文:ラリーズ編集部
<JA全農 2019ITTFチームワールドカップ東京大会 2019年11月6日~11月10日>
7日、大会2日目を迎えたJA全農2019ITTFチームワールドカップ東京大会は、男女団体の予選リーグが全て終了した。これにより、決勝トーナメントに進む8チームが出そろい、組み合わせが決まった。また、男子団体準々決勝のうち2試合が行われた。
予選リーグ2位通過となった日本男子は、準々決勝でドイツと対戦。3-1で快勝し、メダルを確定させた。
大会3日目となる8日には、男女団体で準々決勝が行われる。初日に予選リーグ1位通過を決めた日本女子がルーマニアと対戦する。
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張本がオフチャロフを、吉村がボルを下す
写真:ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)/撮影:ラリーズ編集部
日本男子はドイツとの準々決勝に臨んだ。ドイツはドミトリ・オフチャロフ、ティモ・ボル、パトリック・フランチスカという盤石の布陣で、厳しい戦いになることが予想された。
1番ダブルスは予選リーグに続き丹羽孝希(スヴェンソン)/吉村真晴(名古屋ダイハツ)が出場。第1ゲームを奪ったものの、その後はドイツペアのパワーのあるボールに対し後ろに下げられる展開を強いられ、1-3で敗れた。日本は苦しいスタートになった。
しかし、張本智和(木下グループ)が流れを変えた。2番でドイツのオフチャロフと対戦。ラリーでは相手に分があったものの、先手をとっての速攻が光り、それまで勝ったことのないオフチャロフ相手に3-1で勝利した。
その流れを引き継いで3番は吉村が欧州の皇帝、ボルに挑んだ。こちらも過去に一度も勝ったことのない組み合わせであったが、出足から吉村は積極的に攻め立て、2ゲームを連取する。第3ゲームはボルが粘り強さを見せ、デュースにもつれ込んだが、振り切った吉村。ストレートでの勝利となり、日本に大きな1勝をもたらした。
写真:張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
マッチカウント2-1となった4番、再び張本が登場。相手はボルとダブルスを組むフランチスカだ。非常に背が高く、体格を活かしたパワーボールが特徴だ。序盤はそんなフランチスカの威力のあるボールに苦しんだ張本だったが、途中からコースを変えるなどしてうまくかわし、ゲームカウント2-1とする。第4ゲームは3-7からデュースに追いつくと、最後はサービスエースで試合を決めた。
前日のイングランド戦の敗戦を払拭するかのような快勝を見せた日本男子。試合後、張本は「厳しいドローでも勝ち上がってメダルを取れたというのは僕たちにとって自信になった」と語った。来年の東京五輪に向けて、大きな一歩になっただろう。
準決勝は9日に行われ、中国と対戦する。いい流れを引き継いで”中国越え”なるか。
日本女子、メダルをかけてルーマニアと対戦
写真:ドデアン・モンテイロ(写真右)とエリザベタ・サマラ(写真左)/提供:ittfworld
初日に2連勝で予選リーグを1位で突破した日本女子は、1日空いた8日にヨーロッパ女王・ルーマニアとの準々決勝に臨む。
ルーマニアは予選グループを2位で通過。チャイニーズタイペイにも肉薄しており、侮れない相手だ。特に、ドデアン・モンテイロとエリザベタ・サマラのダブルスはタイペイペアにストレートで勝利している。今大会はダブルスから始まるオーダーのため、流れを作るという意味でも、ダブルスが大きなポイントとなるだろう。
ここまで1つもマッチを落としていない日本女子。このまま勢いを維持できるか、注目が集まる。