卓球動画 【卓球動画解説】|山本 笙子(中央大)vs 秋山 星(青学大)|今日の1試合
2020.03.24
文:ラリーズ編集部 解説:板垣孝司
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は2019年秋季関東学生卓球リーグ戦 女子1部の「山本 笙子(中央大)vs 秋山 星(青学大)」。
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両選手の特徴
2018関東学生女子シングルス優勝、2018全日本学生選抜女子シングルス2位という輝かしい実績を持つ山本選手。Tリーグトップおとめピンポンズ名古屋でもプレーしている日本のトッププレーヤーです。打球点の高いバックハンドと安定したフォアハンドが光る選手です。
インターハイ女子シングルス3位の素晴らしい実績を持つ秋山選手。左腕からのサーブはショートサーブとハーフロングサーブのコントロールに優れ「出るか出ないか」で相手を惑わしながら自分のブロックやカウンタープレーに結びつけていきます。パワー卓球ではありませんが「卓球をよく知っている」プレーには思わず「うまい!」と声を上げてしまう場面が多くあります。
見どころ
実力者同士の試合は全く予測がつきません。ボールの威力、連続攻撃のパワーでは山本選手。ボールの落とす位置を微妙に変えながら試合を進めていければ秋山選手。右vs右の速いテンポの試合とは一味異なった試合展開には興味があります!
勝負を分けたこの一本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第5ゲーム1対0での山本選手のドライブをブロックした秋山選手のプレーです。
サーブでもショートサーブとハーフロングを使い分ける秋山選手はこの場面でストップではなく「ハーフロングのツッツキ」を使い、山本選手のドライブを見事なバックブロック。「うまい!」と声をあげてしまいました。
ハーフロングサーブのドライブは難しい技術です。特にシェークハンドの選手はバック(ストレート)へ強く打つのが難しく「強いボールはクロスへ、ストレートにはゆっくり」の選択になってしまいます。この一本は、この卓球の理論を知っている秋山選手の試合を決めるブロックが決まった一本だと思います。
板垣’s EYE
第1ゲームは山本選手のプレーに対応できなかった秋山選手でしたが、第2ゲーム以降は見事な対応を見せ、見事に勝利しました。山本選手は執拗に攻められるミドルへの対応が単調になった感じがあります。
シェークの選手は両サイドが強いので、このミドルへの対応に幅が広がればもちろん山本選手は次のステージに進めると思います。
試合情報
大会名:2019年 秋季 関東学生卓球リーグ戦 女子1部 第5戦
選手名:山本 笙子(中央大)vs 秋山 星(青学大)
試合結果:山本 2-3 秋山