写真:張本智和(木下グループ)/提供:新華社/アフロ
大会報道 張本智和、震災から10年「WASURENAI3.11」胸に4強入り “日韓”五輪代表対決制す <卓球・WTTスターコンテンダードーハ>
2021.03.11
文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTスターコンテンダードーハ 3月5日~13日>
3月11日、卓球の国際大会WTT(スターコンテンダードーハ大会)の男子シングルス準々決勝に出場した張本智和(木下グループ・世界ランキング5位)は、鄭栄植(チョンヨンシク、韓国・同13位)にゲームカウント3-0で勝利した。
東北・仙台市出身の張本は東日本大震災からちょうど10年にあたるこの日に、「WASURENAI.3.11」のメッセージをユニフォームの胸につけ、被災地を思いプレー。日本と時差が6時間あるカタールの地で、得点の度に咆哮し、自らを鼓舞した。
張本は大会前、ラリーズのインタビューに対し「10年も時間が経つと少しずつ震災のことを忘れてしまう方も多い。自分を見るだけで当時のことを思い出させられるような、そんな大きい選手になりたい」と回答し、今大会に臨んでいる。
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張本智和 vs チョン・ヨンシクの日韓東京五輪代表対決が実現
写真:張本智和(木下グループ)/提供:新華社/アフロ
中国選手不参加の影響で2大会連続の第1シードの張本は今大会、ここまで2試合連続のストレート勝ちで、好調を維持する。対する鄭は、東京五輪韓国代表でTリーグでもプレー経験のある強豪選手。コンパクトなバックハンド連打でチャンスメイクし、長身を活かした豪快なフォアハンドで決めるのが得意パターンだ。
試合は第1ゲーム、鄭のミスの少ないプレーに張本は3-7とリードを許すも、得意のバックハンドの差し合いに持ち込み、見事な8点連取でゲームを先取する。
第2ゲーム、張本のフォアとミドルを徹底して攻める鄭に対し、張本は緩急をつけ、粘り強く返球する。要所で見せる踏み込んでのフォアハンド強打が決まり、張本が11-8でゲームを連取した。
ゲームカウント2-0と王手をかけた張本は、引き続きフォアハンド強打を決めてプレッシャーをかけると、3-4の場面で韓国ベンチがたまらずタイムアウト。一時は点差を離されるも得意のバックハンドの打ち合いで8-8と追いつくと、勢いそのままにストレート勝ちを決め、WTT2大会連続のベスト4入りを決めた。
12日の準決勝ではA.カールバーグ(スウェーデン、同58位)とD.オフチャロフ(ドイツ、同10位)の勝者と対戦する。
WTTスターコンテンダードーハ 男子シングルス準々決勝
写真:鄭栄植(韓国)/提供:ittfworld
◯張本智和 3-0 鄭栄植(韓国)
11-7/11-8/11-9
張本智和インタビュー
写真:張本智和(木下グループ)/提供:長田洋平/アフロスポーツ