文:ラリーズ編集部
第71回となる今回は2019年のインターハイ(学校対抗)で静岡学園高を史上初のベスト8に導いた主将でありチームの守護神、松本光史(まつもとこうし)選手の卓球ギアを紹介する。
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松本光史(静岡学園高)の卓球ギア
写真:松本光史(静岡学園高)/提供:本人
戦型
左シェーク裏裏
ラケット
キョウヒョウ龍5(FL・紅双喜)
ラバー
フォア:ディグニクス80(特厚・バタフライ)
バック:テナジー05(特厚・バタフライ)
ウェア
静岡学園のユニフォーム
こだわりのもの
ほうじ茶、地元石川県の尾山神社のお守り、ストレッチポール
※ギアは2020年8月時点のもの
ラリーズ編集部のコメント
写真:松本光史(静岡学園高)/提供:本人
現在、静岡学園高校3年生の松本光史は、2018年には愛工大名電など強豪揃いの東海選手権(ジュニアの部)で優勝。2019年インターハイでは学校対抗のベスト8決定戦で強豪・東山高校(京都)戦で3番のダブルスと5番のシングルスで勝利し、個人でも団体でも優秀な成績を残している実力者だ。
松本の使用用具は、キョウヒョウ龍5(FL)にフォア:ディグニクス80(特厚)、バック:テナジー05(特厚)だ。
左腕の松本のプレースタイルは安定感があり、非常に綺麗な卓球をしている。多彩なサーブから3球目攻撃で仕留める展開が多い。
自身のプレースタイルと強化ポイントについて松本は「僕はプレーの始まりであるサーブとレシーブに一番力を入れていて、試合前は重点的にサーブ練習とレシーブ練習をするように心がけています」と語る。
松本光史(静岡学園高)の卓球用具へのこだわり
写真:松本光史(静岡学園高・奥)/提供:本人
現在のラケットはインナーカーボンで球持ちの良いキョウヒョウ龍5を使用しているが、高校1年生までは球離れの早いアウターカーボンの張継科ALCをずっと使用してきたという。
「中学の頃から張継科ALCを使用していましたが、高校1年の全国選抜で鶴岡東高校戦のときに5番で自分が負けてチームとしても負けてしまい、その頃からラケットに悩んでいました。これまで使っていたアウターラケットはボールにスピードは出ますが回転量と安定性には欠けていると思っていて、自分の技量が無いのもありますが競った場面でサーブが台から出やすくなるなど、緊張したときにボールのコントロールがしにくいて思っていました。そこで安定感の出るインナータイプのラケットに変えてみようと思い、何本か試打しました。その中で一番自分に合っていると思ったのがキョウヒョウ龍5でした。重量は重いラケットですがその分球持ちが良く、ボールのコントロールがしやすいため競った場面でも自信をもってスウィングができるラケットで気に入っています。」
ラバーに関しては「前まではテナジー05ハードを使用していましたがディグニクス80を試打したとき、そのときの練習相手に前よりもボールが伸びてきて取り辛いと言われ、それがきっかけでディグニクス80をフォアに使っています。バック面のテナジー05は中学生の頃から変えていません。とてもバランスの良いラバーで使いやすく一番信用しています」と用具についてのこだわりを語ってくれた。
思い出の試合は「松島輝空」との一戦
松本はキャリアの中で一番思い出に残っている試合についても語ってくれた。
写真:JCスウェーデンOPの松島輝空(木下グループ)/提供:ittfworld
「中学2年生のときの東京選手権(カデットの部)で現在エリートアカデミーで活躍する松島輝空(まつしまそら)選手と対戦した試合です。相手は小学生だと思って試合に入ったのですが、小学生とは思えないほど強すぎました(笑)自分よりもいくつも年下でこんなに強い選手がいるのだと思い、強く印象に残っています。試合は1-3で負けましたが、この試合での負けを機にもっと卓球を頑張ろうと思った試合でした」。
松本光史vs松島輝空(2017東京卓球選手権 男子カデット3回戦)の動画と解説記事はこちら
>>【今日の1試合】張本を超えられるか?期待の松島輝空が勝負所で使ったサーブとは?
松本光史(静岡学園高)こだわりのグッズとは
松本は試合にまつわる、こだわりのグッズとして、地元石川県の「尾山神社のお守り」と「ほうじ茶」をあげた。
「お守りは毎年帰省した際に神社に参拝に行って買っています。いつもラケットケースに入れていることで神様に見守ってもらえている感じがします」と語る。
写真:松本光史(静岡学園高)/提供:本人
ほうじ茶は試合のときに必ずと言っていいほど飲んでいるという。「ほうじ茶は昔から飲んでいる馴染みの味で飲むと落ち着きます。試合の時は落ち着きたいのでスポーツドリンクよりも体に馴染む感じのするほうじ茶を飲むようにしています。」とドリンクについてのこだわりも教えてくれた。
セルフケアが強さの秘訣
他にも毎日ストレッチポールを使ってストレッチをしているという。「ぼくは体を痛めやすくて、ストレッチをしっかりしないとすぐに怪我をしてしまいます。次の日の練習に疲れを残さないためにもストレッチは時間をかけて念入りにするようにしています。」毎日セルフケアを怠らないところも松本の強さに関係しているのかもしれない。
写真:松本光史(静岡学園高)/提供:本人
今後の目標については「個人戦でも全国上位の成績を残すことです。団体戦では良い結果が残せていますが個人戦ではまだ目立った成績は残せていないので個人戦でも良い結果を残せるように頑張りたいです」と意気込みを語る。
静岡から全国の頂きを狙う正統派左腕の今後に注目だ。