全種目ベスト8揃う 石川は女子単複で中国の牙城崩せるか<世界卓球2021・5日目見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:石川佳純(全農)と平野美宇(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 全種目ベスト8揃う 石川は女子単複で中国の牙城崩せるか<世界卓球2021・5日目見どころ>

2021.11.27

文:ラリーズ編集部

<世界選手権個人の部(世界卓球2021)ヒューストン大会 日時:11月23日~29日 場所:アメリカ・ヒューストン>

現地時間26日、世界選手権は4日目を迎え、男女シングルス4回戦と男女ダブルス、混合ダブルスの3回戦が行われた。

4日目男子シングルス


写真:梁靖崑(リャンジンクン・中国)/撮影:ラリーズ編集部

男子シングルスでは接戦が続いた。リアム・ピッチフォード(イングランド)は梁靖崑(リャンジンクン・中国)に先3ゲームを取られるも後半巻き返し、逆転勝ちかと思われたが梁靖崑が勢いを止め、準々決勝に進出した。他にもクアドリ・アルナ(ナイジェリア)、トルルス・モーレゴード(スウェーデン)がフルゲームの激闘を制した。


写真:林高遠(リンガオユエン・中国)/撮影:ラリーズ編集部

第1シードの樊振東(ファンジェンドン・中国)をはじめ、林高遠(リンガオユエン・中国)やウーゴ・カルデラノ(ブラジル)が4回戦を突破した。ティモ・ボル(ドイツ)はワン・ヤン(スロバキア)の棄権により不戦勝となった。

4日目女子シングルス


写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

女子では日本代表が大熱戦を繰り広げた。伊藤美誠(スターツ)は異質を苦にしないサウェータブット・スターシニー(タイ)に苦戦を強いられたが、4-3で制した。石川佳純(全農)はベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)に危なげなく勝利している。


写真:平野美宇(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部

一方、平野美宇(日本生命)は第1シードの陳夢(チェンムン・中国)と対戦。4度のデュースを含んだ大接戦となったが、陳夢が最終ゲームを制し、惜しくも金星を挙げることはできなかった。早田ひな(日本生命)も王藝迪(ワンイーディー・中国)と初対戦となったが、中国選手特有の回転や弾道に苦しみ、2-4で敗れ4回戦敗退となった。


写真:徐孝元(ソヒョウォン・韓国)/撮影:ラリーズ編集部

日本勢と中国勢以外ではカットマンの徐孝元(ソヒョウォン・韓国)が杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)に4-1で勝利し、ベスト8に入った。

4日目ダブルス


写真:宇田幸矢/戸上隼輔(明治大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

男子ダブルスでは張本智和(木下グループ)/森薗政崇(BOBSON)ペア、宇田幸矢/戸上隼輔(明治大)ペアの直接対決が実現した。森薗/張本ペアが先に2ゲームを取って王手をかけるが、後半から宇田/戸上がラリーの主導権を握り、3-2で宇田/戸上ペアが勝利した。試合後、森薗は悔し涙を流した。


写真:張本智和(木下グループ)・早田ひな(日本生命)ペア/撮影:ラリーズ編集部

女子ダブルスでは伊藤/早田ペア、石川/平野ペアが登場し、2ペアとも快勝してベスト8に進んだ。混合ダブルスでは張本/早田ペアが、苦手としていた黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)ペアに3-1で勝利した。


写真:クリスチャン・カールソン/マティアス・ファルク(スウェーデン)ペア/撮影:ラリーズ編集部

海外勢では男子ダブルスでクリスチャン・カールソン/マティアス・ファルク(スウェーデン)ペアが趙大成(チョデソン)/安宰賢(アンジェヒョン・韓国)ペアと熱戦を繰り広げ3-2で制している。

5日目となる26日には、全種目で準々決勝が行われる。

5日目見どころ


写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

女子シングルス準々決勝は中国勢5名全員と、石川、伊藤、徐孝元の8名で行われる。伊藤は王藝迪と対戦する。フルゲームになった時の戦績は2勝1敗と伊藤に分があるが、総合では負け越している。ここで勝って早田の敵討ちを成功させ、中国勢攻略の序章となるか。


写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部

石川もまた陳夢との対戦となる。2019年の国際大会で勝利したことのある石川だが、再びその流れを持って平野の敵討ちができるのか。そして、第1シードを撃破して上位進出なるか注目の一戦だ。


写真:宇田幸矢/戸上隼輔(明治大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

ダブルスでも日本勢の活躍が期待される。男子ダブルスの宇田/戸上ペアは、イングランドのエースペアとの対戦となる。復調が期待される宇田と絶好調の戸上が、欧州の強力なペアを下してベスト4進出を狙う。


写真:平野美宇(日本生命)と石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部

女子ダブルスでは石川/平野ペアが中国ペアと対戦する。東京五輪の団体決勝でも王曼昱(ワンマンユ・中国)/陳夢ペアに敗れたが、今回は孫穎莎(スンイーシャ・中国)と王曼昱がペアを組み、超攻撃型のペアで石川/平野を迎え撃つ。金メダル獲得に向けた重要な試合である。


写真:伊藤美誠(スターツ)・早田ひな(日本生命)ペア/撮影:ラリーズ編集部

また、伊藤/早田ペアもベスト4進出に向けてルーマニアのペアと対戦する。混合ダブルスでは、張本/早田ペアがインドの主力ペアに勝利して準決勝進出なるか。見逃せない試合が続く。

4日目 日本代表結果

女子シングルス4回戦

平野美宇 3-4 陳夢(チェンムン・中国)〇
〇石川佳純 4-0 ベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)
〇伊藤美誠 4-3 サウェータブット・スターシニー(タイ)
早田ひな 2-4 王藝迪(ワンイーディー・中国)〇

男子ダブルス3回戦

張本智和/森薗政崇 2-3 宇田幸矢/戸上隼輔〇

女子ダブルス3回戦

〇伊藤美誠/早田ひな 3-1 サビーネ・ウィンター/ニーナ・ミッテルハム(ドイツ)
〇石川佳純/平野美宇 3-0 サウェータブット・スターシニー/パラナン・オラワン(タイ)

混合ダブルス3回戦

〇張本智和/早田ひな 3-1 黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)

5日目 試合予定

男子シングルス準々決勝

樊振東(ファンジェンドン・中国) – 林高遠(リンガオユエン・中国)
梁靖崑(リャンジンクン・中国) – ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)
トルルス・モーレゴード(スウェーデン) – クアドリ・アルナ(ナイジェリア)
ティモ・ボル(ドイツ) – カナック・ジャー(アメリカ)

女子シングルス準々決勝

石川佳純 – 陳夢(チェンムン・中国)
陳幸同(チェンシントン・中国) – 王曼昱(ワンマンユ・中国)
伊藤美誠 – 王藝迪(ワンイーディー・中国)
徐孝元(ソヒョウォン・韓国) – 孫穎莎(スンイーシャ・中国)

男子ダブルス準々決勝

林高遠/梁靖崑(中国) – 邱党(チュウダン)/ベネディクト・デューダ(ドイツ)
王楚欽(ワンチューチン)/樊振東(中国) – クリスチャン・カールソン/マティアス・ファルク(スウェーデン)
何鈞傑(フージェンジェ)/黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港) – 張禹珍(チャンウジン)/林鐘勲(イムジョンフン・韓国)
宇田幸矢/戸上隼輔 – ポール・ドリンコール/リアム・ピッチフォード(イングランド)

女子ダブルス準々決勝

崔孝珠(チェヒョジュ)/リー・ジオン(韓国) – 銭天一(チェンティエンイ)/陳夢(中国)
伊藤美誠/早田ひな – アンドレーア・ドラゴマン/エリザベタ・サマラ(ルーマニア)
倪夏蓮(ニーシャーリエン)/デヌッテ・サラウ(ルクセンブルク) – マニカ・バトラ/アルチャナ・カマス(インド)
石川佳純/平野美宇 – 王曼昱/孫穎莎(中国)

混合ダブルス準々決勝

林昀儒(リンユンジュ)/鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ) – 何鈞傑/李皓晴(リホチン・中国香港)
アルバーロ・ロブレス/シャオ・マリア(スペイン) – 王楚欽/孫穎莎(中国)
張本智和/早田ひな – サティアン・グナナセカラン/マニカ・バトラ(インド)
林高遠(中国)/チャン・リリー(アメリカ) – エマニュエル・ルベッソン/ユアン・ジャナン(フランス)

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