文:ラリーズ編集部
今回は、2023年の全日本選手権で3位入賞を果たした曽根翔を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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このページの目次
曽根翔とは?
曽根翔は、全国中学校卓球大会男子シングルスで準優勝、OBが世界でも活躍する名門の愛工大名電中高を卒業し、現在はT.T彩たま所属のプロ選手として活動している選手です。
現代卓球のプレースタイルで着実に力をつけてきています。2019年には全国高等学校卓球選手権大会の男子ダブルスで準優勝と、ダブルスでも凡ミスの少ないプレーが際立つことからダブルスの名手とも言われています。
曽根翔のプロフィール
曽根翔(そねかける)は2002年12月1日生まれの21歳(2024年11月時点)で、兵庫県出身です。幼少期は兵庫県のクラブチームである卓栄Kid’sに所属し、全日本ホカバにも出場しました。
一学年下には日本代表の張本智和がいますが、2010年全日本バンビ準決勝、2012年全日本カブの部決勝、2014年全日本ホープスの部準々決勝と、事あるごとに曽根は張本に敗れているため、幼少期より曽根にとって張本は“因縁の相手”でした。
小学生時代から全国の舞台で活躍してきた曽根は、中学は卓球の名門である愛知工業大附属中学校に進学します。2016年には団体メンバーとして出場した全中で団体優勝、男子シングルスベスト4(準決勝で張本に敗北)の成績を残し、2017年の全中では男子シングルス準優勝を飾ります。中学卒業後は、インターハイで数多くの優勝を誇る愛工大名電高校に進学しました。
写真:曽根翔/提供:ittfworld
高校進学後は2019年のインターハイで男子学校対抗優勝、男子ダブルス準優勝と結果を残し、同年にはドイツブンデスリーガに参戦。1部リーグの強豪・ザールブリュッケンのセカンドチーム(ブンデス2部)に所属し、海外選手から堂々の勝利も飾りました。
順調に成長を遂げ、高校3年生ではインターハイで有終の美を飾るはずでしたが、2020年は新型コロナウイルスの影響でインターハイが開催されず、悔しい思いをしました。
写真:曽根翔/撮影:ラリーズ編集部
高校卒業後は愛知工業大学に進学し、2021-2022シーズンからはTリーグにも参戦。T.T彩たまに所属し、シングルス11勝を挙げるなど、1年目ながらチームの主力として活躍します。
学生の大会でも曽根は結果を残し、2021年のインカレは優勝。全日学では戸上隼輔に敗れてベスト16に終わったものの、あと一歩のところまで追い詰めました。
写真:曽根翔/撮影:ラリーズ編集部
そして、2022年6月、曽根は大きな決断を下します。愛知工業大学を中退し、T.T彩たまと3年契約を締結。大学卒業を待たずにプロ選手になる道を選びました。
日本卓球界において大学を中退してプロ転向をした選手は非常に珍しく、その決断には驚きの声もありましたが、同時に曽根の今後の活躍が楽しみだという声も多く、より一層注目度は高くなっています。
そして、プロ転向後初めての全日本選手権で曽根は男子シングルス3位入賞を果たし、自身の成長を証明しました。
曽根翔のプレースタイル
曽根翔の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、回転量の多いフォアハンドと、スピードと威力を持ち合わせたバックハンドドライブが特徴です。チキータからの展開も得意です。
日本の男子卓球においてバックハンド主体が普及し始めたのはここ数年でのことです。それまでは、バックハンドは安定して相手コートに入れるために必要な技術として使われていました。もちろん、以前からバックハンドが強みの選手もいましたが、母数としては多くはありませんでした。
日本でバックハンドの威力の重要性が注目されるようになったのが、2012年の全日本選手権男子シングルスで優勝した吉村真晴の活躍です。当時全日本で無敗と言われていた水谷隼(木下グループ)と激闘を繰り広げましたが、鍵となったのが強烈なバックハンドでした。
写真:曽根翔/提供:ittfworld
以来、高校生を中心に強力なバックハンドを求める傾向が強まり、10代にしてパワフルな両ハンドを駆使する選手が増えてきて、バックハンド主体のプレースタイルが定着するようになりました。曽根もその1人で、手首の柔らかさを活かした多彩なチキータと、一撃で得点につなげるバックハンドドライブを持ち味としています。
曽根翔のSNS
X(旧Twitter)
全日本選手権でベスト4、3位という結果に終わりました🥉
優勝を目指して居たので悔しさがありますが、この結果に満足せずこれからの試合に向けて練習をして行きたいと思います。
寒い中応援してくださった皆様、沢山の応援ありがとうございました! pic.twitter.com/lhSsqBsxj2— 曽根翔 (@kakeru_sone) January 30, 2023
曽根翔の使用用具
曽根翔はVICTASの契約選手で、ラケットはVICTASの『ZX-GEAR IN』、ラバーはフォア面、バック面ともにVICTASの『V>22 Double Extra』を使用しています。
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曽根翔の世界ランキング
2024年11月現在、曽根翔は世界ランキングを持っていません。最高ランキングは205位(2019年11月)です。
曽根翔の国内大会での主な成績
2010年 | 全日本選手権(バンビの部) | 男子シングルス:3位 |
2011年 | 全日本選手権(カブの部) | 男子シングルス:3位 |
2012年 | 全日本選手権(カブの部) | 男子シングルス:準優勝 |
2016年 | 全中 | 男子シングルス:3位、男子団体:優勝 |
2017年 | 全中 | 男子シングルス:準優勝、男子団体:優勝 |
2018年 | インターハイ | 男子ダブルス:準優勝(ペア:田原彰悟)、男子学校対抗:優勝 |
2019年 | インターハイ | 男子ダブルス:準優勝(ペア:加山裕)、男子学校対抗:優勝 |
2020年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト16 |
2021年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト16 |
インカレ | 男子団体:優勝 | |
2023年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:3位 |
曽根翔の国際大会での主な成績
2017年 | フランスジュニア&カデットオープン | カデット男子シングルス:準優勝 |
ポーランドジュニア&カデットオープン | カデット男子シングルス:優勝 | |
2018年 | チェコジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:準優勝 |
中国ジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:優勝 | |
ベルギーオープン | U21男子シングルス:ベスト4、男子ダブルス:準優勝(ペア:田中佑汰) | |
韓国オープン | U21男子シングルス:ベスト4 | |
ベラルーシオープン | 男子ダブルス:優勝(ペア:田中佑汰) | |
世界ジュニア選手権 | ジュニア男子ダブルス:ベスト8(ペア:田中佑汰) | |
2019年 | アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニア男子シングルス:ベスト8 |
ベラルーシオープン | 男子ダブルス:準優勝(ペア:篠塚大登) | |
世界ジュニア選手権 | 男子団体:銅メダル | |
2023年 | WTTフィーダーバンコク | 男子シングルス:ベスト8 |
混合ワールドカップ | 団体:3位 |
まとめ
国内大会を中心に徐々に頭角を現しはじめている曽根翔。今後の彼の活躍に目が離せません。