文:ラリーズ編集部
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 11月22日(日)>
22日、卓球Tリーグサードシーズン男子の試合が行われ、琉球アスティーダ(以下、琉球)が、岡山リベッツ(以下、岡山)をマッチカウント3-2で下した。琉球は開幕戦に敗れたものの4連勝で勝ち点12とし、11月の戦いを終えた。
今回の試合では、吉村和弘、宇田幸矢(ともに琉球)、田添響(岡山)の移籍組や、田中佑汰(岡山)の新加入選手といったフレッシュなメンバーが勝利をあげた。
写真:初勝利をあげた田添響(岡山リベッツ)/提供:©T.LEAGUE
移籍組の活躍で琉球が勝利
琉球は、第1マッチのダブルスで吉村和/宇田ペア、第3マッチで宇田、1ゲーム勝負のビクトリーマッチで吉村和と2人で3勝をあげた。吉村和は岡山から、宇田は木下マイスター東京からの移籍で今季より加入した移籍組で、張一博監督(琉球)は両選手に期待を寄せる。
写真:宇田幸矢(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
21日の試合後、宇田について「チームのエースとしてこれからも使い続ける。超攻撃的な卓球で若いし全日本チャンピオン。チームとして育てていきたい」と高く評価していた。吉村和に関しては、今回のビクトリーマッチ(以下、VM)が今季シングルス初起用となったが「練習の状態、感じがすごく良かったので、使ってみても変な感じにはならないと思った」と信頼を寄せている。
写真:吉村和弘、宇田幸矢(写真奥・琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
初年度のVMでは全勝していた“守護神”吉村和も「VMでいきなりシングルスは不安だったんですけど、(監督が)選手を信じてくれているということで名前を書いてもらった以上、チームを背負って戦いました」と指揮官の期待に応え、見事チームを勝利に導いた。
ライバルでありチームメート
今季の琉球は、宇田幸矢、戸上隼輔の明治大コンビに加え、日本リーグでも活躍する平野友樹らが加入し、選手層の厚さがリーグ随一となっている。
吉村和は「選手層が厚い中でしっかり得点して貢献するという意識でやれている」と刺激を力に変えている。21日に平野も「負けたら試合に出られないというプレッシャーの中で、勝ち続けないといけない」とチーム内での競争が激化していることを明かしていた。
写真:吉村和弘(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
切磋琢磨することで実力が底上げされている琉球だが、また一方で、試合が始まればチームメートとして全選手が大きな声援を送る。無観客開催の中、琉球ベンチの声援の大きさは際立っており、ベンチの雰囲気も良い。その結果、開幕戦に敗れた後、見事立て直し、4連勝と好調をキープしている。
吉村和は、兄であり主将の吉村真晴の存在がチームに欠かせないと語る。「兄貴だが、1選手として素晴らしい選手だと思っている。試合に対して高いモチベーションで挑んでいるので、とてもチームが良い雰囲気になる」。
写真:試合には敗れたがチームを牽引する主将・吉村真晴(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
11月の5試合を終え、4勝1敗の勝ち点12と首位を快走する琉球。悲願の初優勝に向け、本日のヒーロー吉村和は「優勝にまっすぐ突き進みます」と力強く語った。
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琉球アスティーダ 3-2 岡山リベッツ
写真:勝利した琉球アスティーダ/提供:©T.LEAGUE
〇吉村和弘/宇田幸矢 2-1 上田仁/森薗政崇
11-6/7-11/11-8
吉村真晴 2-3 〇田添響
9-11/10-11/11-9/11-6/11-13
〇宇田幸矢 3-1 森薗政崇
5-11/11-10/11-8/11-8
木造勇人 0-3 〇田中佑汰
7-11/9-11/6-11
〇吉村和弘 1-0 田添響
11-9
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