文:ラリーズ編集部
11月、#RESTARTシリーズとして卓球国際大会が再開した。それに伴い、4月ぶりに世界ランキングが更新された(正確には11月にも更新されていたが、10月開催のヨーロッパユーストップ10の結果を反映したのみ)。12月発表のランキングには#RESTARTシリーズの男女W杯とITTFファイナルの結果が反映され、月末のWTTマカオは世界ランキング対象外のため反映されていない。
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パンデミックによる大会中断で、レギュレーションが変更に
従来、ワールドツアー等で獲得した世界ランクポイントは有効期間が1年間とされていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、卓球国際大会が4月から9月まで中断となり、世界ランキングの更新も止まってしまった。
その対応策として、世界ランキングの規定が一部変更となった。具体的な変更点としては、2019年5月から2020年4月にかけて獲得したポイントの有効期間が1年間から2年間に延長されている。中断によって2020年の大会に出場できず、1年前の同じ大会で獲得したポイントを丸ごと失い、選手が大幅に順位を落とすことを防ぐためのものだ。
日本選手トップの伊藤は3位
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
伊藤美誠(スターツ)は前回の2位から1つ順位を下げて3位となった。女子W杯で3位、ITTFファイナルでベスト4と好成績を残し、ポイントを伸ばしたが、それ以上にポイントを獲得したのが中国の同世代、孫穎莎(スンイーシャ)だった。
写真:女子W杯での孫穎莎/提供:ittfworld
前回世界ランク3位だった孫穎莎は、女子W杯で準優勝、ITTFファイナルでベスト4の成績を残し、また19年の女子W杯には出場していなかったため、約1200ポイントと大幅に加算して伊藤を追い越した。
写真:WTTマカオでの陳夢/提供:ittfworld
1位はW杯、ファイナルと2大会連続優勝を果たした陳夢(チェンムン・中国)。2位の孫穎莎から3000ポイント以上離れ、頭一つ抜けている。
W杯ではベスト8、ファイナルでは初戦敗退に終わった石川佳純(全農)は順位の変動はなく9位で、日本選手2番手となっている。
ファイナル出場の佐藤、加藤は順位を伸ばせず
写真:ITTFファイナルでの加藤美優/提供:ittfworld
ITTFファイナルには伊藤、石川に加えて日本から佐藤瞳(ミキハウス)、加藤美優(日本ペイントホールディングス)の2選手が出場した。両選手はともに中国選手に敗れ初戦敗退。ポイントは伸ばすことができず、佐藤は前回から変わらず17位、加藤は1つ落として23位となっている。
写真:ITTFファイナルでの佐藤瞳(ミキハウス)/提供:ittfworld
11月の大会出場はなかったものの、平野美宇(日本生命)は11位で日本選手3番手となっている。ほかには早田ひな(日本生命)が29位、橋本帆乃香(ミキハウス)が36位、芝田沙季(ミキハウス)が37位と続いている。
12月に国際大会はないが、年明け以降、彼女たちの活躍と世界ランクの更なる飛躍に期待だ。
女子世界ランキングトップ10
1(1) 陳夢(中国) 19750
2(3) 孫穎莎(中国) 16400
3(2) 伊藤美誠(日本) 15830
4(5) 王曼昱(中国) 14555
5(6) 丁寧(中国) 13450
6(7) 朱雨玲(中国) 12225
7(4) 劉詩雯(中国) 12075
8(8) 鄭怡静(チャイニーズタイペイ) 11710
9(9) 石川佳純(日本) 11100
10(12) 王藝迪(中国) 11035
選手名右の数字はランキングポイント 順位右の()内は前回世界ランキング
日本女子世界ランキング(50位まで)
3(2) 伊藤美誠 15830
9(9) 石川佳純 11100
11(11) 平野美宇 10695
17(17) 佐藤瞳 8920
23(22) 加藤美優 7775
29(29) 早田ひな 6895
36(36) 橋本帆乃香 6180
37(37) 芝田沙季 6150
49(49) 木原美悠 5530
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