卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。
第98回となる今回は、日本を代表するカットマン御内健太郎(みうちけんたろう・シチズン時計)の卓球ギアを紹介する。
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このページの目次
御内健太郎の卓球ギア
写真:御内健太郎の卓球ギア/提供:本人
戦型
右シェーク裏粒カット主戦型
ラケット
松下プロモデル(バタフライ特注・ST・バタフライ)
ラバー
フォア:ディグニクス80(特厚・バタフライ)
バック:バーティカル20(特薄・STIGA)
ユニフォーム
シチズン時計ユニフォーム
シューズ
ウエーブドライブ EL(ミズノ)
※ギアは2021年2月時点のもの
カットマン・御内健太郎のラケットのこだわり
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
水谷隼と同世代の31歳・御内は、大阪の名門・上宮高校から早稲田大学に進み、現在は実業団のシチズン時計でプレーを続けている。
2021年の全日本選手権でベスト16とランク入りを果たした。ベスト8決定戦の張本智和戦では、先にマッチポイントを握るなど、卓球ファンの注目を大いに集めたカットマンだ。30代に突入しながらも、カットマンとして第一線で活躍する姿に惹かれるファンも多い。
御内はバタフライ特注の松下プロモデル(ST)のラケットを使用している。カットでの粘りはもちろんだが、YGサーブなど多彩なサービスからの高い攻撃力もプレースタイルの特徴であり、用具選択にも攻守のバランスが意識されている。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
「ラケットはもう廃盤なのですが、タマスさんに作ってもらって松下プロモデルを使っています。木が柔らかいので、カットがしやすい中でも弾みがあるというのが特徴です。柔らかさの中にも弾みがあって吸収するので、カットだったり、攻撃だったりをする際に1番バランス良く何でもできるのが選択理由です」。
カットマン・御内健太郎の粒高ラバーのこだわり
バックラバーには粒高のバーティカル20(特薄)を使用している。「バックのラバーは、強いボールに対して、カットのボールスピードが他のラバーに比べてゆっくりになる。それが使用理由の1つです」と明かした。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
「自分はフォアもバックもカットが“ゆっくり”であることを常に理想として追求しています。なぜなら、カットがゆっくりであればあるほど打つ時にパワーが必要になるから。カットの球が速かったらタイミングで持ち上がるんですけど、ゆっくりなカットだと本当にパワーが必要になる。バックのバーティカルはゆっくり飛んでくれます」と理想のプレーに近いボールが出るバーティカルを信頼している。
続けて「とっさに来たボールに対して当てたとき、ナチュラルに変化が出る。切れたりナックルになったり、自分の想像してない球を送れます」と他の長所も教えてくれた。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
逆に、使いづらい点はないかを聞いてみたところ、粒高をよく知る御内らしい答えが返ってきた。
「ツッツキが結構やりにくいラバーではあるんですけど、使えばすぐに慣れます。それにただのツッツキにしてはめちゃくちゃ切れてたり、ナックルが出たり変化が出るので、ツッツキで点が取れるところは自分としてはすごく良いと思っています。そもそも粒高ラバーは絶対どこかにやりにくい部分がある。そこは練習で補うものと思っているので、僕はカットのやりやすさを重視して、バーティカルを選びました」。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
カットマン・御内健太郎のフォアラバーのこだわり
フォアのラバーにはディグニクス80(特厚)を使用している。長い間、テナジー05を使用していたが、今回の全日本選手権に合わせて変更したという。全日本の使用球がタマス製だったことを変更の要因として挙げる。
「タマスさんのボールで今のラケットにテナジーを貼っていると、あくまで僕の場合ですが、後ろから攻撃やカウンターを打つとネットにかかる気がしました。そこで全日本前にディグニクス80に変えました。スピードはあんまり出ないんですけど、ボールが上に上がってくれる分、ラリー中にネットにかける不安が解消されました」。
このラバー変更も功を奏したのか、全日本選手権では見事ランク入りとなった。
写真:全日本選手権ではディグニクス80でプレーした御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
愛用品は…?
最後に卓球用具以外の愛用する“ギア”を尋ねてみた。
「靴下はミズノさんから頂いたもの、タオルはシチズンのタオル、ユニフォームは団体戦で着るチームで作った物しか着ない。頂いたものを大事に使っています」とのこと。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
例えば、試合前に音楽を聴くイヤホンなどは?と水を向けてみたが「確かにほぼほぼ聴いてるんですけど、そういえば今回の全日本では1回も聴かなかったですね(笑)」と、意外なこだわりの無さを笑顔で語ってくれた。
「強いて言うなら、中学や高校から続けていて、大学では100%やってたのが、試合行く日かその前日に絶対家を掃除をする、くらいですかね。疲れて帰ってきたときは常にきれいな家が理想なので、掃除してから絶対試合行きますね」と、試合に臨む前段階のルーティンを挙げた。
「今回全日本でランク入って、もうちょっとやれるんじゃないかという思いがあります」と語る31歳のカットマン・御内健太郎の今後のプレーも注目だ。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
御内健太郎インタビュー
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部