【卓球・Tリーグ】T.T彩たまに加入の個性豊かな海外3選手を紹介 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球ニュース 【卓球・Tリーグ】T.T彩たまに加入の個性豊かな海外3選手を紹介

2018.06.16

文:ラリーズ編集部

6月15日、卓球・Tリーグの「T.T彩たま」(代表取締役 柏原哲郎、本拠地:埼玉県)が埼玉県庁で記者会見を行い、選手、監督の契約合意について発表し、これまで発表があったリオ五輪団体銀メダリストの吉村真晴(6月度世界ランキング30位・名古屋ダイハツ)に加えて4選手が新たに加入した。

岸川聖也(ファースト・31歳)、鄭栄植(チョンヨンシク・韓国・27歳・同42位)、黄鎮廷(コウチンテイ・中国香港・27歳・同7位)、ティアゴ・アポロニア(ポルトガル・31歳・同40位)の4人である。

今回はT.T彩たまに新たに加わった個性豊かな海外3選手の紹介をしていきたい。

「世界最強のペンホルダー」黄鎮廷

香港のエース、黄鎮廷
写真:新華社/アフロ

昨今のペンホルダーの歴史を遡ると、1990年代にシェークハンドの台頭とともに急速に失いつつあったペンホルダーの権威を復活させた、中国の劉国梁に行き着く。

その後、劉の指導のもと、2004年以降3大会連続で五輪で銀メダルを獲得した王皓(中国)と2008年五輪金の馬琳(中国)、そして現在も活躍する許シン(同6位・中国)などペンホルダー勢が再び席巻したが、王皓、馬琳が相次いで国際舞台からの引退を表明し、ペンホルダーの時代は終わったかと思われていた。

そこに現れたのが香港の黄鎮廷だ。2015年の世界選手権のミックスダブルスで銅メダルを獲得し世界にその存在を示すと、翌年2016年のワールドカップでシングルス3位入賞、2017年の世界選手権のミックスダブルス銅メダル、同年のワールドツアーグランドファイナルの男子ダブルスで2位になるなど、近年様々な大会で上位に食い込んできている。

170cmとやや小柄ながらも強靭なフィジカルを活かして大きなラリー戦で打ち勝つ魅力的なプレースタイルの選手である。

Tリーグではぜひ黄鎮廷の見応えのあるラリー戦に注目して試合を楽しんでほしい。

黄鎮廷のコメント

T.T彩たまからのオファーに私はとても感謝しています。また、一員になれたことをとても嬉しく思っています。私たちは一致団結して、勝利に向けてベストを尽くしていきます。T.T彩たまに入団したことで、自分の実力、成績が上がると信じています!

ファンの皆様、ぜひTリーグに足を運び、T.T彩たま、自分の試合を目の前でご覧ください!

日本大好き、鉄壁ブロックの鄭栄植

韓国の鄭栄植。好きな食べ物はカツ丼だと、日本語で答えてくれた。
写真:AP/アフロ

黄鎮廷と同じ27歳、韓国出身の鄭栄植は大きなラリー戦を好む黄鎮廷とは対照的に鉄壁のブロックを誇る堅実なスタイルのプレーヤーだ。

鄭栄植は、2015年に地元、韓国で行われたワールドツアーのシングルスで優勝したのを皮切りに、2016年ワールドツアーグランドファイナルでベスト4、リオ五輪男子団体でベスト4、2018年の世界選手権団体で3位と多数の大会で結果を残している。

また鄭栄植は親日家としても知られている。実際に今年6月に開催されたジャパンオープンの男子ダブルスで優勝した際に、インタビューで「今日本語を勉強していて、日本が大好きです」と流暢な日本語で答えていたのが印象的だった。

その後観客席のファンに名前を呼ばれると、満面の笑顔でそれに応え、写真の撮影にも応じるなど、ファンサービスも欠かせない。

Tリーグでは彼のプレーのみならず、観客へのファンサービスにも注目だ。

鄭栄植のコメント(自ら日本語で話してくれていた)

今回Tリーグに参戦できることを大変嬉しく思っております。日本のファンのみなさんに素晴らしいプレー、勝利をお見せできるように、ベストを尽くしますので、ぜひみなさま応援してください。私は日本のことが大好きで、Tリーグに参戦できることもあり、3ヶ月前から日本語の勉強を始めました。好きな食べ物はカツ丼です(笑)。卓球が強くなることはもちろんですが、日本語も頑張って喋れるように頑張ります。

驚異的な粘りを誇る、長身クールなイケメンのティアゴ・アポロニア

ポルトガルのティアゴ・アポロニア
写真:新華社/アフロ

そして海外3選手のラスト、ポルトガルのティアゴ・アポロニアは31歳のベテラン選手だ。ポルトガルのエース、マルコス・フレイタス(同16位)とともに、長らくヨーロッパの強豪国である同国を支えてきた。

先に紹介した2選手を“パワーの黄鎮廷”、“堅実な守りの鄭栄植”、とするのであればティアゴ・アポロニアは“粘りのアポロニア”と言えるだろう。

ミスの少ない安定した、的確な攻撃をする一方で、相手にチャンスボールを与え、絶体絶命のピンチになっても、後ろに下がり、ロビング(ボールを高く上げ、返球までの時間を稼ぎ、相手の攻撃をしのぐ守備的な技術)でひたすら粘り、最後にはミスを誘うことができる戦術的な幅広さを持つプレーヤーだ。

2010年のオーストリアオープンで、中国のトップ選手を次々撃破し、調子の良かったティモ・ボル(ドイツ、2011年1月に世界ランキング1位になる)を、ゲームカウント1-3と劣勢に立たされながら、大逆転で優勝を飾ったのは今でも記憶に新しい。また2015年のヨーロッパ選手権では男子シングルス3位入賞を果たすなど、強豪ひしめくヨーロッパの中で上位をキープし続けている選手だ。

またティアゴ・アポロニアの魅力の一つがそのクールなルックスだ。186cmの長身に加え、大舞台でも動じることのないポーカーフェイスも見どころの一つ。

ティアゴ・アポロニアはドイツの卓球リーグ・ブンデスリーガのチームに所属しており、世界選手権やワールドツアー以外ではなかなかお目にかかることができない選手なので、ぜひTリーグに足を運び、ティアゴ・アポロニアのプレーを楽しんで欲しい。

ティアゴ・アポロニアのコメント

TリーグのT.T彩たまに加わることができてとても嬉しいです!私は常にたくさんのことを楽しんでいますし、日本にいるときもそうです。私はフレンドリーな日本人とと、そして日本食が大好きです。Tリーグは非常に競争力があり、面白いリーグになると思っております。世界最高の選手たちが競い合うでしょう。わたいは世界最高峰の卓球リーグ、ブンデスリーガで長年戦ってきましたが、このTリーグが、私のキャリアの中では新たな、そしておそらく最大のチャレンジなると思っています。

写真:新華社/アフロ、AP/アフロ

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