文:ラリーズ編集部
<パラ卓球スペインオープン 3月5日~8日>
3月5日~8日にスペイン・ジローナでパラ卓球スペインオープンが開催された。今大会は、中国オープン、イタリアオープンがコロナウイルスの影響により延期となったことで今年度最後の大会、また東京パラ五輪出場をかけたランキング枠獲得のための最後の大会であった。
スペインオープン 結果
写真:女子団体クラス6-8表彰式/提供:日本肢体不自由者卓球協会
女子シングルスクラス2-3では茶田ゆきみが、クラス7-8では友野有理がそれぞれ3位入賞を果たした。
また、女子団体クラス6-8では友野有理・ELLI,Elena(イタリア)チームが準優勝、男子団体クラス5では土井健太郎・GUERTLER,Jan(ドイツ)チームが3位、男子団体クラス6-7では井上全悠・DESPINEUX,Ben Ashok(ベルギー)チームが準優勝と、活躍を見せた。
世界ランク2位、男子クラス9の岩渕幸洋は個人戦予選リーグ敗退と、悔しい結果となった。
今後は5月9日~11日にスロベニアで行われる、東京パラ五輪出場をかけた世界予選トーナメントでの優勝に向けて強化を図っていくということだ。
補足:パラ卓球11段階のクラス分け
パラ卓球は大きく「車いす」と「立位」の部に分かれ、それぞれ障がいの重さにより5段階のクラスが設けられている。(車いすがクラス1~5、立位がクラス6~10。障がいが軽くなるにつれ、クラスの数字が大きくなる)また知的障がいがクラス11として設けられている。
解説:パラ卓球団体戦はパートナー探しも戦略のひとつ
国の同じクラスにパートナーがいない場合、他国の同様な選手と組んで団体戦に出場することができる。または、自分より障害の軽いクラスの選手と組んで出場することも可能。
大会のプレーヤーリストが発表後、選手同士で連絡を取りパートナーを見つけ、現地に行って声をかけてるなど自分で探してパートナーを組む。
団体戦で良い結果を求めるのであればランキング上位選手と組めると良いが、その選手とは対戦することができないため、その選手と対戦し勝利して獲得するポイントが無くなる。さらに自分より軽いクラスに出場する場合、自分より障害が軽いためボールの威力や動ける範囲が良くなるため不利になる場合もある。
パラ卓球の団体戦のパートナー探しも戦略のひとつであり、大会の前から試合は始まっている。