文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアー・スウェーデンオープン 2019年10月1日~10月6日>
スウェーデンオープンは大会4日目を迎えた。男子シングルス決勝トーナメント2回戦が行われ、日本から水谷隼(10月世界ランキング13位・木下グループ)が登場した。対戦相手は、世界ランキング2位の樊振東(ファンジェンドン・中国)。国際大会では6回目となる両者の対戦は、またしても樊振東が勝利し、通算対戦成績を6勝0敗とした。
水谷、ラリーに持ち込むも攻略できず
写真:世界卓球の樊振東(中国)/提供:ittfworld
決勝トーナメント1回戦で宿敵・鄭栄植(同23位・韓国)にストレートで勝利した水谷は、過去0勝5敗の樊振東に挑んだ。
1ゲーム目、水谷は樊振東のサーブに対してストップを多用。樊振東に強い打球をさせない形からラリーに持ち込んだ。しかし、さすがの樊振東。ラリーになってからの両ハンドに安定感があり、ラリーになったときの得点率は樊振東のほうが高い。水谷は5-9とリードされるも、樊振東のミスなどで8-9へと一点差。この後9-10となるも、水谷の思い切った3球目攻撃が惜しくもオーバーミスとなり、1ゲーム目を落とした。
2ゲーム目は接戦に。水谷は1ゲーム目同様ストップを多用する戦術を取った。1ゲームに比べて樊振東の打球に順応し始めた水谷は、ラリーで得点する機会が増えていった。中盤までリードするも後半逆転され、水谷は2ゲーム目も落とした。このゲーム、水谷らしいロビングで粘ってから逆襲するプレーも見られた。
3ゲーム目は、樊振東が序盤からリードを広げ優位に立った。打点が早くて威力のあるバックハンドでラリーの主導権を握り、水谷を台から下げていく。中陣からの打ち合いは、樊振東に分があり、水谷は3ゲーム目も落とし後がなくなった。
4ゲーム目も樊振東が中盤で連続得点を奪っていく。ラリーにはなるものの、樊振東の驚異的なフットワークから繰り出される両ハンドに水谷は押され、台から下げられてしまう。水谷は終盤に追いつきデュースに持ち込むも、最後まで樊振東を攻略できず、ストレートで敗れた。
終始徹底した戦術でラリーに持ち込んだ水谷。点数が競るゲームもあったが、終盤に大事な一本を取ることが出来なかった。勝利した樊振東は、しなやかなバネを生かしたフットワークで動き回り、常に強力な球で水谷を攻め立てた。
詳細スコア
水谷隼 0-4 ◯樊振東
9-11/8-11/6-11/12-14