卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。
第79回となる今回は、2020年秋季関西学生リーグで4戦4勝をあげ敢闘賞を受賞した楊奇真(ようきしん・関西学院大)の卓球ギアを紹介する。
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楊奇真の卓球ギア
写真:楊奇真の卓球ギア/提供:本人
戦型
右シェーク裏裏
ラケット
キョウヒョウ龍5(FL・紅双喜)
ラバー
フォア:キョウヒョウneo3(特厚・Nittaku)
バック:V>15 Extra(MAX・VICTAS)
ユニフォーム
関西学院大のユニフォーム
こだわりのもの
サッカーボール
ファイテンのネックレス
※ギアは2020年9月時点のもの
1つのオープン戦がターニングポイントに
静岡学園高から関西学院大に進んだ楊は、関西学生卓球選手権シングルスベスト16(ランク入り)、関西学生リーグ優勝、全日本大学総合選手権・個人の部(全日学)ベスト32と実績を残した。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
今では関西大学卓球界を代表する選手の1人となった楊だが、大学2年生までは「勝つことにあんまり貪欲でなかった」と振り返る。楊を変えたのは、大学2年生の愛知フェスティバルという団体戦形式のオープン戦だ。
「愛知フェスティバルでほとんど試合に勝てず、自分自身勝ちたいと思っても気持ちが足りず、メンタル面がひどくやられ落ち込んでいました。しかし、学校に帰って先輩たちが1から指導してくださり、また同期からも励まされて少しずつ抜け出すことができました。そこから勝ちに対して貪欲になることができ、1試合1試合全力で勝ちに行くようになりました」。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
先輩・同期の支えもあり、卓球選手として心を入れ替えた楊は、関西学院大のレギュラーとしてチームを支えている。
思い出に残ったのは全日学3回戦
その後、2019年の全日学ではランク決定戦の4回戦まで勝ち上がった。楊自身は一番思い出に残った試合としてあげており、特に中央大のレギュラーである小野寺翔平と対戦し、フルゲームの末勝利を収めた3回戦が印象的だという。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
「今まであまり目立った成績もなく、強い選手に公式試合で勝ったことがなかった。でもこの大会だけは全試合勝てるように対策して行った結果、勝つことができました。ほとんどなかった自信がかなりつきました」。
写真:2020年関西学生秋リーグで敢闘賞を受賞した楊奇真(※新型コロナウイルス感染症対策として撮影直前までマスクを着用、会話を控えてからマスクを外して撮影)/撮影:ラリーズ編集部
勝つために自己分析をし、そこで出た課題を少しずつ克服、さらに相手の情報や動画をできる限り見て分析と、全日学前は自らと相手の研究に力を入れ、結果に結びつけた。全国での結果が楊に更なる自信を植え付け、2020年の秋季関西学生リーグで4戦4勝の成績を残し、敢闘賞を受賞した。
マッチするラケットを見つけるも思わぬ悩みも
身長178cmと恵まれた体格を活かし、パワフルな両ハンド卓球を展開する楊の使用用具は、キョウヒョウ龍5(FL)、キョウヒョウneo3(特厚)、V>15 Extra(MAX)だ。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
ラケットについては元々ビスカリアを使用していたが、関学大の先輩からの勧めもあり、キョウヒョウ龍5を使う。「ちょうど気分的にラケットを変えてみたくて、(キョウヒョウ龍5を)使ってみたらめちゃくちゃ良かった」。
自らにマッチするラケットと出会ったが、海外メーカー製ラケットであるキョウヒョウ龍5を大会で使用する場合、競技開始前に使用許可を得る必要がある。そのため、楊は「大会ごとに申請しないといけないのが大変です」と思わぬ悩みもこぼす。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
また、ラバーについては、「緊張すると強く振ってしまうので、テンション系だとオーバーミスがとても多くなってしまいます。粘着系だと強く打っても飛ばないのでミスが減ることから、フォア面はハイテンションのテナジーから粘着系であるキョウヒョウneo3に変えました。また、バックもテナジーを使っていましたが、私ではテナジーを完全に使いこなせなかったので、V>15 Extraに変えました」と選択理由を教えてくれた。
サッカー少年だった楊
楊の愛用品は、「サッカーボール」と「ファイテンのネックレス」だ。
幼少期はサッカーをしていたという楊は、今もサッカー好き。「何かあると自分でリフティングをずっとしてます。リフティングしすぎて、高校で一緒のクラスだったサッカー部に褒められました(笑)」と声を弾ませた。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
ファイテンのネックレスは「常日頃から付けています。試合で惜しいミスをしたり、チャンスボールをミスしたりしたときに噛むこともあるのでないと寂しいです(笑)。ぜひ試合で注目してみてください(笑)」と卓球に欠かせないギアとなっているようだ。
写真:関西学生リーグでの楊奇真(関西学院大)/撮影:ラリーズ編集部
今後の目標は「団体は関西リーグ優勝、インカレ4以上。個人は関西学生優勝、全日学8」と意気込む楊。来年は4年生となり、学生卓球の集大成を結果で彩れるか。関西、そして全国での楊の活躍に期待が膨らむ。