文:ラリーズ編集部
今回は、元世界ジュニア選手権王者、中国国内選手権でもベスト4入りを果たしている于子洋(ユーズーヤン・中国)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
于子洋とは?
于子洋は、2014年のジャパンオープンで男子シングルス優勝を果たした選手です。ユニバーシアード競技大会でも優勝、中国国内選手権でもベスト4まで進んでいる実力者です。前中陣でのカウンターを軸に、強烈なフォアハンド攻撃を仕掛けるプレースタイルで、中国代表としても活躍しています。
于子洋のプロフィール
于子洋(ユーズーヤン/YU Ziyang)は1998年5月23日生まれの25歳(2024年1月時点)で、中国の山東省東営市出身です。
2011年から国際大会で頭角を現し始めます。同年の中国(成都)ジュニア&カデットオープンのジュニア男子シングルスで初の優勝を飾ると、アジアジュニア選手権でもカデットの部でベスト4に入ります。2013年にも同大会のジュニア男子シングルスでベスト4と同世代の中でもトップレベルの実力を身に着けます。
そして2014年、一般の部で出場した日本オープンでは男子シングルスで鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)や上田仁(シェークハンズ)らを破り決勝に進出。決勝では、水谷隼さん相手にゲームカウント4-2で勝利し、一般の部での国際大会初タイトルを獲得しました。同年にはアジアジュニア&カデット選手権、そして世界ジュニア選手権でも優勝し、世界トップクラスの仲間入りを果たしました。
その後も国際大会や中国国内の大会に出場し活躍しています。2023年にはTリーグ・琉球アスティーダとの契約も発表され、試合にも出場しました。同年には中国国内選手権の男子シングルスでベスト4に進出しています。
于子洋のプレースタイル
于子洋の戦型は左シェーク裏裏の攻撃型で、打点の早いフォアハンドドライブとバックハンドのカウンターが特徴的なプレースタイルです。
于子洋は基本的に前陣から中陣の間で、比較的台に近いところでプレーします。自分から先手を仕掛けるときには、相手の打球のバウンド直後を狙ったライジングでのフォアハンドドライブやフリックで得点に結びつけます。
相手から先手を仕掛けられた場合にも、基本的には両ハンドはカウンターできるように待っていて、相手の隙を見つけにいきます。パワー型というよりも、技術的な部分で得点を重ねていくのが于子洋の卓球です。林高遠(リンガオユエン・中国)にプレースタイルが近いです。
于子洋の使用用具
于子洋の使用用具は、ラケットは自身が監修した銀河(YINHE)の『于子洋 Golden ALC(国チーム用)』で、ラバーはフォア面に紅双喜の『国狂NEO3』、バック面にはバタフライの『ディグニクス09c』を使用しているそうです。
銀河(YINHE)は中国の卓球メーカーで、粘着テンションラバーや癖のある粒高ラバー等に定評があります。中国国内で活躍している選手でも銀河(YINHE)の用具を使用しているプレーヤーは多くいます。
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于子洋の世界ランキング
于子洋の世界ランキングは726位(2024年1月時点)で、最高ランキングは20位(2015年1月)です。
2015年から2018年までは2桁ランクを維持していましたが、以降は100位台に下降します。しばらく100位台で安定しましたが、2023年に再び下降し現在の世界ランキングとなっています。
于子洋(ユーズーヤン)の主な成績
2011年 | 中国(成都)ジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:優勝 |
アジアジュニア選手権 | カデット男子シングルス:ベスト4 | |
2012年 | 香港ジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:優勝 |
2013年 | 香港ジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:優勝 |
アジアジュニア選手権 | ジュニア男子シングルス:ベスト4 | |
2014年 | ジャパンオープン | 男子シングルス:優勝 |
アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニア男子シングルス:優勝 | |
世界ジュニア選手権 | ジュニア男子シングルス:金メダル | |
2019年 | ユニバーシアード | 男子シングルス:金メダル |
まとめ
ジュニア時代から国際大会で活躍し、中国国内でも指折りの実力を持つ実力派が、再び国際大会でその実力を発揮する時が来るか。今後の彼の活躍に期待です。