今回は、東京五輪本戦出場を決め、勢いに乗るベンス・マヨロス(ハンガリー)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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ベンス・マヨロスとは?
ベンス・マヨロスは2021年の東京五輪シングルス世界予選で本戦出場権を獲得し、今勢いに乗るハンガリーの選手です。ハンガリー代表としてだけでなく、ドイツ・ブンデスリーガにも参戦して世界でも活躍する選手に囲まれる中で技術を磨き上げています。「GEWO」とは長い付き合いで、自身のラケットも作っています。
それでは、ベンス・マヨロスの詳しいプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
ベンス・マヨロスは、1997年7月28日生まれの25歳(2022年9月時点)です。ハンガリー出身で、小学生の時に卓球を始めて以来、ほぼ毎日練習しています。
国際大会にはハンガリー代表として出場し、数々の格上選手に勝利しています。2017年にはクアドリ・アルナ(ナイジェリア)に、2018年には趙大成(チョデソン・韓国)に勝利しています。2019年のヨーロッパチーム選手権では、前年の2018年世界選手権男子シングルスで準優勝したマティアス・ファルク(スウェーデン)に3-1で勝利した実績も持っています。
2021年の東京五輪シングルス世界予選ではステージ2の準決勝でオビディウ・イオネスク(ルーマニア)に4-3で接戦を制すと決勝でも勝利し、本戦出場権を獲得しました。同大会で出場権を獲得したのは他に、ルボミル・ヤンカリク(チェコ)とワン・ヤン(スロバキア)、そしてキリル・スカチコフ(ロシア)です。
ベンス・マヨロスは仲間内から「ジャイク」や「ベンヨ」というニックネームをつけられるほど、チームメイトと親交が深い選手です。Instagramも更新していて、五輪本戦出場の喜びを投稿しています。こちらにも注目です。
ベンス・マヨロスのInstagramはこちら!
プレースタイル
ベンス・マヨロスは右シェーク裏裏の攻撃型で、手首の柔らかさを活かしたYGサービスと、多彩なチキータが特徴の選手です。
卓球において手首の柔らかい選手は様々な場面で有利になります。手首を活かすことができる技術と言えば、サービスや台上技術が挙げられます。サービスでは、手首を使うことでより強い回転を加えることができたり、コースや回転量の調整もやりやすくなったり、相手を騙すようなことも可能にします。
台上技術、特にチキータは手首のスナップを利かすことで回転を生み出すことができる技術であるため、手首がしなやかに動かせる選手はチキータがやりやすいです。ベンス・マヨロスもその一人で、YGサービスでは強烈な回転量を、チキータでは様々なバリエーションの球種を生み出すことができ、彼の得点につながっています。
使用用具
ベンス・マヨロスはドイツの卓球メーカー「GEWO」の契約選手で、ラケットは自身のモデル『GEWO Holz Bence Majoros OFF』、ラバーは『GEWO Belag Nexxus EL Pro 48』を使用しているそうです。
『GEWO Belag Nexxus EL Pro 48』は攻撃用裏ソフトで、特に回転性能に力を入れたスピン系テンションラバーです。ラバーへの食い込みを強くすることで、強烈な回転を生み出すとともに、スピードのある打球を放つことができます。ラバー硬度も48度と、硬すぎる硬度ではないため打球にも安定感があります。
世界ランキング
ベンス・マヨロスの世界ランキングは108位(2022年9月30日現在)です。2018年5月から2桁ランクへ上昇すると、その後は2桁ランクで安定するようになりました。自身最高ランクは2020年1月の59位です。
国際大会での主な成績
2018年 | チェコオープン | 男子ダブルスベスト4 |
スロベニアオープン | U21男子シングルス優勝 | |
ハンガリーオープン | U21男子シングルス準優勝 | |
2019年 | セルビアオープン | 男子ダブルスベスト4 |
2021年 | 東京五輪シングルス世界予選 | 男子シングルスステージ2優勝 |
東京五輪 | 男子シングルスベスト64 | |
2022年 | WTTスターコンテンダーブダペスト | 男子シングルスベスト16 |
WTTフィーダーパナギュリシテ | 男子シングルスベスト16 |
まとめ
地元ハンガリーで何度も優勝してきた実力派が、国際大会や五輪の舞台で活躍することができるのか。今後の彼の活躍に目が離せません。