卓球技術・コツ 巻き込みサービスのレシーブ方法は?トップ選手に学ぶ攻略のコツ
2019.08.09
文:ラリーズ編集部
日本女子卓球界を牽引する、伊藤美誠選手、平野美宇選手、早田ひな選手などが使用する巻き込みサービス。そのサービスの回転量や回転のわかりづらさから、巻き込みサービスを使用する選手が増えている。なので、巻き込みサービスに対する安定したレシーブを身につけることは今後必須となっていくであろう。
そこでこの記事は、巻き込みサービスに対するレシーブのコツをトップ選手のプレー動画を見ながら学んでいきたい。相手に巻き込みサービスを出されて取れなかった選手や、巻き込みサービスに対するレシーブのコツを掴みたい選手は必見だ。
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1. 巻き込みサービスの特徴とレシーブ
巻き込みサービスは逆横回転のサービスの一つで、比較的簡単に上回転と下回転を使い分けることができる。なので、それぞれの回転にあった返球をする必要があり、そうすることで相手の強烈な3球目攻撃を未然に防ぐことができる。この記事では、巻き込みサービス及び逆横回転系のサービスに通用するレシーブを、実際のトップ選手のプレーを参考に解説していく。
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2.トップ選手のレシーブ例
今回は、関東学生卓球卓球選手権大会及び、関東学生卓球リーグの試合を参考に、巻き込みサービス及び逆横回転系サービスに対するレシーブ方法を見てみよう。
まずは、2019年春季関東学生卓球リーグ戦の試合から、及川選手(専修大学)と緒方選手(早稲田大学)の試合を見てみよう。
この試合で緒方選手は一貫としたチキータレシーブで試合を有利に進め、2-0とリードする。そこで及川選手が巻き込みサービスを使用し、試合の流れを変える。
試合はフルゲームに持ち込む展開となったが、ここで注目してほしいのが5ゲーム目の1-1、及川選手の強烈な上回転の巻き込みサービスに対しての緒方選手のレシーブである。緒方選手は及川選手のサービスの回転に負けないように、早い打点でコンパクトに前にスイングすることで安定したレシーブをしている。
5ゲーム目の4-2でのワンプレーも同様、及川選手の上回転の巻き込みサービスに対して、同じくコンパクトに前にスイングしているのが良く分かる。
次に、2017年関東学生卓球選手権大会決勝、田添響選手(元専修大学)と三浦健太郎選手(元筑波大学)の試合を見てみよう。
両選手ともに、正確なサーブレシーブからの強烈な打ち合いとなる1戦だが、まず注目してほしいのが1ゲーム目の3-2、田添選手がフォア前に出した下回転系の巻き込みサービスに対する三浦選手のツッツキレシーブである。サービスに対し、三浦選手はラケットの面をしっかりと開き、高い位置から下に鋭く深くレシーブしているのが分かる。そうすることで田添選手の強烈な3球目を防ぐことができる。
4ゲーム目の5-10、田添選手の下回転系の巻き込みサービスに対する三浦選手のツッツキレシーブであるが、同じように面を開いて高い位置から下にスイングしている。先程と違うのは三浦選手が回転をかけ返し、かつ短くレシーブしている。このように長短に差をつけるレシーブは相手に有効である。
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3.まとめ
今回は関東学生卓球リーグ及び関東学生卓球選手権のプレーから巻き込みサービスに対する安定したレシーブ方法を探った。今回紹介した技術はほんの一部であるが、巻き込みサービスを含め逆横回転系サービスに対するレシーブ方法として参考にしてもらいたい。巻き込みサービスに対するレシーブを習得することは、レシーブの幅を広げることにつながるのではないだろうか。