和 ベスト16
写真:丹羽孝希/提供:西村尚己/アフロスポーツ
丹羽孝希 ベスト16
女子シングルス
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ITTF
伊藤美誠 第3位(女子シングルス初のメダル獲得)
写真:石川佳純(全農)/提供:西村尚己/アフロスポーツ
石川佳純 ベスト8
男子団体
写真:張本智和、水谷隼、丹羽孝希/提供:ITTF
日本代表 第3位(2大会連続のメダル獲得)
(出場選手:張本智和、丹羽孝希、水谷隼)
女子団体
写真:平野美宇、石川佳純、伊藤美誠/提供:YUTAKA/アフロスポーツ
日本代表 準優勝(ロンドン五輪以来の銀メダル)
(出場選手:伊藤美誠、石川佳純、平野美宇)
【連載】なぜ中国は卓球が強いのか?
水谷隼インタビュー
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
>>第1話「全盛期の7割あれば十分」 水谷隼、最後の大舞台へ懸ける思い
>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン
>>第3話 水谷隼、北京からロンドン、飛躍の4年間 きっかけは“中国武者修行”
>>第4話 水谷隼「一人で強くなってやる」すべては卓球界を変えるために
丹羽孝希インタビュー
写真:丹羽孝希(スヴェンソン)/撮影:伊藤圭
>>丹羽孝希「4年後のパリ五輪も目指す」天才サウスポーが描く未来
張本智和インタビュー
写真:張本智和(木下グループ)/提供:長田洋平/アフロスポーツ
>>張本智和の耳に響く東北からの“頑張れ” 忘れない3.11から10年
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