後藤世羽(静岡学園高)の用具紹介|俺の卓球ギア#84 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:後藤世羽(静岡学園高)の卓球ギア/提供:本人

卓球用具紹介 後藤世羽(静岡学園高)の用具紹介|俺の卓球ギア#84

2020.10.15

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。

第84回となる今回は、国際大会優勝の実績を持つ静岡学園高3年・後藤世羽(ごとうせう)の卓球ギアを紹介する。

>>国公立大学からプロ選手まで!用具や愛用品を紹介する企画「俺の卓球ギア」はこちら

後藤世羽の卓球ギア

戦型
 右シェーク裏裏
ラケット
 ビスカリア(FL・バタフライ)
ラバー
 フォア:ディグニクス09c(特厚・バタフライ)
 バック:ディグニクス09c(特厚・バタフライ)
ユニフォーム
 静岡学園高のユニフォーム
こだわりのもの
 ストレッチポール
 チューブ
 遊戯王カード
 イヤホン
※ギアは2020年10月時点のもの

1年のインターハイ逆転勝利がターニングポイント

現在、静岡学園高3年の後藤は、高校1年のインターハイシングルスが自らのターニングポイントだと語る。

「(ゲームカウント)2-2の7-10で負けていたところから勝つことができ、ベスト32に入れました。結果はそこまですごくはないですけど、そこから海外遠征や様々な合宿に呼ばれるなどし、少しずつ結果が出てきました」。


写真:後藤世羽(静岡学園高)/提供:本人

1年夏の自ら掴み取った逆転勝利で後藤は卓球人生を変えた。高校2年の11月にはITTFジュニアサーキット・スロバキアオープンに出場し、ジュニア男子シングルス・ダブルスで2冠を達成。日本からただ一人参加し、東欧の地で栄冠に輝いた。


写真:国際大会でプレーする後藤世羽(静岡学園高)/提供:ittfworld

後藤は当時の心境をこう振り返る。「初めてのヨーロッパで、言葉もわからなくて色々慣れない中、勝てたことはとてもよかったと思います。世界でも自分の技術が通用するのだととても自信になりました。一緒についてきてくれた澤口(大和)コーチに感謝したいです」。

単複優勝のスロバキアオープンだけでなく、ハンガリーオープンや日韓ジュニアといった国際大会にも参加し、後藤は実績と経験を積み重ねていった。

後藤のアスリートとしての高い意識

そんな後藤の使用用具は、ビスカリア(FL)に両面ディグニクス09c(特厚)だ。「ブロックやカウンターがうまく、相手をよく見てコースを突くことができる。打球フィーリングが良くてミスが少なくラリー戦に強い」と静岡学園高卓球部の寺島大祐監督が評するプレースタイルにマッチした組み合わせになっている。


写真:後藤世羽(静岡学園高)/提供:本人

本人もラリー力に自信を持っており、「自分はラリーが強いので、打ち負けないような用具を選んでいます。ラバーは回転量を1番重視しており、ラケットはスピードとパワーのバランスが良く、質の高いボールが出せます」と用具のこだわりを語った。


写真:後藤の卓球ギア。「ラップが好きでいつも聞いている。呂布カルマは好きなラッパーの1人。(遊戯王カードは)1番お気に入りのカードで大事な試合のときは持っていっています」(本人談)/提供:本人

こだわりの愛用品は、ストレッチポールとチューブをあげた。「腰と肩が痛くなりやすいので、練習前後は念入りにストレッチをやっています」と身体のケアには欠かせないギアになっている。

技術はもちろん、ケアやトレーニングにも高い意識を持つ後藤の姿勢を寺島監督は高く評価する。「ウェイトトレーニングも頑張るし、栄養面もこだわっていて、体つきも良くなってきている」。


写真:静岡学園の寺島大祐監督/撮影:ラリーズ編集部

世界に羽ばたく選手になるために

国内外で自信をつけた後藤は、2020年全日本選手権ジュニアの部でベスト16に入るなど順調な成長曲線を描いていた。しかし、最後のインターハイに向けて、というところで新型コロナウイルスパンデミックが直撃し、史上初のインターハイ中止が決定。戦わずして後藤の高校卓球は幕を閉じた。


写真:後藤世羽(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

だが、コロナ下でも後藤は黙々と努力を続けていたという。「コロナの影響で地元に帰れず、寮で一人になるのが分かっている中、孤独と戦いながらトレーニングをしたり、自主練習をしたり、自炊したりという生活を自ら志願して耐えていた」とその姿を見守ってきた寺島監督が証言する。

全国選抜、インターハイと高校生活最後の試合がなくなる中でも後藤は腐らず前を向いてきた。1度しかない高校卓球はもちろん返ってこない。だが、卓球人生はこれからも続いていく。

後藤は「卓球に打ち込むことができた高校生活でした。3年間で卓球の技術も人間性もとても成長できました」と静岡学園高での生活を振り返るとともに「全日本の一般でできるだけ上に行けるように。また、世界で活躍できるような選手になりたい」と今後の目標を力強く語った。


写真:後藤世羽(静岡学園高)/提供:ittfworld

そんな教え子に対し、寺島監督は「世羽という名前の通り、『世界に羽ばたく』ような選手になってほしい。もっと貪欲に上のステージを狙ってたくさんの経験をしてほしい。そのためには、もっと視野を広げて将来成長するために、より物事を深く掘り下げて考える習慣をつけ、より地道な道を選んでほしい」と優しくエールを送った。

卒業後は関東学生リーグ1部校に進学が決まっている。後藤は世界に羽ばたくべくこれからも努力を続ける。


写真:後藤世羽(静岡学園高)/提供:本人

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