卓球動画 【卓球動画解説】梅村優香(中央大)vs 奥下茜里(日本大)|今日の1試合
2019.09.15
文:ラリーズ編集部
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は、2019年春季関東学生卓球リーグ戦 女子1部の「梅村優香(中央大)vs奥下茜里(日本大)」。
両選手の特徴
元インターハイ女子シングルスチャンピオンで現在もTリーグに出場している梅村選手は左腕、バック表ソフトの攻撃型です。小柄ながら多彩なテクニックを発揮し相手を前後左右に揺さぶりながら得点を重ねるプレーは華麗さを持っています。
岡山県就実高校出身の奥下選手は平成29年度全日本大学総合卓球選手権大会シングルス準優勝・ダブルス3位の実績を持つ学生界トップの選手です。シェーク表ソフトでの快速両ハンド連打が特徴の選手です。
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見どころ
両選手ともに実力十分、表ソフト同士の試合です。お互いに相手を振り回して卓球台から下げたいと思いますが、自分から打てば振り回される可能性もあり、ドライブマン同士の試合とは全く異なる試合展開が予想されます。
勝負を分けたこの1本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第5ゲーム7対8での梅村選手のツッツキレシーブです。
奥下選手のバックサーブはどのコースにも横上と横下回転を出せるので、梅村選手はレシーブ苦戦していたと思います。ただバックに入れにいくだけでは回り込み3球目スマッシュを打たれてしまいます。この一本前の7対7ではフォアフリックをミスしてしまい、次はレシーブミスはできない場面。
ここで意表をつかれたミドルへのバックサーブに対し咄嗟に横回転の入ったバックのツッツキレシーブが厳しいコースに入ります。このような細かい技術が咄嗟に使えるところが梅村選手のセンスの良さだと思います。
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板垣’s EYE
好試合でした!
奥下選手は両面表ソフトながら繋ぎボールやバックのツッツキ技術もしっかりしているため「大崩れしない・当たり外れの少ない」安定した表ソフトの選手です。
梅村選手も回転の変化を自在に操る「梅村システム」を最後まで発揮していました。特にバック面での横回転の入ったブロックは最後に奥下選手が仕留めきれませんでしたが、梅村選手の隠れたエースボールだと思います。中身の濃い素晴らしい試合でした。
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試合情報
大会名:2019年 春季 関東学生卓球リーグ戦 女子1部 第4戦
選手名:梅村優香(中央大)vs奥下茜里(日本大)
試合結果:梅村 3-2 奥下
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映像提供:LaboLive
監修協力:Shakehands