文:ラリーズ編集部
今回は、東京五輪男子シングルスベスト8、2022年のヨーロッパ選手権で準優勝の記録を持つ期待の若手、ダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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ダルコ・ヨルジッチとは
ダルコ・ヨルジッチは2013年のヨーロッパ選手権U18のダブルスで準優勝、その後2015年、16年の同大会同種目で3位と、10代半ばでありながら着々と実力をつけつつ、ダブルスでは自らの才能を開花させてきた、活躍の期待が高まる選手です。また、2020年のヨーロッパトップ16ではブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)を4-1で破り、決勝戦でティモ・ボル(ドイツ)に敗れたものの準優勝しています。
ダルコ・ヨルジッチのプロフィール
ダルコ・ヨルジッチは、1998年7月30日生まれの24歳(2023年2月時点)です。スロベニアのフラストニク出身で、現在はドイツ・ブンデスリーガのザールブリュッケンに所属しています。
スロベニア代表としては2018年の地中海競技大会でシングルス、ボヤン・トキッチ(スロベニア)とのダブルスの両方で活躍し、チームの優勝へ貢献しました。2019年のヨーロッパ選手権男子団体決勝にも出場し、勝ち星を挙げています。
また、2021年に開催された東京五輪では、男子シングルス4回戦で日本代表の張本智和(IMG)を破り、ベスト8に進出。当時はまだ世界的には無名の選手であったため、この一戦は大きな話題となりました。
ダルコ・ヨルジッチのプレースタイル
ダルコ・ヨルジッチの戦型は、右シェーク裏裏の攻撃型で、相手の球威を利用したフォアハンドカウンターとしっかりとタメを作ってから放たれる重くて速いバックハンドドライブが特徴です。
卓球の攻撃型の中でも、戦い方は大きく分けると2種類あります。1つは自ら回転をかけたドライブを駆使して相手のミスを誘う戦い方で、主に中国の選手やティモ・ボルが例として挙げられるのに対して、もう1つは相手の球威を利用してブロックやカウンターで相手の隙を突く戦い方で、丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)やシモン・ゴジ(フランス)が例として挙げられます。
ダルコ・ヨルジッチは、後者のカウンター主体のプレーをする選手の為、前者よりもミスが少なく安定したラリーが持ち味です。それに加えて、台上技術の多彩さも特徴として挙げられます。また、カウンターだけでなく自らもドライブを打つことがあり、特にバックハンドドライブは打つ前にしっかりと“タメ”が作られていることで打球時に高い威力となって相手コートに放たれます。
ダルコ・ヨルジッチの使用用具
TIBHARの契約選手であるダルコ・ヨルジッチは、ラケットに「ヨルジッチ」、ラバーはフォア面にTIBHARの「ハイブリッドK3」、バック面にTIBHARの「エボリューション MX-P」を使用しています。
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ダルコ・ヨルジッチの世界ランキング
ダルコ・ヨルジッチの世界ランキングは9位(2023年2月時点)で、最高ランキングは6位(2022年5月時点)です。2017年12月以降2桁を維持しつつ徐々にランキングを上げてきています。
ダルコ・ヨルジッチの国際大会での主な成績
2017年 | ヨーロッパ選手権 | U21男子シングルス:銅メダル、男子団体:銅メダル |
2018年 | 地中海競技大会 | 男子団体:優勝 |
2020年 | ヨーロッパトップ16 | 男子シングルス:準優勝 |
2021年 | 東京五輪 | 男子シングルス:ベスト8 |
世界選手権ヒューストン大会 | 男子シングルス:ベスト16 | |
WTTスターコンテンダードーハⅡ | 男子シングルス:準優勝 | |
2022年 | ヨーロッパ選手権 | 男子シングルス:銀メダル |
ヨーロッパトップ16 | 男子シングルス:優勝 | |
WTTコンテンダーノヴァゴリツァ | 男子シングルス:準優勝 | |
WTTチャンピオンズブダペスト | 男子シングルス:ベスト8 | |
WTTチャンピオンズマカオ | 男子シングルス:ベスト8 |
まとめ
ヨーロッパの地で次々にトップ選手に勝利していくダルコ・ヨルジッチ。どんどん実力を上げていく彼の今後の活躍から目が離せません。