文:ラリーズ編集部
今回は、Tリーグ・木下アビエル神奈川に所属し、目まぐるしい成長を遂げている張本美和(木下卓球アカデミー)を紹介します。プロフィール、プレースタイル、使用道具など基本的な情報から、国内外の大会の戦績についても触れます。
日本女子卓球界で若手最注目株である張本美和のプロフィールを見ていきましょう。
このページの目次
張本美和とは?
張本美和は、男子シングルスにおいて日本人で最も世界ランキングの高い張本智和の妹です。すでにシニアのカテゴリーでも試合をこなしており、全日本の一般の部でも勝利を収めました。兄妹でのオリンピック金メダル獲得を目指す期待の新星です。
張本美和のプロフィール
張本美和(はりもとみわ)は2008年6月16日生まれの14歳(2022年12月時点)で、東京五輪日本代表の張本智和(IMG)の妹です。宮城県仙台市出身で、2歳から卓球を始めました。
2015年の小学校1年時に行われた全日本卓球選手権大会バンビの部で優勝します。しかし、2016年と2017年の同大会においては惜しくも準優勝に終わります。
2018年に1つ上のカテゴリーであるカブの部(小学4年生以下)において見事優勝し、雪辱を果たしました。
写真:2020全日本選手権の張本美和/撮影:ラリーズ編集部
2018年10月16日、同月24日に開幕するノジマTリーグに石川佳純も所属する「木下アビエル神奈川」に小学校4年生10歳で加入し、2019年2月2日に地元・仙台で行われた日本生命レッドエルフ戦で最年少でのTリーグデビューを果たします。
2019年1月に行われた全日本選手権において、一般の部に参戦し、3回戦で敗退するものの、高校生を相手に2勝をおさめ、レベルの高さを見せました。同年6月16日の誕生日にITTFジュニアサーキット中国オープンカデット女子シングルスで準優勝に輝いています。
写真:張本美和/撮影:ラリーズ編集部
2020年のジュニアサーキット・チェコオープンでは、ジュニア女子シングルス・カデット女子シングルス・カデット女子ダブルスで3冠を達成し、早くも世界トップレベルの実力をつけてきています。
2021年には、中学1年生にして全中優勝を果たしました。Tリーグ・4thシーズンにも出場しており、9月には森さくら(日本生命レッドエルフ)に勝利し、Tリーグシングルス初勝利を果たしました。
2022年には国際大会に積極的に参加するようになります。ジュニア世代の大会では3大会で優勝し、シニアの大会でもWTTコンテンダーチュニス女子シングルス準優勝を飾るなど、一気に飛躍を遂げ、世界ランキングもトップ50入りを果たします。
そして、同年12月に開催された世界ユース選手権では女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルス、女子団体の4種目すべてでメダルを獲得する快挙を成し遂げ、ジュニア世代では敵なしと言っても過言ではないくらい力をつけました。
張本美和のプレースタイル
張本美和のプレースタイルは、攻撃的なスタイルが持ち味の右シェーク裏裏ドライブ型です。両ハンドドライブが特徴的で特にバックハンドは兄と遜色ない威力と精度を誇るといわれています。
特に前陣においては同世代の女子選手の中では指折りの強さと安定感を持ち、その威力で相手選手が中陣に下げられてしまうほどです。高校生や一般の選手に対してもラリーではしばしば優位に立つことが多く、その精度は上がっていくばかりです。
張本美和の使用道具
張本美和はバタフライの契約選手で、ラケットは兄・智和の使用モデルである「張本智和インナーフォースALC」、ラバーは両面に「ディグニクス05」を使用しています。
上回転の展開が多い女子卓球において「ディグニクス05」は威力を発揮することができるため、張本美和は両面に使用しています。
>>【張本智和 使用ラケットをレビュー】張本智和 インナーフォース ALCの特徴とは?
>>【卓球】ディグニクス05の特徴を徹底解説! 寿命やテナジーとの比較も
張本美和の世界ランキング
張本美和の世界ランキングは44位となっています(2022年12月時点)。最高世界ランキングは42位(2022年8月)です。
張本美和の国内大会での主な戦績
2014年 | 全日本選手権(バンビの部) | 女子シングルス:ベスト4 |
2015年 | 全日本選手権(バンビの部) | 女子シングルス:優勝 |
2016年 | 全日本選手権(バンビの部) | 女子シングルス:準優勝 |
2017年 | 全日本選手権(バンビの部) | 女子シングルス:準優勝 |
2018年 | 全日本選手権(カブの部) | 女子シングルス:優勝 |
2019年 | 全日本卓選手権(ホープスの部) | 女子シングルス:優勝 |
2021年 | 全中 | 女子シングルス:優勝 |
2022年 | 全日本手権 | 混合ダブルス:ベスト4、ジュニア女子シングルス:準優勝 |
全日本手権 | 14歳以下女子シングルス:優勝、女子ダブルス:優勝 |
張本美和の国際大会での主な戦績
2018年 | ジュニアサーキット中国オープン | カデット女子団体:ベスト4、ミニカデット女子シングルス:優勝 |
2019年 | ジュニアサーキットチェコオープン | カデット女子ダブルス:優勝、カデット女子シングルス:準優勝 |
ジュニアサーキットスウェーデンオープン | ジュニア女子シングルス:ベスト8、カデット女子シングルス:ベスト4、ミニカデット女子シングルス:優勝 | |
ジュニアサーキット中国オープン | カデット女子団体:準優勝、カデット女子シングルス:準優勝、ミニカデット女子シングルス:ベスト4、 | |
2020年 | ジュニアサーキットチェコオープン | ジュニア女子シングルス:優勝、カデット女子シングルス:優勝、カデット女子ダブルス:優勝 |
2022年 | WTTコンテンダードーハ | 女子シングルス:ベスト8 |
WTTコンテンダーチュニス | 女子シングルス:準優勝 | |
WTTフィーダーオトーチェッツ | 女子シングルス:ベスト8 | |
WTTフィーダーデュッセルドルフⅢ | 女子シングルス:ベスト4 | |
WTTユースコンテンダーベルリン | U19女子シングルス:優勝 | |
WTTユースコンテンダープラジャダロ | U19女子シングルス:優勝 | |
WTTユーススターコンテンダードーハ | U19女子シングルス:優勝 | |
世界ユース選手権 | U19女子シングルス:準優勝、U19女子ダブルス:優勝、U19混合ダブルス:、U19女子団体:ベスト4 |
まとめ
努力を積み重ね、速くそして異質のキャリアを築く張本美和。13歳にして、驚くべき実績を残しており、これからの伸びしろを我々に感じさせてくれる若き超新星・張本美和に大注目です。