文:ラリーズ編集部
卓球はほんの少しの違いが大きな変化を生む繊細なスポーツだ。中でもプレーヤーの武器となるラケットが与える影響は大きい。今回はそんなラケットの重量を調節するパワーテープについて紹介する。わずか数グラムの違いがもたらす様々な影響に注目だ。
>>卓球・おすすめのサイドテープ15選 選び方からおしゃれな人気商品を紹介!
このページの目次
サイドテープとの違い
ラケットの側面に貼るアイテムとして、パワーテープの他にサイドテープがある。両者の違いは、サイドテープがラケット側面の保護を目的として軽く設計されているのに対して、パワーテープは重量を変えるという目的のために重く設計されているところにある。目的や得られるメリットが大きく異なるので、両者を混同しないように気をつけよう。
パワーテープを貼る目的
パワーテープはスズなどの重い素材でできた細いテープで、ラケットの側面に貼り付けて使用する。1本1グラムのものが一般的で、グラム単位でラケットの重量を調整することができる。パワーテープを使用する目的としては次のようなものがある。
①重心の変更
パワーテープの最もメジャーな使われ方はラケットの重心の調節だろう。重心がグリップ側にあるものから先端側にあるものまで、ラケットによって重心は様々である。一般的に、重心がグリップ側であるほど切り返しや台上などにおける操作性が良くなり、重量を感じにくくなる。一方、重心が先端側であるほど遠心力を活かしたパワフルなボールを打てるという特徴がある。どちらも一長一短であり、好みが分かれる部分であるため、自分のプレースタイルによって決めるといいだろう。
②全体の重量の増加
ラケットそのものを重くしたいという場合にもパワーテープは有効だ。スイングスピードが同じであれば、ラケットが重い方が威力のあるボールを打つことができるので、筋力のある選手はパワーテープを貼ることで威力アップが見込めるだろう。また、表ソフトや粒高を使用する選手は裏ソフトに比べて重量が軽くなりすぎてしまうことがあるため、パワーテープで補うこともある。カットマンも相手のドライブに押されないようにするためにラケットを重くする選手が多い。
ラケットを重くする場合は自分の体格や筋力とよく相談することが必要だ。むやみにラケットを重くしてしまうと、スイングスピードが遅くなり、かえって威力が落ちてしまうこともある。また、重いラケットを振ることで体への負担が大きくなり怪我にもつながりやすい。無理のない範囲で重量を調節するようにしよう。
パワーテープの貼り方
パワーテープを貼る際は、一般的なサイドテープと同様にラケット側面に貼っていく。現在の重心を基準に貼る位置の前後を調整するといいだろう。一本あたりの長さがラケット側面5分の1ほどであることを意識しながら、左右のバランスが崩れないよう、なるべく対称に貼るようにしよう。
おすすめパワーテープ2選
パワーテープ SP(バタフライ)
1本あたり1グラムで、3本1組になっている。バタフライのロゴがあしらわれたスタイリッシュなデザインが特徴だ。
サイドバランサー(ニッタク)
1本あたり1グラムで、1セット5本になっている。幅が5mmとやや細いので、板厚が薄めのラケットにも貼りやすいのが特徴だ。
おすすめサイドテープ6選
続けて、おすすめのサイドテープも紹介する。
カラーサイドテープ(TSP)
特徴
シンプルなデザインながらもビビッドトーンとダークトーンを組み合わせて配色に工夫を見せたテープ。幅は10mmのみだが、カラーはブルー、オレンジ、ピンク、ライム、レッドの5種類と豊富だ。
トーンガード(ニッタク)
特徴
ニッタクのロゴとアルファベット表記を交互に配置したスタンダードデザインのテープ。ナイロン製で幅は6、8、10mmの3種類。カラーはレッド×ブラックとブルー×ライトブルーの2種類だ。
ヤサカRSエッジテープ(ヤサカ)
特徴
赤を基調としてシャープな黒線を両端に描いたシンプルかつスタイリィッシュなデザインのテープ。肌触りの良い植毛タイプで、使いやすさも兼ね備えている。幅は10mmと12mmの2種類がある。
VICTAS SIDETAPE PARALLEL(VICTAS)
特徴
ラケットサイドの保護に最適なスウェード(主に子羊や子牛の皮の裏面を起毛させたもの、またそれを模した合成皮革)タイプのサイドテープ。デザインはVICTASの文字のみのシンプルなものだが、それが逆にブランドへの自信を伺わせる。ポリウレタン製で、カラーはブラック×グレーのみ。幅は10mmと12mmの2種類。
DONICエッジテープ(DONIC)
特徴
ドイツの卓球メーカーDONIC(ドニック)のサイドテープ。メーカー名を入れる定番のデザインに赤と黒の配色という、シンプルな作りになっているので、派手すぎる色やデザインが苦手という方にもピッタリだ。幅は10mmと12mmの2種類。
ストロング・プロテクター(バタフライ)
特徴
ブラックとシルバーの境目が斜線になっており、シャープなデザインの多いバタフライらしさがよく現れているテープだ。幅が6mm、8mm、10mm、12mmの4種類もあるので、6mmはゴクウスや1枚ラバーを使う選手、12mmは両面トクアツを使う選手と、あらゆるラバーの組み合わせに対応しているのも嬉しいポイントだ。