「再開後も変わらずサポート」卓球を支えてきた全農の10年間とこれから(前編) | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

全農・安田常務理事

卓球×ビジネス 「再開後も変わらずサポート」卓球を支えてきた全農の10年間とこれから(前編)

2020.06.12

この記事を書いた人
1979年生まれ。2020年からRallys/2024年7月から執行役員メディア事業本部長
2023年-金沢ポート取締役兼任/軽い小咄から深堀りインタビューまで、劇場体験のようなコンテンツを。
戦型:右シェーク裏裏

全国の緊急事態宣言が解除され、ようやく卓球界も再開に向けて動き始めた。

ただ、全ての社会活動と同じく、感染予防を最優先にしながら、新たな「社会と卓球のあり方」を探しながらの再開である。

国内外の大会はいつ開催が再開できるのか。観戦はどういう形になるのか。
感染対策と練習の両立を、どう成立させていくのか。
遅れた授業カリキュラムを補いながら、子どもたちはどう部活動に取り組んでいくのか。

変革の時を迎えるにあたり、これまで卓球を支えてきた関係者は今、何を考えているか聞きたいと思った。

全国農業協同組合連合会(以下「全農」)は、約10年に渡って日本代表や各大会協賛を通じて、日本の卓球を応援し続けてきた卓球応援リーディンカンパニーの一つだ。日本代表・石川佳純選手の所属企業でもある。

オンライン取材で現在の考えを聞いた。

>>全農・安田常務に聞く 卓球スポンサーシップの狙いと効果<卓球応援企業特集>

これまで、いかに挑戦意欲をもらっていたか


写真:石川佳純(全農)/提供:ittfworld

――現在、これまで全農が協賛してきたワールドツアーや全日本ホカバなど多くの大会が延期・中止になっていますが
安田忠孝氏(全農常務理事、以下安田):
卓球を含めてあらゆるスポーツの大会が中止となっている状況は、個人的にも残念です。これまで私たちが生活の中で、いかにスポーツを通して活力や挑戦意欲をもらっていたかと、改めて感じています。ただ、我々以上に、選手の方々は歯痒い思いをされているだろうと思っています。私たちも含めて、今のこの時期の思いを、再開のときや来年に向けての糧にできればと思います。

――「石川佳純(かすみん)牛丼」、「石川佳純(かすみん)カレー」などを医療従事者に提供するサポートも実施していました
安田:
パックご飯やレトルト食品は卓球日本代表が海外遠征する際にも提供しており、海外でも手軽に調理できるため選手の皆さんからも大変好評を得ています。新型コロナウイルスへの対応をはじめ、多忙な状況にある医療従事者の皆さんにも、手軽に食していただけるものと考え、提供しました。組合員をはじめ地域の方々が健やかに生活できるように、地域医療を支えている厚生連病院の医療従事者の皆さんが元気で頑張っていただければと思っています。

――このコロナ禍の後も、卓球界へのサポートは続けていくお気持ちですか。
安田:
もちろんです。ぜひ今後も応援させて頂きたいと思っています。


オンライン取材に答える全農・安田常務理事

約10年に渡る卓球界へのサポートを通じて


写真:海外遠征先にて食事を楽しむ選手団

――「食」のサポートを中心に、卓球業界への応援も約十年になります。「卓球と言えば全農」という声も聞くようになりました。
安田:
とても嬉しく思っています。我々が「食」を扱うこともあって、トップアスリートだけでなく、全国の子どもたちの大会もずっと応援させて頂いてきました。この十年、卓球というスポーツが広がっていくに合わせて「全農」という名前も覚えて頂いたこと。我々としても、思いがけないほどの広がりを感じて、本当に嬉しく感じています。

――実感する場面はありますか
安田:
採用面接などの際に、学生さんから「卓球の全農ですよね」と言われることが増えました。

サポート内容も進化してきた


写真:2019年香港オープンでの遠征中にニッポンの和牛を頬張る石川佳純選手

――サポート内容も十年で変化してきましたか
安田:
これまではパックご飯や味噌汁などの「ニッポンの食」の提供を主に行っていましたが、選手の海外遠征の際、現地のレストランのご協力を頂いて、現地で和食を提供したり、試合会場で食事提供をしたりするようになってきたことですね。あとは、全日本ホカバの地方予選からサポートをさせて頂いていたことで、その会場でお父様・お母様にも「全農の食」に触れて頂けるようになってきたことも、十年の積み重ねの成果かなと思います。

――国内大会での抽選ブースや丼の売店も年々人気が高まっている印象です
安田:
ありがたいですよね。我々にとって「美味しい」と言って頂けることが、一番嬉しいことなので。

>>小学生から大人まで 全農が幅広い世代の卓球をサポートするワケ(後編)へ続く)

全農:卓球サポート実績一覧

トップアスリート

・2011年4月からナショナルチームスポンサー契約。全農の海外ネットワークを利用した食材の提供や食事サポートを実施。
・2011年7月から石川佳純選手の所属契約。

小・中学生

・平成25年度から「全農杯全日本卓球選手権大会(小学生以下の部、通称:全日本ホカバ)」に特別協賛。47都道府県で行われる予選大会から7月の全国大会まで、地元の特産品などを副賞として提供。
・平成29年から「全日本卓球選手権大会(中学生以下の部)」全国大会に特別協賛。入賞選手へ地元の特産品などを副賞として提供。

ジュニア・一般

2020年 全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)全国大会に特別協賛。入賞選手へ地元の特産品などを副賞として提供。

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