文:ラリーズ編集部
<2019男子ワールドカップ(成都) 2019年11月29日~12月1日>
30日、男子ワールドカップは準々決勝まで行われ、ベスト4が出揃った。日本勢は張本智和(木下グループ)と丹羽孝希(スヴェンソン)が出場。一回戦は張本がクアドリ・アルナ(ナイジェリア)、丹羽が李尚洙(イサンス・韓国)を倒し、それぞれ準々決勝へ進んだが、準々決勝では張本vs丹羽のカードに。激戦の末、張本が勝利し、準決勝に駒を進めた。
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張本、同士討ちを制してベスト4に
写真:激闘をたたえ合う張本智和(写真左)と丹羽孝希(写真右)/提供:ittfworld
準々決勝のカードは、張本vs丹羽の日本勢対決となった。先日行われたT2ダイヤモンドシンガポール大会の準々決勝も同カードになり、そのときは張本が4-2で丹羽を下していた。そのため、丹羽にとってはリベンジマッチの意味もこめた一戦となった。
第1ゲームは、立ち上がりからお互いポイントを奪い合う、緊張感のある展開になった。しかし、ここは両ハンドを上手く使った張本が制し、第1ゲームを奪う。続く第2ゲームも張本が流れを掴んで、連取する。
このまま張本のペースかと思われたが、第3ゲームから丹羽の反撃が始まる。6-4とリードし、その後張本に5本連続で点を取られるも、粘って12-10のデュースを制し、第3ゲームを奪う。そこから、第4、第5ゲームもデュースとなるが、いずれも制して3ゲームを連取。丹羽が先に王手をかけた。
しかし、第6ゲームは張本が作戦を変更。台から距離を取って丹羽のボールを冷静に返球して、11-3でこのゲームを制する。そして最終第7ゲームは、立ち上がり、丹羽が4-1とリードするが、バックハンドでコースを打ち分けた張本が逆転勝利。丹羽のリベンジを退けて、ベスト4進出を決めた。
張本は世界王者に挑む
準決勝組合わせ
張本智和 – 馬龍(中国)
樊振東(中国) – 林昀儒(チャイニーズタイペイ)
写真:2019男子ワールドカップの馬龍/提供:ittfworld
準決勝、張本は2019年世界選手権の王者である馬龍(マロン・中国)と対戦する。今シーズンの対戦は5月の中国オープンのみで、そのときは馬龍が4-1で勝利している。
しかし、張本は昨年のジャパンオープン準々決勝で馬龍に4-2で勝利した経験があり、厳しい戦いになるだろうが、ここを勝利して日本男子未到のワールドカップ決勝の舞台に立つことができるのかに注目だ。
写真:2019男子ワールドカップの林昀儒/提供:ittfworld
準決勝のもう1試合は、樊振東(ファンジェンドン・中国)と林昀儒(リンインジュ・チャイニーズタイペイ)が対戦。直近の対戦はオーストリアオープンの準々決勝。そのときは、樊振東が4-2で勝利している。しかし、両者とも、準決勝では好調が伺えるプレーを見せていただけに、接戦となることが予想される。手に汗握る、熱い試合となりそうだ。