文:ラリーズ編集部
今回は、五輪に2度出場、欧州でもトップクラスの実力を誇るアレクサンダー・シバエフ(ロシア)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
このページの目次
アレクサンダー・シバエフとは?
アレクサンダー・シバエフは、2014年にロシアの国内選手権で優勝、2017年にはヨーロッパトップ16で準優勝を飾った欧州を代表する選手です。かつて水谷隼氏と同じクラブチームで試合を行ってきたこともあります。粘り強いフォアハンドで、次々にラリー戦を制してきました。
アレクサンダー・シバエフのプロフィール
アレクサンダー・シバエフ(Alexander Shibaev)は1990年9月9日生まれの33歳(2023年12月時点)で、ロシアのヤロスラヴリ出身です。
2011年にポーランドオープンの男子シングルスで準優勝すると、同年のヨーロッパ選手権では男子ダブルスで準優勝を飾り、欧州を代表する選手へと成長していきました。ロシアの国内選手権でも上位入賞が続き、2012年にはロンドン五輪に出場しました。
その後もアレクサンダー・シバエフはロシア代表として、ヨーロッパ選手権を中心に表彰台の常連となっていきました。また、ロシア国内のクラブチーム「UMMC」にも所属し、時には水谷隼氏や吉村真晴とともにヨーロッパチャンピオンズリーグを戦っていました。
アレクサンダー・シバエフのプレースタイル
アレクサンダー・シバエフの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、粘り強いフォアハンドと時折見せる回転量の多いバックハンドが特徴の選手です。
アレクサンダー・シバエフの攻撃の軸は、基本的にフォアハンドです。フォアハンドでストップやフリックを駆使したのち、回り込んでフォアハンドドライブをすることが多いです。引き合いになってもミスが少なく、フォアハンドドライブに安定感があります。シェークハンドで両ハンドをバランスよく振るタイプよりも、ペンホルダーのフォア主戦型に近いプレースタイルです。
一方で、バックハンドは振る回数は少ないものの、一発の威力があります。特筆すべきは回転量です。アレクサンダー・シバエフのバックハンドドライブは強烈な回転がかかっていて、世界のトップ選手でもブロックでオーバーミスをしてしまうほどです。
アレクサンダー・シバエフの使用用具
アレクサンダー・シバエフはバタフライの契約選手で、ラケットはバタフライの『ビスカリア』、ラバーはフォア面にバタフライの『ディグニクス09c』、バック面にバタフライの『ディグニクス05』を使用しているそうです。
「アリレートカーボン」を搭載したラケットに、粘着を帯びたラバーとテンション系ラバーを片面ずつ貼る組み合わせは、中国の代表選手をはじめ世界のトップ選手の中でも好まれる組み合わせの1つです。中国をはじめ東アジアの国々ではこの組み合わせは既に多くの選手が利用していましたが、近年では欧州勢でもこの組み合わせにする選手が増えています。
『ディグニクス09c』は、それまで「テナジー」シリーズや別の「ディグニクス」シリーズ等のスピン系テンションラバーを使用していた選手が求めた、スピードと回転の高次元のバランスを実現しました。そのバランスの高さから、中国代表選手と引き合いになったとしても打ち負けることなく、自分のプレーに持ち込むことができるようになりました。
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アレクサンダー・シバエフの世界ランキング
2023年12月時点で、アレクサンダー・シバエフは世界ランキングを持っていません。2022年以降は国際大会に参加しておらず、世界ランキングも2023年の3月以降はありません。最高ランキングは21位(2016年6月)です。U21の部では世界ランキング5位になった時期もあります。
アレクサンダー・シバエフの主な成績
2011年 | ポーランドオープン | 男子シングルス:準優勝 |
ヨーロッパ選手権 | 男子ダブルス:銀メダル | |
2012年 | ジャパンオープン | 男子シングルス:ベスト4 |
2013年 | ヨーロッパ選手権 | 男子団体:銅メダル |
2015年 | ヨーロッパ選手権 | 男子ダブルス:銅メダル |
2016年 | ヨーロッパトップ16 | 男子シングルス:ベスト4 |
2017年 | ヨーロッパトップ16 | 男子シングルス:準優勝 |
まとめ
欧州を中心に上位進出を続けてきた実力派が、再び世界の舞台で表彰台へ登ることができるのか。今後の彼の活躍に目が離せません。