新卒"卓球人"の就活支援サービス誕生 卓球界で働くために必要な"2つの要素"と卓球人の"4つの魅力" | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:水島大瑚氏/提供:本人

卓球×ビジネス 新卒“卓球人”の就活支援サービス誕生 卓球界で働くために必要な“2つの要素”と卓球人の“4つの魅力”

2021.03.25

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

卓球プレイヤーに特化した転職支援サービス『卓求人.com』を運営するDreamy-SPORTSが、新サービスを打ち出した。

それは、卓球経験者の新卒学生向けに就活支援を行うというものだ。

今回のサービスリリースにあたり、Dreamy-SPORTS事業部の事業代表者である水島大瑚氏に話を聞いた。水島氏は、卓球界で働くために必要な“2つの要素”と卓球プレイヤーの“4つの魅力”を挙げてくれた。


【水島大瑚(みずしま だいご)】Dreamy Lion株式会社Dreamy-SPORTS事業部の事業代表者。卓球プレイヤー特化型キャリア支援『卓求人.com』のキャリアアドバイザーとして、転職のサポートを行う。

卓球プレイヤーに特化 新卒学生向け就活支援サービスが誕生

――これまで『卓求人.com』という卓球プレイヤーに特化した転職サービスをされていました。なぜ今回、新卒向けの就職支援サービスを始めるのでしょうか?
水島大瑚氏(以下、水島):
転職サービスをする中で、問い合わせの10%が学生からでした。そのため、新卒のサポートをしたいという思いはチームの中にありました。コロナの影響で学生からの問い合わせが増えており、ここで相談に乗れないのは求人サービスとしての価値がないと思い、リリースにこぎつけたという形です。


写真:卓求人.com【新卒】/提供:Dreamy Lion株式会社

――具体的にはどのようなサービスなのでしょうか?
水島:
就活相談の面談からエントリーシートの添削、面接対策、求人の紹介と、最初から最後までサポートさせていただきます。

――対象としては卓球業界を目指したい学生に向けてでしょうか?
水島:
ターゲットとしては卓球部の学生です。しかし、卓球の仕事をやりたい方だけでなく、今後卓球を続けていきながらキャリアアップも目指したい方の両軸がいるなと転職活動支援を通じて感じており、そこの両方をサポートいたします。

そのため、卓球の仕事だけでなく、卓球と仕事が両立しやすい求人や、卓球プレイヤーの考え方が適している求人を厳選して集めています。

卓球業界で働くために必要なのは“即戦力”と“覚悟”

――卓球業界での仕事はどのようなものがあるのでしょうか?
水島:
卓球場のコーチはもちろん、スポンサーセールスやメーカーのクリエイティブ寄りの仕事もあります。しかし、卓球業界では新卒という文化はあまり多くないです。

なので、基本的に即戦力が求められる。即戦力として活躍できそうな方であれば、卓球の求人をどんどんご紹介していくスタンスです。

ただし、説明会だけではわからない実際の働き方などは事前に伝え、もし卓球業界にいくのであれば、覚悟を持っていきましょうと説明しています。


写真:水島大瑚氏(取材時のzoom画面より)/撮影:ラリーズ編集部

――スポーツ界での入社後の働き方を伝えるのは非常に重要ですね。
水島:
転職サービスでも「卓球業界で働きたい」という問い合わせが多いです。しかし、実際に受けていくところで「やっぱりちょっと…」となるケースが多い。

僕たちも卓球場を運営しているので、どういう働き方になるかは痛いほどわかっています。「外から見ると楽しそうだけだとキツいこともありますよ」というのは、最初の時点でしっかり伝えています。

卓球に熱意がありすぎる方だと、アルバイトでも良いと言う方もいらっしゃる。アルバイトを否定しているわけではないですが、本当にその人が目指しているところに進んでいるのかを見て、心苦しいところもお伝えします。

――心苦しいと言うと、どのようなことでしょうか?
水島:
例えば、35歳までに結婚して、収入も500万円くらい欲しいという具体的な目標があるにも関わらず、今卓球がやりたいためにアルバイトで卓球しながら30歳くらいになったらちゃんと働こうと思っている方も結構いらっしゃる。その場合、目標の達成は厳しいですよとお伝えします。

業界自体の収入向上や働き方改善は僕たちも一番課題に感じているところですが、卓球業界で収入を上げていくのは覚悟がないと難しい、とは伝えています。

――好きな卓球に携われるだけで良いという方も多いですからね。新卒の方にも同じ方針でしょうか。
水島:
今回の新卒向けのサービスでも同様に説明します。

それでもOKであれば、サポートさせていただきます。僕たちとしても覚悟のある方が業界に入ってきてくださると、後々取引先の担当者になるというケースもありました。同志として一緒に仕事していけるところはやりがいのある部分です。

卓球プレーヤーの4つの魅力

――卓球業界以外の仕事ですと、どのような求人があるのでしょうか?
水島:
現状、新卒向けで卓球を絡めた求人ですと、卓球部を作りたい新卒が2人いれば部活動を作りますという企業様はすでに2,3社は出てきています。

――良いですね!ただ、卓球プレイヤーに特化するとなると求人紹介先企業の開拓も大変ではないでしょうか?
水島:
そこが本当に一番苦労した点ですね。当時は卓球場をやっている若い人が来たくらいにしか見られていなくて、笑われて弾かれてしまうこともあり、少しキツかったですね(笑)。

特に苦労した点は2つあって、1つは卓球業界に職業紹介というモデルがまだ受け入れられていないところと、もう1つは卓球やってる人たちの魅力を一般企業に伝えるところですね。苦労したと言うよりも苦労していますという感じです。


写真:水島大瑚氏(取材時のzoom画面より)/撮影:ラリーズ編集部

――“卓球をやっている人たちの魅力”はどのように伝えているのでしょうか?
水島:
我々がお伝えしているポイントは4つあります。

1つ目が、PDCAを回す癖がついている方が多い。面談していく中で僕が感じたことで、1本単位でラリーをして常に戦略を考えるため、自然と身に付いている。

2つ目は、協調性。卓球は1人だけでやっていくこともできず、チームとしてもちゃんと機能していかないといけない。個人の力とチームの力の両方が求められる部分は、社会人になっても強いです。

3つ目は、意思決定のスピードです。戦型によっても違いますが、回転の見極めなど瞬時の判断がものすごく大事なスポーツなためです。

4つ目は、スポーツ系の部活だとどこでもそうだと思いますが、礼儀など社会人としての基礎が身についているところ。

特にアピールしていきたいのは、1本単位でPDCA回しているところです。ビジネスにおいても大事な部分だなと僕は思っています。

――面白いですね。卓球プレイヤーの社会人としての強みをここまで言語化している人はなかなかいないです。
水島:
ここは僕も卓球プレイヤーに特化した転職サービスの運営を通してすごく自問自答を繰り返していました。必ず人事さんに聞かれるところですから。探し続けて見つけたというところですね。

卓球業界の活性化、人材流動化へ

――今後思い描く未来図はありますか?
水島:
卓球の業界の良いところでもあり、でも変わっていってもいいと思う部分は、ほとんど紹介などの伝手でしか業界で働けないこと。ものすごく意識が高く、向上心があって、卓球界で働きたいという方を見つけられない構造があって、もったいないと思っています。

そういう意思や覚悟のある方が卓球の仕事をやる方が業界は活性化していくと思いますし、人材の流動化も進んでいくのではないかと個人的には思ってます。そこに就職・転職支援サービスを通じて貢献していきたいですね。

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