文:ラリーズ編集部
2013年の世界選手権のダブルスで陳建安(チャイニーズタイペイ)と共に優勝を果たした荘智淵(チュアンチーユエン)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても詳しく紹介します。
長きにわたって台湾を支え、何度も日本や中国などの強豪国と熱戦を繰り広げてきた荘智淵。今回はそんな荘智淵について紹介していきましょう。
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荘智淵とは
荘智淵は、これまで台湾を支えてきたベテランプレーヤーで、1月末に行われたITTFワールドツアー・ドイツオープンでは、張本智和(木下グループ)に勝利するなどまだまだ衰えを感じさせない選手です。
そんな台湾の大黒柱、荘智淵のプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
荘智淵は、1981年4月2日生まれの38歳(2020年2月時点)。2002年3月に世界ランキングで13位になってから2019年の4月までの17年間、世界ランキング上位20位をキープするなど長きに渡って世界で活躍してきた選手です。2013年の世界選手権のダブルスでは陳建安と共に優勝を果たしました。
現在はTリーグ・琉球アスティーダに所属しており、大黒柱としてチームを引っ張っています。
2019-2020シーズンでは、個人成績としては男子シングルスで23試合に出場し全体で5位、チームとしては、丹羽孝希に次ぐの9勝を挙げています。ダブルスでは、陳建安や現在は監督をしている張一博と組んで4試合に出場し、1勝を挙げています。
2019-2020シーズンでは、個人成績としては男子シングルスでは全体で3位、チームではトップの10勝を挙げています。また、ダブルスにも出場しており、陳建安や木造勇人(愛知工業大学)と組んで2試合に出場し、2勝しており勝利に大きく貢献しています。
プレースタイル
荘智淵の戦型は、右シェーク裏裏のドライブ型です。小柄ながらも体格を生かした早い打点でコースをついたレシーブからのカウンターや早い打点での両ハンドの連打が持ち味です。早い打点での攻撃やブロックで相手を中陣や後陣まで下げてから前陣で相手を振り回し、ラリーの主導権を握って得点を重ねる場面が見られます。
また、中陣や後陣でのラリーも強く、長年の経験や読みから、積極的に回り込んで攻めていく場面が多く見られます。このような思い切りの良さと小柄ながらもフットワークを生かしたプレーで得点を重ねています。
フォアハンドドライブだけでなくバックハンドドライブも得意としており、前陣では早い打点でクロスやストレートと様々なコースに巧みに打ち分けることができます。また、後陣では打点を少し落として回転重視の安定感のあるバックハンドドライブを使っています。特に、相手が前陣でブロックで中陣や後陣に下がってしまった時に使用している場面が良く見られます。
そして、サービスは順回転サービスや、巻き込みサービス、YGサービスなど様々なサービスを得意としております。またレシーブでは、ストップやチキータなど様々なレシーブで的を絞らせず、相手サービスが2バウンドせずに出るサービスであれば、自分からドライブで積極的に攻めていく場面も見られます。
使用用具
荘智淵の使用ラケットはバタフライの特殊素材ラケットの「張継科 SUPER ZLC」で、ラバーはフォア面に「ディグ二クス05」、バック面に「テナジー05ハード」を使用しているようです。
世界ランキング
荘智淵の世界ランキングは2011年9月時点では106位で、そこからは現在に至るまで100位以上をキープしている。2020年2月時点での世界ランキングは33位で、世界ランキング最高位は2003年12月の3位となっています。
国際大会の主な戦績
2012年 | ロンドン五輪 | シングルス4位 |
2013年 | 世界選手権パリ大会 | ダブルス優勝 |
2014年 | 世界選手権東京大会 | 団体銅メダル |
まとめ
これまでに多くの国際大会に出場し、熱戦を繰り広げてきた台湾のレジェンド・荘智淵。長年、日本人選手の前に立ちふさがってきた強敵で、今後も衰えを感じさせないプレーと経験を生かした戦術で、多くの選手を脅かす存在となり続けるでしょう。
また、3月に行われるTリーグのプレーオフに琉球アスティーダが見事に進出したので、荘智淵のチームを牽引する姿や白熱した試合に注目です。