水谷隼「大事な一戦を勝利で終えられて良かった」 吉田は"念願の水谷戦"も一歩及ばず | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:水谷隼(木下マイスター東京)/提供:©KINOSHITA MEISTER TOKYO

大会報道 水谷隼「大事な一戦を勝利で終えられて良かった」 吉田は“念願の水谷戦”も一歩及ばず

2021.01.31

文:ラリーズ編集部

<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 1月31日(日)>

31日、卓球Tリーグ男子では、2位の木下マイスター東京が3位の岡山リベッツをマッチカウント3-1で下した。これで木下は勝ち点が31と岡山との勝ち点差を11に広げ、プレーオフファイナル進出へ大きな1勝となった。

第4マッチでは、水谷隼(木下マイスター東京)が全日本選手権2年連続ベスト4の吉田雅己(岡山リベッツ)をゲームカウント3-1で下し、勝利を決めた。試合後、水谷と吉田がそれぞれ試合を振り返った。

水谷隼、試合後のコメント


写真:水谷隼(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

試合を振り返って

岡山リベッツとは2位、3位で、プレーオフに向けて厳しい争いをしている相手だった。今日チームが勝利できてよかった。

ダブルス負けてしまって悪い流れだったんですが、2番で張本が相手のエース丹羽に完勝してくれて、その勢いのまま及川、最後は僕がしっかり決めきることができて、大事な一戦を勝利で終えられて良かったです。

調子を上げている吉田選手にどう対応したか

昔から彼はサービスが上手い選手で、最後まで苦しめられた。サーブレシーブ、チキータ、バックドライブも最近強化してきて、全体のレベルが上がっている。

4ゲーム目終盤には、ロングサービスをバック側に2本出してきた。なかなか日本人選手でロングサービス2本続けて出す選手はいない。そういう賢いところ、培った戦術の上手さを今日は感じた。

自身の状態はどうか

結果はなんとか出せているが、状態自体はまだまだ良くない。良い意味で言えば、まだのびしろがあるということでもあるので、しっかり練習を積んでこれからの試合でもっともっと良いパフォーマンスをしていきたい。

全日本期間、どう過ごしていたか

全日本の少し前から故障していたのもあって、2週間くらいしっかり休養できた。全日本は、木・金・土・日はずっと朝から晩まで家でネットで見てました。

最近は自分も年齢を重ねてきましたし、ここからさらに自分のスキルを上げていくのは難しい。練習量自体は昔に比べて落ちてると思いますが、それでも去年より良い結果を残しているので、しっかり準備して毎試合毎試合、自分の最高のパフォーマンスを引き出せるような状態で迎えられると良い。

自身の今後の修正点

最後の試合でもチキータが入ってポイントも取れたが、普段はあまりチキータを使わない。今日みたいにチキータができるという自信をつけていきたい。いいプレーをしているときは、自信を持って攻撃的なプレーができている。

Tリーグでは、自分は守備的なプレーが多く、あまり良いパフォーマンスが出せてないので、もっとリスクを取って攻撃的なプレーをしていけたらいいなと。

試合勘・勝負勘については

試合に入り込むという意味では、正直この1年間国際試合も出ていないですし、Tリーグの場合、負けてもまだ次があるので、どこかリラックスしてやっている部分がある。本当に緊張した中でどこまでプレーできるかという点ではまだ不安がある。

競ったときはTリーグでもかなりプレッシャーを感じているので、これから国際大会のトーナメントになればもっとプレッシャーを感じてくると思う。もっと経験を積み重ねていく必要がある。

吉田雅己、試合後のコメント


写真:吉田雅己(岡山リベッツ)/撮影:ラリーズ編集部

試合を振り返って

プレーオフに向けて大事な試合だったので、強い気持ちを持って臨んだが負けてしまった。悔しい。

水谷戦について

全日本が終わってから今日の試合のことをずっと考えていて、水谷さんと個人的にやりたいという希望があり、自ら後半にオーダーを書いてもらった。

いろいろ対策してきたが、相手の総合力が上だったという印象。守備力が水谷さんが凄く上手くて、攻め切ることができなかったところが敗因です。最後大事な場面で力の差はどうしてもでるが、簡単なミスをしてしまった自分はまだまだだなと思いました。

対戦希望した理由

1stシーズンの開幕戦以降なかなか当たらなかった。自分にも勢いがあり、チャンスがあるかなと思いましたし、水谷さんに勝ったら認められると思ったのでやりたかったです。

全日本選手権2年連続ベスト4での自信

自信は以前よりもありますし、Tリーグも3シーズン目で雰囲気にも慣れてきて、練習通りの力を発揮できている。

今後の抱負

厳しい展開が続きますけど、逆に木下以外のチームには勝って、残り3試合木下とはあるので、直接対決頑張って勝ち越してプレーオフにいければ。

岡山リベッツ 1-3 木下マイスター東京


写真:勝利した木下マイスター東京メンバー/提供:©KINOSHITA MEISTER TOKYO

〇森薗政崇/上田仁 2-1 水谷隼/田添健汰
11-10/9-11/11-8

丹羽孝希 1-3 〇張本智和
6-11/8-11/11-9/3-11

森薗政崇 1-3 〇及川瑞基
11-10/7-11/8-11/3-11

吉田雅己 1-3 〇水谷隼
6-11/11-6/8-11/9-11

水谷隼インタビュー


写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭

>>第1話「全盛期の7割あれば十分」 水谷隼、最後の大舞台へ懸ける思い

>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン

>>第3話 水谷隼、北京からロンドン、飛躍の4年間 きっかけは“中国武者修行”

>>第4話 水谷隼「一人で強くなってやる」すべては卓球界を変えるために

吉田雅己インタビュー


写真:吉田雅己/撮影:伊藤圭

>>吉田雅己#1 “サムライ”卓球Tリーグへ挑む ケガを乗り越えろ

>>吉田雅己#2 日本人初のインドリーグへ 優勝・MVP獲得の裏側

>>吉田雅己#3 なぜ僕は「勝ちきれない卓球選手」なのか 巨人・丹羽孝希の登場

>>吉田雅己#4 丹羽のいぬ間に必死に全国制覇、消えないモヤモヤ

>>吉田雅己#5 秘技・ハラキリサーブ!? 卓球新技を特別公開

ダブルスを制すものがTリーグを制す!?『データでみるTリーグ』

ダブルスで勝利するとその試合に勝つ確率は70%以上ってホント?
サーブよりレシーブで点数を稼ぐ選手は存在する?
Tリーグ出場選手の最も多い年代は25〜29歳?

データから読み解く、卓球「Tリーグ」の魅力。日本卓球界に新たに誕生したTリーグ。「いまさら聞けない」Tリーグの基礎知識から、観客動員数、外国人選手の貢献度まで、どこよりもわかりやすく解説します。
>>電子書籍 データでみるTリーグはこちら