大島祐哉の使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:大島祐哉(木下グループ)/撮影:田口沙織

卓球選手紹介 大島祐哉の使用用具・大会成績・プロフィール

2024.10.30

文:ラリーズ編集部

今回は、Tリーグ・木下マイスター東京に所属し、2020年の全日本選手権で準優勝に輝いた大島祐哉を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。

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大島祐哉とは?

大島祐哉は、2014年のロシアオープンU21男子シングルスで優勝を飾ると、その後の国際大会で多くの優勝をつかみ取るなど急成長を遂げた選手です。

特に、森薗政崇と組んだダブルスでは2015年のグランドファイナルを制覇、同年の世界選手権では優勝した中国ペアに最終ゲームのデュースまでもつれこむ大熱戦を見せました。2017年には世界選手権のダブルスで準優勝を獲得し、その後も安定した世界トップレベルの実力を維持しています。

国際大会だけでなく、国内でも全日本選手権やTリーグでその実力を発揮しています。

大島祐哉のプロフィール

大島祐哉(おおしまゆうや)は1994年3月5日生まれの30歳(2024年11月時点)で、京都府綾部市出身です。小学2年のときに兄の影響で「TTCきさらぎ」で卓球を始めました。京都府の豊里中学校時代には卓球と並行して陸上競技も行い、走り幅跳びでは「6m50cm」という記録を残しました。

中学卒業後は、インターハイ常連校の東山高校に進学。厳しい環境で揉まれて着実に実力を伸ばしていきますが、高校時代は大きな成績を残すことができませんでした。


写真:2013年ジャパンオープンでの大島祐哉/提供:ittfworld

高校卒業後は関東学生リーグ1部に所属している早稲田大学へ進学し、ここで大島は大きな飛躍を遂げることになります。関東学生選手権シングルス優勝、全日学選抜優勝、ユニバーシアードシングルス・ダブルス2冠と活躍します。そして、この時期から国際大会にも参戦するようになり、2014年のロシアオープンU21男子シングルス優勝、2015年のクロアチアオープン男子ダブルス優勝などの結果を残します。


写真:2015年グランドファイナル男子ダブルスを制した森薗政崇と大島祐哉/提供:ittfworld

そして、2015年のグランドファイナルでは、森薗政崇(BOBSON)とのペアで男子ダブルスで優勝を飾り、世界にその名を轟かします。

このように国内外、好調を維持していた大島でしたが2016年のリオ五輪は惜しくも代表の座を逃し、サポートメンバーとして帯同します。


写真:大島祐哉/撮影:ラリーズ編集部

大学卒業後は、実業団には所属せず、プロ卓球選手として戦うことを決断します。そして、2018年よりTリーグ・木下マイスター東京に加入。チームの主力として活躍し、1stシーズン、2ndシーズンのリーグ連覇、4thシーズンの王座奪還に大きく貢献しました。


写真:2018年全日本選手権で優勝した大島祐哉と水谷隼/提供:アフロスポーツ

国内でも、全日本選手権を始め数々の大会でタイトルを獲得をしています。2018年の全日本選手権では水谷隼氏と組んだダブルスで優勝を果たすと、2019年の同大会男子シングルス準決勝で前年度優勝者の張本智和を破って決勝に進出。決勝では水谷隼氏に惜しくも敗れましたが、準優勝と自身の最高記録を更新しています。

私生活では、2017年に一般女性と結婚、2018年には第一子を授かるなど充実した日々を過ごしている様子が自身のTwitterからうかがえます。

しかし、2019年ごろから大島は怪我に悩まされるようになります。そして同年7月のオーストラリアオープンを棄権すると、11月に手術を行いました。これにより、東京五輪の選考レースからは脱落してしまい、以降大島は国際大会に出場して日本代表を目指すことよりも、全日本選手権やTリーグに出場し、一人の卓球選手として国内を盛り上げていく道を選びます。


写真:大島祐哉/撮影:ラリーズ編集部

そして、2022年は全日本選手権男子ダブルスで3位入賞を果たし、同年11月の全日本社会人選手権では上田仁を破って、悲願の男子シングルス制覇を果たします。これまでシングルスでの全国制覇から縁遠かった大島にとって、大学時代の全日学選抜以来の全国制覇となり、喜びを爆発させました。

そして、2023年にはTリーグ個人戦であるNOJIMA CUPに参加し、3位入賞を果たしました。

大島祐哉のSNS

X(旧Twitter)

Instagram

大島祐哉のプレースタイル

大島祐哉の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、中学時代に鍛えた足腰を軸としたフットワークと力強いスイングから放たれるフォアハンドドライブが特徴です。

また、中陣からの両ハンドドライブの威力も高くラリーで反撃することができる選手です。ダブルスでは、自分の打球までに時間があるために素早いフットワークを駆使して自分の得意なフォアハンドの攻撃につなげることができて、攻撃力も高いです。

また、ここ数年で前陣でのバックハンドの技術力が高くなっていて、相手のチキータレシーブやストップレシーブに対してのレシーブ力がついてきています。

大島祐哉の使用用具

androの契約選手である大島祐哉は、ラケットがandroの『SYNTELIAC VCI OFF』で、ラバーは両面にandroの『ラザンターC53』を使用しています。

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大島祐哉の世界ランキング

2024年11月時点で、大島祐哉は現在世界ランキングを持っていません。最高ランキングは17位(2017年8月)です。

大島祐哉の国内大会での主な成績

2009年 インターハイ 男子ダブルス:3位(ペア:森聡詩)、男子学校対抗:ベスト8
2010年 全国高校選抜 男子団体:3位
インターハイ 男子ダブルス:3位(ペア:森聡詩)、男子学校対抗:ベスト8
2011年 インターハイ 男子ダブルス:ベスト8(ペア:庄祐平)、男子学校対抗:3位
2012年 インカレ 男子団体:3位
全日学 男子シングルス:3位、男子ダブルス:3位(ペア:山本勝也)
2013年 インカレ 男子団体:3位
全日学 男子ダブルス:ベスト8(ペア:山本勝也)
2014年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト16
インカレ 男子団体:3位
全日学 男子シングルス:ベスト8、男子ダブルス:ベスト8(ペア:上村慶哉)
全日学選抜 男子シングルス:優勝
2015年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト16
2016年 全日本選手権 男子ダブルス:3位(ペア:上村慶哉)
ビッグトーナメント 男子シングルス:準優勝
2018年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト8、男子ダブルス:優勝(ペア:水谷隼)、混合ダブルス:3位(ペア:早田ひな)
2019年 全日本選手権 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:3位(ペア:水谷隼)
2020年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト16
2021年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト16
2022年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト16、男子ダブルス:3位(ペア:田添健汰)
全日本社会人選手権 男子シングルス:優勝
2023年 全日本選手権 男子ダブルス:3位(ペア:田添健汰)
NOJIMA CUP 男子シングルス:3位
2024年 全日本選手権 男子シングルス:ベスト8、男子ダブルス:3位(ペア:田添健汰)

大島祐哉の国際大会での主な成績

2014年 ロシアオープン U21男子シングルス:優勝
2015年 クロアチアオープン 男子ダブルス:優勝
チェコオープン U21男子シングルス:優勝
グランドファイナル 男子ダブルス:優勝、U21男子シングルス:優勝
2016年 ドイツオープン 男子ダブルス:優勝
スウェーデンオープン 男子シングルス:優勝
グランドファイナル 男子ダブルス:準優勝
世界選手権ハルムスタッド大会 男子団体:銀メダル
2017年 インドオープン 男子ダブルス:優勝
世界選手権デュッセルドルフ大会 男子ダブルス:銀メダル
ユニバーシアード 男子シングルス:金メダル、男子ダブルス:金メダル、男子団体:銀メダル
グランドファイナル 男子ダブルス:優勝
2018年 オーストラリアオープン 男子シングルス優勝
チームワールドカップ 男子団体:準優勝

まとめ

コートを駆け回る両ハンドの大砲が、今後国内で、そして国際大会でどのようなプレーを見せるのか、彼の活躍に期待です。

大島祐哉インタビュー


写真:大島祐哉(木下グループ)/撮影:田口沙織

>第1話 「何かを捨てなきゃ無理」“努力の天才”大島祐哉、夢を夢で終わらせない目標達成の思考法

>>第2話 急成長の代償で五輪選考レース脱落 “抜け殻になった”大島祐哉が再び前を向いた理由

>>第3話 「僕にしかできない最高の形での恩返し」大島祐哉を掻き立てる“最後の目標”

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