文:ラリーズ編集部
今回は、高速のバックハンドで相手を凌駕する、曽根翔(T.T彩たま)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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このページの目次
曽根翔とは?
曽根翔は、全国中学校卓球大会男子シングルスで準優勝、OBが世界でも活躍する名門の愛工大名電中高を卒業し、現在はT.T彩たま所属のプロ選手として活動している選手です。
現代卓球のプレースタイルで着実に力をつけてきています。2019年には全国高等学校卓球選手権大会の男子ダブルスで準優勝と、ダブルスでも凡ミスの少ないプレーが際立つことからダブルスの名手とも言われています。
曽根翔のプロフィール
曽根翔(そねかける)は、2002年12月1日生まれの20歳(2022年12月時点)です。兵庫県出身で、中学は卓球の名門である愛知工業大附属中学校に進学し、全中シングルス準優勝など実績を残します。中学卒業後は、インターハイで数多くの優勝を誇る愛工大名電高校に進学しました。
高校進学後は2019年のインターハイで男子学校対抗優勝、男子ダブルス準優勝と結果を残しますが、高校3年生で有終の美を飾るはずだった最後のインターハイは新型コロナウイルスの影響で開催されず、悔しい思いをしました。
写真:曽根翔/提供:ittfworld
それでも、高校卒業後は愛知工業大学に進学し、2021-2022シーズンからはTリーグにも参戦。T.T彩たまに所属し、シングルス11勝を挙げるなど、1年目ながらチームの主力として活躍します。
学生の大会でも結果を残し、2021年のインカレは優勝。全日学では戸上隼輔(明治大)に敗れたものの、あと一歩のところまで追い詰めました。
そして、2022年6月、曽根は大きな決断を下します。愛知工業大学を中退し、T.T彩たまと3年契約を締結。大学卒業を待たずにプロ選手になる道を選びました。
日本卓球界において大学を中退してプロ転向をした選手は非常に珍しく、その決断には驚きの声もありましたが、同時に曽根の今後の活躍が楽しみだという声も多く、より一層注目度は高くなっています。
曽根翔のプレースタイル
曽根翔の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、回転量の多いフォアハンドと、スピードと威力を持ち合わせたバックハンドドライブが特徴です。チキータからの展開も得意です。
日本の男子卓球においてバックハンド主体が普及し始めたのはここ数年でのことです。それまでは、バックハンドは安定して相手コートに入れるために必要な技術として使われていました。もちろん、以前からバックハンドが強みの選手もいましたが、母数としては多くはありませんでした。
日本でバックハンドの威力の重要性が注目されるようになったのが、2012年の全日本選手権男子シングルスで優勝した吉村真晴の活躍です。当時全日本で無敗と言われていた水谷隼(木下グループ)と激闘を繰り広げましたが、鍵となったのが強烈なバックハンドでした。
以来、高校生を中心に強力なバックハンドを求める傾向が強まり、10代にしてパワフルな両ハンドを駆使する選手が増えてきて、バックハンド主体のプレースタイルが定着するようになりました。曽根もその1人で、手首の柔らかさを活かした多彩なチキータと、一撃で得点につなげるバックハンドドライブを持ち味としています。
写真:曽根翔/提供:ittfworld
曽根翔のTwitter
曽根翔の使用用具
曽根翔はVICTASの契約選手で、ラケットはVICTASの「ZX-GEAR IN」、ラバーはフォア面、バック面ともにVICTASの「V>22 Double Extra」を使用しています。
>>ZX-GEAR(ゼクスギア)シリーズを徹底分析!VICTASが誇る新感覚の攻撃用ラケットシリーズ
曽根翔の世界ランキング
曽根翔の世界ランキングは579位(2022年12月現在)です。最高ランクは、2019年11月の205位です。
曽根翔の国内大会での主な成績
2017年 | 全中 | 男子シングルス:準優勝 |
2019年 | インターハイ | 男子ダブルス:準優勝、男子学校対抗:優勝 |
2020年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト16 |
2021年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト16 |
曽根翔の国際大会での主な成績
2017年 | フランスジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス:準優勝 |
ポーランドジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス:優勝 | |
2018年 | チェコジュニア&カデットオープン | U18男子シングルス:準優勝 |
中国ジュニア&カデットオープン | U18男子シングルス:優勝 | |
ベルギーオープン | U21男子シングルス:ベスト4、男子ダブルス:準優勝 | |
ベラルーシオープン | 男子ダブルス:優勝 | |
ポーランドオープン | 男子シングルス:優勝 | |
世界ジュニア選手権 | ジュニア男子ダブルス:ベスト8 | |
2019年 | アジアジュニア&カデット選手権 | U18男子シングルス:5位、ジュニア男子ダブルス:準優勝 |
ベラルーシオープン | 男子ダブルス:準優勝 | |
2022年 | WTTスターコンテンダードーハ | 男子シングルス:ベスト32 |
まとめ
インターハイ常連校としての強さを支えるキーパーソンが国際大会で活躍する日が来るのか。今後の彼の活躍に目が離せません。