卓球Tリーグ女子3連覇を果たした日本生命レッドエルフの強さの秘訣に迫る本特集。
今回は、2020-2021シーズンにダブルス13勝をあげた前田美優の担当コーチである唐興賀コーチに話を伺う。唐コーチは、中国からの留学生としてインターハイダブルス優勝の経験を持ち、今季からは前田に加え、新加入の長﨑美柚の指導にもあたる。
日本生命の環境の良さや、なぜ中国は卓球が強いのか、前田美優、長﨑美柚それぞれの良さなどを中国、日本それぞれで卓球をプレーしてきた唐コーチの視点で語ってもらった。
【唐興賀(トウ コウガ)】高校から日本に来日し、岡山の関西高校でプレー。2003年のインターハイ男子ダブルスで優勝を果たす。大阪経済法科大学を経て、卒業後からコーチとして日本で指導にあたる。昨季までは前田美優の担当コーチを務め、今季からは前田美優、長﨑美柚の両左腕を担当する。(撮影:槌谷昭人)
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なぜ中国は卓球が強いのか?
いえ、めちゃくちゃ話せてます(笑)
中国はコーチが多いし、選手もそれぞれ強いですし、そこでずっと練習する。その分、中国は管理がきっちりしています。
体調や怪我などで常に変わったところがあればすぐに見つけます。そういう部分です。
写真:日本生命メンバーは同じ体育館で練習をする(写真は2020年3月取材時)/撮影:ハヤシマコ
だから3連覇できました(笑)
写真:3連覇を果たした日本生命レッドエルフメンバー/撮影:ラリーズ編集部
日本と中国の指導の違いとは?
逆に中国は小さいときはあんまり試合がなくて、ずっと練習練習。ちょっと強くなってからどんどん試合に出ます。だから練習では基本がしっかりできているけど、試合になったらできない人もたくさんいます。
写真:中国と日本の指導の違いを語る唐興賀コーチ(日本生命レッドエルフ)/撮影:槌谷昭人
ただ、最近では中国も14歳以下のナショナルチームなどができているので変わっていくとは思います。
前田美優と長﨑美柚の良さは?
コーチとしての仕事内容はどういうものですか?
写真:唐興賀コーチ(日本生命レッドエルフ)/撮影:槌谷昭人
シーズンではダブルスしかしてないですが、台上やサーブ、3球目などいろんなパターンで点を獲れるようになっている。特に台上が上手くなっています。
写真:プレーオフファイナルでも貴重な勝利をあげた前田美優・平野美宇(日本生命レッドエルフ)/撮影:ラリーズ編集部
写真:昨季までは木下アビエル神奈川でプレーしていた長﨑美柚/撮影:ラリーズ編集部
コーチとして自信のある部分
「これはやりたくない、これは疲れるから嫌だ」と練習を選んでいたら目標は達成できない。これはいつも選手に言っています。
写真:唐興賀コーチ(日本生命レッドエルフ)/撮影:槌谷昭人
間違えていると思ったらいろいろ選手と話をします。逆にこれをやれば絶対強くなると思ったら、教えたりビデオ見て研究したりできるのが自分のコーチとして自信のある部分です。
「自信はあります」
卓球王国・中国から留学し、高校日本一にも輝いた。中国と日本、両方の良さを知る唐コーチが、日本生命レッドエルフの“常勝軍団”としての礎を支えている。
特集・日本生命レッドエルフ第1弾 森さくら、前田美優らのインタビュー
>>森さくら、前田美優らのインタビュー!日本生命レッドエルフ特集