大会報道 吉村和弘(愛工大)悲願のワールドツアー初優勝【ITTFワールドツアー・香港オープン男子最終結果】
2018.05.27
文:ラリーズ編集部
*写真は香港オープン2018男子シングルスで優勝した吉村和弘(愛知工業大学・写真中央)
<2018年5月22日〜5月27日 ITTFワールドツアー・香港オープン (ハンセン)>
吉村和弘(愛知工業大学)が嬉しいワールドツアー初優勝
5月22日から開催されたITTFワールドツアー・香港オープン(開催地:ハンセン)は全日程を終了。大会最終日となる27日には、男子シングルスとダブルスの決勝が行われ、男子シングルスでは吉村和弘(5月度世界ランキング105位・愛知工業大学)が嬉しいITTFプロツアー初優勝を飾った。
今大会好調の吉村は決勝までに大島祐哉(37位・木下グループ)、ドイツのフィルス(同21位)、韓国の李尚洙(同8位)ら、世界ランク上位の強豪選手を連破すると、決勝では、準々決勝で吉村真晴(名古屋ダイハツ。和弘の兄)を破った左腕のCHO Seungmin(同54位・韓国)を4−1で下した。
決勝での吉村は、ラリーになった際のミスが少なく、冷静に得点を重ねるとともに、要所で相手の甘い繋ぎのボールをカウンターで狙い、終始試合を優位に進めた。最後は相手のサーブに対し、強烈なフォアハンドドライブで得点し、優勝を掴み取った。
吉村は今年2月に肩を疲労骨折するなど怪我に悩まされており、それを克服するため懸命にトレーニングに取り組んでいたという。今大会の吉村は4月に完治した肩をかばう様子もなく、完全復活とも言える俊敏なフットワークと、力みのない柔らかなフォームから強烈な攻撃を見せた。
吉村がワールドツアーで優勝するのは初めてのこと。優勝後、ラリーズが本人にコメントを求めたところ、「今回優勝しましたが、目指すのはもっと上のレベルなので、満足せずに強くなって行きたいです。」と謙虚に回答。また今大会の勝因について問うと、「戦術、そして台上で必ず先手を取れたことです。」と答えた。
吉村は元々、「バックハンドのスピードは世界トップクラス」と評されていた選手だが、今大会はフォアハンドも良く決まり、プレーに安定感が増した。今大会での優勝をきっかけに更なる活躍と世界ランクの上昇が期待される。
また、男子ダブルスでは森薗政崇(FPC・同52位)/大島祐哉(木下グループ・同37位)ペアが香港の何鈞傑(同34位)/黄鎮廷(同7位)に挑んだが、地元の大声援を背にした香港ペアの勢いに押され、0-3のストレートで敗退。準優勝に終わった。
2018年香港オープン:最終日の結果
男子シングルス
<決勝>
吉村和弘 4-1 CHO Seungmin(韓国)
11-5/5-11/11-8/11-3/11-7
男子ダブルス
<決勝>
森薗政崇/大島祐哉 0-3 何鈞傑/黄鎮廷(香港)
6-11/3-11/9-11
2018年香港オープン:最終結果
男子シングルス
<優勝>
吉村和弘(愛知工業大学)
<準優勝>
CHO Seungmin(韓国)
<ベスト4>
LIM Jonghoon(韓国)、ZHOU Qihao(中国)
<ベスト8>
吉村真晴、李尚洙(韓国)、ジョン・パーソン(スウェーデン)、マルコス・フレイタス(ポルトガル)
男子ダブルス
<優勝>
何鈞傑/黄鎮廷(香港)
<準優勝>
森薗政崇(FPC)/大島祐哉(木下グループ)
<ベスト4>
上田仁(シェークハンズ)/吉村真晴(名古屋ダイハツ)、パトリック・フランチスカ(ドイツ)
男子U21
<優勝>
林兆恒(中国香港)
<準優勝>
CHO Seungmin(韓国)