【五輪卓球】水谷「非常に良い入り」 日本男子、女子に続くオールストレート勝ちで8強入り | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:水谷隼(写真右)と丹羽孝希(写真左)/提供:ロイター/アフロ

大会報道 【五輪卓球】水谷「非常に良い入り」 日本男子、女子に続くオールストレート勝ちで8強入り

2021.08.02

文:ラリーズ編集部

<東京五輪卓球競技 7月24日~8月6日 場所:東京体育館>

2日、東京五輪の卓球競技で男子団体1回戦が行われた。男子日本代表はオーストラリア代表相手に3-0のストレートで勝利して、準々決勝進出を決めた。

水谷/丹羽の左・左ペアが快勝


写真:水谷隼(写真右)と丹羽孝希(写真左)/提供:ロイター/アフロ

1番ダブルスでは、水谷隼(木下グループ)と丹羽孝希(スヴェンソン)による左・左ペアが五輪の舞台に登場した。フー・ヘミング/ヤン・シン(オーストラリア)ペアとの対戦となったが、序盤から日本ペアのサービスとレシーブが冴えわたる。

第1ゲームを取ると、第2ゲームもサービスからの3球目攻撃やカウンターが決まり、勢いそのままに連取。第3ゲームではラリーが続くも、日本ペアの中陣以降の安定感で得点を重ねる。オーストラリアペアが追いつくも最後は丹羽がサービスで勝利を決めた。

エース・張本、戦術の多彩さで確実な勝利


写真:張本智和(木下グループ)/提供:ITTF

2番手に張本智和(木下グループ)が登場。デイビット・パウエル(オーストラリア)相手に序盤からチキータやパワーで押すドライブで得点を重ね11-4で先取する。

第2ゲームではデイビット・パウエルがラリーで張本からリードを奪うも、張本が冷静な判断と安定感のある動きで食らいつく。カウンターやブロックなどを駆使して第2ゲームを張本が取る。

第3ゲームもデイビット・パウエルが序盤からリードする。張本もデイビット・パウエルの球に慣れ始め、中盤で競る展開となるも最後は張本が技術力の高さを見せ、11-7で勝利を決めた。

大黒柱・水谷、隙のないプレーでチームの勝利へ


写真:水谷隼(木下グループ)/提供:西村尚己/アフロスポーツ

今大会シングルスで初めての出場となった水谷隼(木下グループ)がヤン・シン(オーストラリア)と対決。序盤からヤン・シンの球に順応し、すかさず攻撃の姿勢に転じた水谷が第1ゲームを先取した。

ストレートを多用し、両ハンドで得点を量産する水谷が第2ゲームも大きくリード。完璧ともいえるプレーで第2ゲームを11-1で取り、日本チームの勝利に王手をかけた。

第3ゲームでも水谷の緩急をつけた攻撃が炸裂する。ヤン・シンも左右に揺さぶる攻撃で食らいつくが、水谷の技術の多彩さが得点を呼びマッチポイントに。最後は水谷のサービスをヤン・シンがネットミス、準々決勝進出が決まった。

男子代表コメント

団体戦初戦単複1勝ずつをあげました

水谷:ミックスダブルス優勝してから少し時間経ったんですけど、今日はみんなストレート勝ちということで非常に良い入りができたんじゃないかなと思います。

水谷選手にとって集大成とも言える五輪ですが

水谷:1本1本のプレーをとにかく大事にしていきたいというか噛みしめながらプレーしたいです。

左利き同士のダブルスで見事な勝利

水谷:実戦は約2年ぶりで今日はストレートで勝てたんですけど、まだまだ調整していかないといけないなと感じました。動きが少し難しいですね。お互いが左左ということもあって、しっかり動かないとぶつかってしまうので、その辺改善していけたらいいなと思います。

丹羽:練習はたくさん積んでいたんですけど、試合をするのは2年ぶりくらいなので、少し不安もあったんですけど今日はすごく良いプレーができたと思います。

ラリーが続けば続くほど難しくなってくるので、今日の相手はサーブやレシーブで得点することができたんですけど、明日からの相手は強くなってラリーが長引くと思うので、そうなったときにもっとしっかり動いて行かないといけないです。

サーブレシーブや3球目、4球目で得点できるように戦いたいと思います。

シングルスの悔しさを団体戦にぶつけられそうか

丹羽:シングルス終わってから5日間くらいあったので、切り替えて団体戦にベストを尽くしたいと思います。

エースポジションでの試合となりました

張本:シングルス終わったときにそのポジションで良いのかとという迷いはあったんですけど、監督と話もして初戦はまず使うと言われたので、しっかり今日に合わせて、まず勝てたのは良かったです。

シングルスで1回負けたからといって全てが崩れるわけではない。団体戦は違う種目としてもう1回0から頑張ろうと思いました。

今日はストレートだったんですけど明日からレベルがもっと上がるのでそこでも勝てるように頑張りたいです。

どんなプレーをしたいか

張本:シングルスではできなかったプレーを団体戦ではできれば良いと思います。

明日の準々決勝に向けて

水谷:明日は非常に厳しい戦いになると思うんですけど、チーム一丸となって倒したいと思います。

男子1回戦 結果

日本 3-0 オーストラリア

〇丹羽孝希/水谷隼 3-0 フー・ヘミング/ヤン・シン
11-7/11-3/11-8

〇張本智和 3-0 デイビット・パウエル
11-4/11-9/11-7

〇水谷隼 3-0 ヤン・シン
11-4/11-1/11-9

日本代表 試合予定

19:30~ 女子団体準々決勝

日本 – チャイニーズタイペイ

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