川上尚也(早稲田大学)の用具紹介|俺の卓球ギア#87 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:川上尚也(早稲田大学)の卓球ギア/提供:本人

卓球用具紹介 川上尚也(早稲田大学)の用具紹介|俺の卓球ギア#87

2020.11.21

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。

第87回となる今回は、2019年全日本大学卓球選手権(全日学)シングルスベスト8の実績を誇る川上尚也(早稲田大学3年)の卓球ギアを紹介する。

>>国公立大学からプロ選手まで!用具や愛用品を紹介する企画「俺の卓球ギア」はこちら

川上尚也の卓球ギア

戦型
 右シェーク裏裏
ラケット
 張継科ZLC(FL・バタフライ)
ラバー
 フォア:テナジー05(特厚・バタフライ)
 バック:テナジー05(特厚・バタフライ)
ユニフォーム
 静岡学園高のユニフォーム
 早稲田大学のユニフォーム
こだわりのもの
 ゴムチューブ
 iPad
※ギアは2020年11月時点のもの

全日学ベスト8 川上尚也

川上が卓球を始めるきっかけは、祖父の存在だ。祖父の稲垣英喜さん(横内夢クラブ)が、教職員大会で全国優勝している姿に憧れ、川上はラケットを握った。

静岡学園高から早稲田大学に進み、現在早稲田大のレギュラーとして関東学生リーグでは1部通算10勝をあげている。


写真:2019年全日学での川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

大学2年生のときの全日学ではシングルスベスト8に輝いた。Tリーグ岡山リベッツでもプレーする田中佑汰(愛知工業大学)を打ち破っての8強入りだった。

川上は、その全日学を卓球人生で一番印象的な試合としてあげる。「初めてシングルスで全国ベスト8に入った。8決定で愛工大の田中に勝った試合も、準々決勝で明治の沼村に負けた試合も印象的です」。


写真:T.T彩たまとのプレシーズンマッチでの川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

それぞれどう印象的なのだろうか。

「田中戦は、格上の相手なので向かっていく気持ちで試合ができました。相手はミスが少なくサーブが上手いので、自分もミスを減らして、前でプレーしようという戦術で戦いました。沼村戦は、勝ちたい気持ちが強くなりすぎてしまい、硬くなってしまいました。もっと気楽にチャレンジ精神で試合をすれば良かったと悔やんでいます」。

シングルスで初の全国ベスト8に入った全日学は、川上にとって嬉しさはもちろん悔しさも残る大会となった。

持ち味を活かす用具選択

前中陣で両ハンドを振り、安定性やミスの少なさを持ち味とする川上の使用用具は、張継科ZLC(FL)に両面テナジー05(特厚)だ。新ラバー、ディグニクスが発売されてから、トップ選手も間でもディグニクスとテナジーで使用者がわかれたが、川上はテナジーに落ち着いた。


写真:T.T彩たまとのプレシーズンマッチでの川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

バック面はブロック、カウンターがやりやすいことからずっとテナジー05を使い続けているというが、フォア面は試行錯誤の末、テナジー05を選択している。

「フォアは一時期ディグニクス05でしたたのだが、カウンターの安定性が落ちてしまうのと、相手からやりやすいボールになってしまうので、少し柔らかいテナジー05 にして、いやらしいボールを打てるように心掛けています」。

ラケットについては、「長年使っていてしっくりくるラケットが張継科ZLC。プレースタイル的に前でプレーするので、安定感があり、コントロールできるものを使っています」と使用理由を明かした。


写真:川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

こだわりの愛用品については、ゴムチューブとiPadを紹介してくれた。

試合前のウォーミングアップを重視している川上は、ストレッチの他に、ゴムチューブで15〜20分くらいかけて、下半身や肩周りを中心に身体に刺激を与えるメニューを行う。また、iPadは自分の試合録画や相手の選手研究に使用する必須のアイテムになっている。

張本に勝利し「強くなりたい」


写真:川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

早稲田大で活躍し、全日学ベスト8に入った川上の卓球人生を変えたのは高校1年生のときの東京選手権だ。今や東京五輪代表にも名を連ねる張本智和(当時・仙台ジュニアクラブ)にジュニアの部で勝利した。

張本からの勝ちの味が、川上を一段上の卓球選手へと成長させた。「強い人と試合をしたいと言う気持ちが芽生え、強くなりたいと思いました」。


写真:川上尚也(早稲田大学)/撮影:ラリーズ編集部

そこから川上は、「全国で勝つための練習」に取り組むようになり、積極的に部外での練習参加や格上の学校相手の対策練習を多くこなした。

「(大学は)格上の選手ばかりなので、アドバイスをもらったり、自分の課題を的確に把握したりし、練習に取り組んでいます」。大学に進んでからも継続して全国で勝つための練習を続け、努力が花開き2019年の全日学ではベスト8に入った。

2020年は新型コロナウイルスの影響で大会がなく、全国で川上の名が轟くことはなかったが、Tリーグ・T.T彩たまとのプレシーズンマッチでは英田理志を相手にフルゲームデュースの接戦を演じてみせた。

敗れはしたものの「自分のレシーブや戦術など、課題がたくさん見つかったのでまた練習していきたいです」とプロ選手との試合を成長の糧にしている。


写真:英田理志(T.T彩たま)と戦った川上尚也(早稲田大学・写真奥)/撮影:ラリーズ編集部

試合がなかったので、目の前の試合ができることに感謝して、全ての試合に全力を尽くしたいです」。そう語る川上の今後の目標は「全日本選手権ランク入り」と「関東学生リーグ優勝」だ。残り1年半弱の大学卓球で川上はどこまで強くなるのか。エンジのユニフォームを身にまとう川上の、全国の舞台での活躍に期待が膨らむ。

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