文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTシンガポールスマッシュ2022 日時:3月7日~20日 場所:シンガポール>
16日、WTT最高峰の大会「グランドスマッシュ」のシンガポール大会の本戦は6日目を迎えた。
16日男子シングルス
写真:パトリック・フランチスカ(ドイツ)/提供:WTT
男子シングルス3回戦ではパトリック・フランチスカ(ドイツ)と許昕(シュシン・中国)が対戦。互いに譲らぬ攻防を繰り返し最終ゲームへ突入、フランチスカが11-9で制し許昕を下す金星を挙げた。
写真:林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)/提供:WTT
また、林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)はここまで勢いに乗っていたダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)を3-0のストレートで抑え、準々決勝進出を果たした。他、クリスチャン・カールソン(スウェーデン)もベスト8に入った。
16日女子シングルス
写真:石川佳純(全農)/提供:WTT
女子シングルス3回戦では石川佳純(全農)が登場。ライバルである鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)との試合では、石川が2ゲーム先制、しかし鄭怡静も2ゲーム取り返して勝負は最終ゲームへ。石川が圧巻のプレーで1ゲームを取り切り、8強に進んだ。
写真:孫穎莎(スンイーシャ・中国)/提供:WTT
また、孫穎莎(スンイーシャ・中国)と劉詩雯(リュウスーウェン・中国)による同士討ちは孫穎莎が3-0のストレートで勝利したほか、ソフィア・ポルカノバ(オーストリア)がサウェータブット・スターシニー(タイ)を下して準々決勝へと駒を進めた。
16日ダブルス
写真:宇田幸矢/戸上隼輔(明治大)ペア/提供:WTT
男子ダブルス準決勝には宇田幸矢/戸上隼輔(明治大)ペアが登場。陳建安(チェンジェンアン)/荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)ペア相手にデュースを落とすも3-1で白星を挙げ、決勝へと進んだ。
写真:早田ひな(日本生命)/伊藤美誠(スターツ)ペア/提供:WTT
女子ダブルス準決勝では早田ひな(日本生命)/伊藤美誠(スターツ)ペアがベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)/ソフィア・ポルカノバ(オーストリア)ペアと対戦。2ゲーム連続でデュースが続く激闘となったが、早田/伊藤が最終ゲームを取って決勝へと駒を進めた。
写真:王楚欽(ワンチューチン)/孫穎莎(スンイーシャ・中国)ペア/提供:WTT
混合ダブルス決勝戦には林昀儒/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)ペアと王楚欽(ワンチューチン)/孫穎莎(中国)ペアが登場。頂上決戦となったこの試合では、中国ペアが1ゲームを取ると、流れは中国ペアに。
林昀儒/鄭怡静ペアもデュースまで迫るが、あと1点が遠く中国ペアが3-0のストレートで勝利し、優勝を飾った。
17日には、男女シングルスの準々決勝が行われる。
男子シングルス見どころ
写真:宇田幸矢(明治大)/提供:WTT
男子シングルス準決勝では宇田幸矢(明治大)が登場する。相手は世界選手権の1回戦でも対戦した邱党(チュウダン・ドイツ)だ。世界選手権では邱党が勝利しているが、宇田はリベンジを果たしてベスト4の座を掴み取れるか。
写真:馬龍(マロン・中国)/提供:WTT
他にも林昀儒は馬龍(マロン・中国)との試合を迎える。東京五輪では樊振東(ファンジェンドン・中国)をあと一歩まで追い詰めた林昀儒が、今大会では馬龍超えで上位進出なるか。見逃せない試合だ。
女子シングルス見どころ
写真:早田ひな(日本生命)/提供:WTT
女子シングルス準々決勝では早田、石川が中国代表との大一番を迎える。早田はWTTカップファイナル以来の孫穎莎との試合となる。WTTカップでは孫穎莎が4-1で勝利を挙げているが、早田が孫穎莎の猛攻にどのように対応していくのか注目だ。
写真:石川佳純(全農)/提供:WTT
石川も世界選手権、WTTカップファイナルで敗れてきた陳夢(チェンムン・中国)との対戦となった。抜群のラリーの安定感を誇る陳夢に対して、石川は突破口を見つけ出せるのか。そして、女子日本代表は準決勝に進むことはできるのか。
写真:ソフィア・ポルカノバ(オーストリア)/提供:WTT
他にも、伊藤を下したユアン・ジャナン(フランス)やポルカノバが中国代表相手の準々決勝に挑む。番狂わせが起こるかどうかにも注目したい。
混合ダブルス最終成績
優勝 王楚欽(ワンチューチン)/孫穎莎(スンイーシャ・中国)
写真:王楚欽(ワンチューチン)/孫穎莎(スンイーシャ・中国)/提供:WTT
準優勝 林昀儒(リンユンジュ)/鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)
写真:林昀儒(リンユンジュ)/鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)/提供:WTT
第3位 エマニュエル・ルベッソン/ユアン・ジャナン(フランス)
写真:エマニュエル・ルベッソン/ユアン・ジャナン(フランス)/提供:WTT
第3位 黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)
写真:黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)/提供:WTT
16日 日本選手結果
女子シングルス3回戦
〇石川佳純(全農) 3-2 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
11-8/11-8/5-11/8-11/11-1
男子ダブルス準決勝
〇宇田幸矢/戸上隼輔 3-1 陳建安/荘智淵(チャイニーズタイペイ)
11-9/11-5/11-13/11-5
女子ダブルス準決勝
〇早田ひな/伊藤美誠 3-2 ベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)/ソフィア・ポルカノバ(オーストリア)
11-5/8-11/15-13/11-13/11-9
17日 日本選手試合予定
男子シングルス準々決勝
宇田幸矢(明治大) – 邱党(ドイツ)
女子シングルス準々決勝
早田ひな(日本生命) – 孫穎莎(中国)
石川佳純(全農) – 陳夢(中国)
WTT(World Table Tennis)とは
WTTとは、ITTF(国際卓球連盟)が新たにスタートさせた、卓球の国際大会の新シリーズのこと。
WTTでは、これまで開催していたITTFワールドツアーを廃し、新たに「グランドスマッシュ」を五輪・世界選手権に並ぶ最上級カテゴリーの大会として位置づける。その他に「カップファイナル」、「チャンピオン」、「スターコンテンダー」、「コンテンダー」などのカテゴリー別大会が開催される。
図:WTT概要/作成:ラリーズ編集部
今大会は最上級カテゴリーである「グランドスマッシュ」となる。日本代表からは、男子は張本智和(木下グループ)、戸上隼輔(明治大)、宇田幸矢(明治大)、森薗政崇(BOBSON)が、女子は伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)、早田ひな(日本生命)、加藤美優(日本ペイントマレッツ)、佐藤瞳(ミキハウス)が本戦に参戦する。
石川佳純インタビュー(2021年6月公開)
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