大阪市港区にある卓球場・エース卓球は、様々な苦難を乗り越え、まもなく10周年を迎える。
今回は代表を務める石原和幸さんに、エース卓球のこれまでの日々から今後の展望までさまざまなお話を伺った。
周囲の人への感謝の思いを絶やさない石原さんだからこそ、歩んでこれたであろう壮絶な日々を振り返ってもらった。
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立ち上げ時にアクシデントも念願の卓球場をオープン
写真:石原和幸さん/撮影:ラリーズ編集部
ただ、社会人になってからは、練習に行ったり、チームメイトと会って話したりするのがとても楽しくて、卓球愛が学生時代よりも深くなっているのを感じていました。
その姿に触発されて、自分も卓球に携わる仕事をしたいなと思い、前職を辞めてその卓球場でコーチとして働くことにしたんです。
そのため、3年間その卓球場で働いて、コツコツ開業資金を貯めていました。
写真:レッスン中の石原さん/撮影:ラリーズ編集部
2014年の秋に良い物件が見つかり、卓球場の準備に取り掛かったのですが、契約直前にビルのオーナーから「やっぱり自分で使うから貸せない」と連絡が入ったんです。
工事の段取りも進めている中、働いていた卓球場も辞めることになっていたので、かなり焦りましたね。
予定よりは随分広い卓球場になりましたが(笑)。
開業当初は卓球場に住み込み
ただ、一般利用の方や教室に人がなかなか集まらず、日曜日に卓球場を営業してもお客さんが来ない日が何度もありました。
当初は休みなしでずっと営業していましたし、お金もなかったので、卓球場の一角に部屋を作って住んでいました。
逆に「もっとお客さんに来てもらうにはどうすればいいだろう」など、なんとかしたいという気持ちでがむしゃらに前を向いてやっていました。
2017年に子供が生まれたので、さすがにそのタイミングで引っ越しましたね(笑)。
生涯スポーツとして楽しんでもらうために基礎を大事に
写真:レッスンの様子/撮影:ラリーズ編集部
生涯スポーツとして卓球を長く楽しんでいただきたいので、基本的なことを体に覚え込ませて、どこでも誰とでもある程度楽しくラリーができることを目指して指導しています。
ジュニアには、全員に目標を書いてもらって、その目標に沿う形で指導するように心がけています。
全国大会を目指す子には、それなりに厳しい言葉もかけますし、目標に合わせて指導しています。
写真:体幹トレーニングの様子/提供:エース卓球
卓球が人生のプラスになれば
写真:レッスンの様子/撮影:ラリーズ編集部
他にも「家にいるとつまらないけどエース卓球に来たら楽しい」とか「体の調子が悪かったけど、卓球を始めてから体調がよくなった」とか、卓球がその人の生活をプラスにしている話を聞くと、よかったなと思います。
写真:レッスンの様子/撮影:ラリーズ編集部
あとは、今は毎月シングルスのリーグ戦や2人団体戦などを開催していますが、空き時間にi2Uなどのシステムを使った試合も取り入れて、試合数を増やしていきたいですね。
また、まもなく10周年なので、卒業生がどんどん大学進学、就職していく中で、いつか教え子たちが「卓球場で働きたい」と言ってくれたときに雇えるように、頑張ってエース卓球を続けていきたいですね。