「厳しい戦いが待っている」日本生命・村上恭和総監督が紐解く、Tリーグプレーオフ オーダー決めの極意も公開 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:早田ひな(日本生命レッドエルフ)、安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ

大会報道 「厳しい戦いが待っている」日本生命・村上恭和総監督が紐解く、Tリーグプレーオフ オーダー決めの極意も公開

2023.03.21

この記事を書いた人
2001年生まれ。大会報道、インタビュー記事から動画企画まで幅広く担当。
卓球の魅力を共有するコンテンツ制作を目指して活動中。
戦型:右シェーク裏表カット

<卓球・ノジマTリーグ2022‐2023シーズン(5thシーズン)プレーオフセミファイナル 日程:3月22日 19:00~ 場所:代々木第二体育館>

22日に開催となる、Tリーグ5thシーズンプレーオフ。

女子セミファイナルでは、レギュラーシーズン2位のトップおとめピンポンズ名古屋と、3位の日本生命レッドエルフが対戦する。

激戦が予想されるプレーオフの見どころを、当事者の日本生命レッドエルフの村上恭和総監督と紐解いていく。

村上監督「レギュラーシーズンは厳しい戦いだった」

――今季のレギュラーシーズンを振り返っていかがでしょうか。
日本生命レッドエルフは女子4連覇中ですが、今季のレギュラーシーズンでは、プレーオフ進出が危ぶまれるほどの厳しい戦いになりましたね。

レギュラーシーズン11勝9敗で3位。ぎりぎりファイナル進出枠に滑り込みました。

11勝中9勝はダブルスで勝っており、ダブルスで勝つことがチームの勝利に繋がると、改めて実感したシーズンでした。


写真:日本生命レッドエルフ/提供:T.LEAGUE/日本ペイントマレッツ/アフロ

――苦戦の要因はどこにあったのでしょうか。
今季から1番ダブルスで出た選手が、2番シングルスへ連続出場することが可能になりました。

そのルール変更に最後まで対応できず、オーダーを上手く当てられなかったことが、苦戦した理由の1つですね。

――なるほど、特に印象的だった試合はありますか。
1月7日、2月4日でトップ名古屋に2-3で敗れた2試合ですね。順位争い中の名古屋に競り負けた、手痛い敗戦でした。

どちらの試合もダブルスを取られ、シングルスで2本取返してからの逆転負けでした。

名古屋は鈴木李茄/南波侑里香のダブルスがとても強いので、やはりセミファイナルでもダブルスがキーポイントになります。

ダブルスで勝ち越したことは、名古屋が初めてファイナルに進出した大きな要因の1つですね。

セミファイナルオーダーを考察

――個人的に、プレーオフセミファイナルのオーダーを考えてみました。両チームの勝敗数、勝率を元に、オーダー予想を組み立てています。村上監督ご本人に聞くのも恐縮ですが…。


写真:女子セミファイナルオーダー予想(今季レギュラーシーズンスタッツ)/作成:ラリーズ編集部

根拠が明確で、概ね良い予想だと思いますが、1点指摘がありますね。

ダブルスに関してですが、確かに勝利数を見ると、笹尾明日香/麻生麗名ペアが最も多いです。

しかし今シーズン、笹尾/麻生ペアは、名古屋の鈴木李茄/南波侑里香とは対戦していません。

そのため、鈴木/南波ペアに今季勝利した唯一のペアである、森さくら/笹尾明日香を起用することも予想できますね。

「オーダーは1人で決めている」

――続いてオーダーに関しての質問ですが、村上監督はどのようにオーダーを決めているのでしょうか。
日本代表監督の頃から、基本的には全て1人で決めています。

今の日本生命は選手一人ひとりに担当コーチがついているので、その方に選手の体調やコンディションについて相談することはありますが、オーダーは試合前日の夜から当日の朝に、1人で決めています。

――1人で決められているのですね。理由も是非教えて頂きたいです。
いくつかありますが、一番の理由は挑戦的な、攻めのオーダーが組めることです。

チームで話し合うことが決して悪いとは思いません。しかし話し合ってオーダーを決めると、どうしても大衆的で予想されやすいオーダーになってしまいます。

相手チームの意表を突く攻めのオーダーを作るために、1人で組むという方法を採用しています。

――なるほど、村上監督の巧みなオーダー戦略にも注目ですね。
しかし、今季から追加されたルールにより、下位チームはオーダーを事前公表しなければなりません。

1位の木下アビエル神奈川とは、2位の名古屋は10点、3位の日本生命は13点勝ち点差があるので、ダブルスとシングルス1、2番のオーダーを事前公表しなければなりません。

木下アビエル神奈川はダブルスからシングルス2番まで、対戦相手を選べるということです。

プレーオフ試合ルール

・全ゲームデュースあり、第3マッチで決着がついた場合、第4マッチを実施しない

・レギュラーシーズン勝点差0点~5点 下位チームのダブルスのオーダーを事前に公表

・レギュラーシーズン勝点差6点~10点 下位チームのダブルス、シングルス1番のオーダーを事前に公表

・レギュラーシーズン勝点差11点~15点 下位チームのダブルス、シングルス1、2番のオーダーを事前に公表

・レギュラーシーズン勝点差16点~ 下位チームのダブルス、シングルス1、2、3番のオーダーを事前に公表

――たしかに、どちらがファイナルに進んでも、オーダーの時点で厳しい戦いが待っていますね。

日本生命は村上監督の武器の一つである、オーダー戦略が封じられる訳ですね。

そうです。前日の夜オーダーを決めてから、ワクワクしながら眠ることが出来なくなるのは寂しいです(笑)。

木下アビエル神奈川は開示されたオーダーに対し、最も勝てる見込みのある選手を当ててきます。下位チームの選手は「勝てると思われてるのか、負けるものか」と奮起し、今まで以上に良い勝負になるかもしれません。

下位チームが不利であることに変わりはないですが、木下アビエル神奈川が100%有利とも言えないので、面白いルールだと思います。

――今までの団体戦には無い心理状態の試合が見られる訳ですね。

「日本生命が一番強いとは思わない」

――最後に、日本生命も含め、プレーオフを戦う3チームの総評をお願いします。
石川佳純、木原美悠、長﨑美柚、平野美宇、張本美和、5人の中で誰がダブルスを組んで、シングルスに出ても強い、チームの平均値が圧倒的に高い木下アビエル神奈川。


写真:木原美悠(木下アビエル神奈川)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ

徹底的に鍛えたダブルスに加え、攻撃型や速攻型、カットマンと豊富な戦型が揃う、理想的なチームであるトップ名古屋。


写真:安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ

ダブルスとシングルス3番手の安定感に不安があるが、伊藤美誠、早田ひなが強さを見せる日本生命。

名古屋はダブルスが強いので、その点で日本生命はやや不利ですが、チーム力ではほぼ互角だと思うので、セミファイナルでは良い勝負になるでしょう。


写真:早田ひな(日本生命レッドエルフ)/提供:T.LEAGUE/アフロ

――最後に、前人未到の5連覇に向けての意気込みもお願いします。
これまでの4シーズンとは違い、今シーズンはうちのチーム、日本生命が1番強いとは思っていません。

もちろん5連覇を果たしたいと思っていますが、他の2チームはメンバーが揃っているので、絶対的に勝てるという自信は無いというのが正直な思いです。まずはセミファイナル、挑戦者の気持ちでぶつかっていきたいと思います。

――ありがとうございました、プレーオフでの熱い戦いを期待しています。

ノジマTリーグ2022‐2023シーズンプレーオフセミファイナル試合予定

3/22 19:00~ トップおとめピンポンズ名古屋 ‐ 日本生命レッドエルフ

ノジマTリーグ2022‐2023シーズンプレーオフファイナル試合予定

3/23 19:00~ 木下マイスター東京 ‐ 琉球アスティーダ

3/26 18:30~ 木下アビエル神奈川 ‐ 3/22の勝利チーム

【注目動画】進学先のウェアでプレーする高校3年生も Rallysアンバサダーも躍動!|2023東京卓球選手権大会

【注目動画】潜入!シンガポールスマッシュ

【動画】潜入・高校卓球部

【特集】潜入・高校卓球部

>>愛工大名電高校や桜丘高校など名門高校卓球部に潜入!