文:ラリーズ編集部
今回は、2022年のインターハイ三冠王・鈴木颯を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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鈴木颯とは?
写真:鈴木颯/撮影:ラリーズ編集部
鈴木颯は、カブ時代から群を抜いた実力を持ち、日本国内や国際大会でも今後活躍が見込まれる期待の若手選手の1人です。全日本ジュニアでは2年連続でベスト4以上に入り、学生の中でもトップクラスの実力をつけてきています。
鈴木颯のプロフィール
鈴木颯(すずきはやて)は2004年4月15日生まれの20歳(2024年11月時点)で、岩手県一関市出身です。4歳から卓球を始め、幼少期は県内の鈴木卓球に所属しました。3人の兄がおり、全員が卓球選手でした。
2014年に全日本選手権カブの部で優勝を飾ると、2016年には全日本選手権ホープスの部決勝で、後に同級生となる吉山僚一に勝利して2種目を制覇しました。その後、愛工大名電中に入ると2017年には国際大会で初の上位入賞を飾っています。
2019年にフランスジュニア&カデットオープンでU15シングルス優勝を果たすと、台湾ジュニア&カデットオープンでも準優勝を挙げました。2021年になると全日本選手権ジュニア男子シングルスで、先輩である濵田一輝に敗れるも準優勝に輝きました。
2022年には同じくジュニアの部でベスト4入りを果たし、2021-2022シーズンの途中からTリーグ・木下マイスター東京への所属も決まりました。2021-2022シーズンは1試合のみの出場で、試合も濵田一輝にストレートで敗れるなど、鈴木の1度目のTリーグ挑戦は苦い経験となってしまいます。
それでも、同年4月に発表されたナショナルチーム候補選手にリストアップされた、その直後に開催されたWTTユースコンテンダーリンツではU19男子シングルスで準優勝を飾り、国際舞台でも勝てる選手であることを証明しました。
写真:2022年のインターハイで3冠を達成した鈴木颯/撮影:ラリーズ編集部
そして、同年8月に開催されたインターハイでは悲願の3冠(シングルス、ダブルス、学校対抗)を達成。2016年の全日本選手権ホープスの部以来の全国制覇を成し遂げました。高校3年時には、ドイツブンデスリーガ2部のケルンでプレーしました。
高校卒業後は愛知工業大学に進学し、大学1年時の2023-2024シーズンにはドイツブンデスリーガ1部の強豪・オクセンハウゼンでプレーしました。また、インカレでも団体メンバーとして優勝に貢献しました。
鈴木颯のプレースタイル
鈴木颯は右シェーク裏裏の攻撃型で、切れ味の鋭いサービスと前中陣での素早い打点での攻撃が特徴の選手です。
サービスの判別が難しいほど同じモーションで放たれるとともに回転量もあるため、しばしばサービスエースを取ることがあります。浮いてきた球に対しては早いタイミングで攻撃を仕掛け、以降は前中陣でラリーを進めていきます。
チキータはどのコースからでも打つことができるため、チキータから展開する場面も多いです。基本はフォアハンド主体で戦うプレースタイルです。
鈴木颯の使用用具
鈴木颯はDONICの契約選手で、ラケットはDONICの『オリジナルトゥルーカーボン』、ラバーは両面にDONICの『ブルーストームZ1ターボ』を使用しているそうです。
『オリジナルトゥルーカーボン』は、木材にアラミドカーボンを組み合わせたアウターラケットで、高い弾みとコントロールのバランスを保っています。『ブルーストームZ1ターボ』は、50度と硬さはありながらも扱いやすく、攻撃力の高いスピン系テンションラバーとなっています。
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鈴木颯の世界ランキング
鈴木颯の世界ランキングは556位(2024年2月時点)で、自己最高ランキングは150位(2022年12月)です。
今後国際大会に出場する機会も増えることから、ランキングの上昇に期待です。
鈴木颯の国内大会での成績
2014年 | 全日本選手権(カブの部) | 男子シングルス:優勝 |
2016年 | 全日本選手権(ホープスの部) | 男子シングルス:優勝 |
2019年 | 全中 | 男子シングルス:準優勝 |
2021年 | 全日本選手権 | ジュニア男子シングルス:準優勝 |
2022年 | 全日本選手権 | ジュニア男子シングルス:3位 |
インターハイ | 男子シングルス:優勝、男子ダブルス:優勝(ペア:吉山僚一)、男子学校対抗:優勝 | |
2023年 | インカレ | 男子団体:優勝 |
全日学 | 男子シングルス:3位 | |
2024年 | 全日本選手権 | 男子ダブルス:ベスト8(ペア:篠塚大登) |
インカレ | 男子団体:優勝 | |
全日学 | 男子ダブルス:3位(ペア:萩原啓至) |
鈴木颯の国際大会での主な成績
2017年 | ポルトガルジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス:準優勝 |
2019年 | フランスジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス:優勝 |
台湾ジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス:準優勝 | |
2022年 | WTTユースコンテンダーリンツ | U19男子シングルス:準優勝 |
世界ユース選手権 | 男子シングルス:ベスト8 | |
2024年 | WTTフィーダーパナギュリシテ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:萩原啓至) |
まとめ
ジュニアの部で好成績を収め続ける期待の若手が日本国内でも指折りの選手となれるのか、また国際大会でも日の目を浴びる日が来るのか。今後の彼の活躍に期待がかかります。