【卓球・Tリーグ】日本生命、森・前田の活躍で連勝 平野・早田抜きでも高いチーム力<12/23 日本生命 vs 名古屋> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:日本生命レッドエルフの集合写真 ©T.LEAGUE

大会報道 【卓球・Tリーグ】日本生命、森・前田の活躍で連勝 平野・早田抜きでも高いチーム力<12/23 日本生命 vs 名古屋>

2018.12.23

文:ラリーズ編集部

<Tプレミアリーグ2018/19シーズン 12月23日(日)貝塚市立総合体育館>

12月23日、ノジマTリーグで日本生命レッドエルフ(以下、日本生命)とトップおとめピンポンズ名古屋(以下、名古屋)が対戦した。大阪府貝塚市立総合体育館をほとんど埋め尽くすほどの多くの観客が見守る中で、ホームの日本生命が勝利をあげた。平野美宇早田ひなが出場せずとも勝利した日本生命のチーム力の高さは圧巻。中堅の活躍でチーム力の高さを証明した。石川佳純を擁し、首位を走る木下アビエル神奈川に食らいつく。

日本生命 VS 名古屋 各マッチの解説

1番:常晨晨/蒋慧 2-1 サマラ/鄭怡静

試合の流れを作る1番ダブルスに起用されたのは、ホーム・日本生命が常/蒋のペア、アウェイ・名古屋がサマラ/鄭のペアだった。ともに右利き・左利きで構成された海外選手同士のペアで臨む格好だ。ここまでTリーグダブルスの個人成績で8勝とトップを独走している常を抱える日本生命ペアに対し、初ペアリングの名古屋ペアがどこまで食らいつくことができるのか、注目が集まった。

第1ゲームは互いに一歩も譲らぬ展開になる。卓球台に近い位置でプレーする日本生命ペアと、台から離れてもラリーで巻き返せる名古屋ペアの激しい攻防は、デュースにもつれ込む。会場に訪れたファンが固唾をのんで見守る中、日本生命ペアが14-12で先制した。

第2ゲームは、打つ順番が変わったことも影響し、名古屋に風向きが変わる。サマラ/鄭ペアが8-4とリードを広げ、そのままリードを守りきり、ゲームを取得。勝負を最終ゲームに持ち込んだ。

Tリーグ特別ルールで、ダブルスは3ゲームマッチである。そして、最終ゲームは6-6から始まる。超短期決戦での集中力が求められるのが、この最終ゲームの特徴である。集中力が問われる第3ゲームも接戦になり、8-8と手に汗握る展開に。この場面でサーブを握った日本生命ペアが、巧みなコース取りでリードを奪い、そのまま勝ちきった。

2番:森さくら 3-0 安藤みなみ

2番、1マッチリードした日本生命は森を、対する名古屋は安藤を起用した。パワーを武器にする森と、巧みな変化を操る安藤の異なる特徴をもつ選手による対戦となった。

第1ゲームはロングサーブをうまく使いながら、持ち前のパワーを発揮した森が取得。気迫のこもったプレーで先制した。第2ゲームに入り、森の勢いがさらに増していく。横回転のロングサーブを有効に使い続け、驚異の8連続ポイントも挟みながらゲームを奪取。早々と勝利に王手をかけた。第3ゲームになり、徐々に安藤も対応を見せ始めたが、一歩届かず。森が11-9でゲームを取得し、ストレートでの勝利を決めた。名古屋はこれで後がなくなった。

安藤は、前日の試合でもロングサーブへの対応がうまくいかず浜本由惟木下アビエル神奈川)に敗れている。レシーブの課題克服が今後の鍵になるか。

森の気迫の勝利を見逃すな

3番:蒋慧 0-3 森薗美咲

白星まであと1マッチと迫った日本生命はダブルスにも登場した蒋を再び起用。対する名古屋は、森薗美咲を置いた。森薗にとっては、この試合がTリーグのシングルス初出場となる。ともにバック側に表ソフトラバーを貼り付けた異質攻撃型の選手とあって、技術以上に戦術がぶつかり合うことが予想された。

第1ゲームを奪ったのは森薗。サーブの長短を使い分け、蒋をうまく揺さぶった。第2ゲームも森薗がペースを掴み、終盤で作った貴重なリードを守りきり、ゲームを連取した。

第3ゲームに入り、蒋がじわじわと森薗のボールに慣れ始めるが、一歩届かず。森薗がサーブレシーブの巧みな戦術でリズムを作り、デュースを制してストレート勝利を決めた。森薗はシングルス初出場での勝利となり、喜びの表情を滲ませた。

4番:前田美優 3-0 サマラ

日本生命は前日の試合で勝利を上げている好調の前田美優を4番に置き、息を吹き返した名古屋は頼れるベテラン左腕・サマラを起用した。左利き同士の対戦であるが、表ソフトを使いながら台に近い位置でプレーする前田と、台から離れた位置からでもパワーで巻き返せるサマラの互いの特徴がぶつかり合う格好だ。

第1ゲーム、第2ゲームを奪ったのは、前陣を死守した前田。サマラのパワーをうまく受け流し、得点を重ねた。

何としても追いつきたいサマラだが、前田のバック表の変化に苦しみ、得点を奪えない展開が続く。ここでサマラは前田のフォアを執拗に攻める戦術に切り替えた。しかし、日本生命の中心選手になっている前田も、フォア側のボールをあえてバックハンドで処理する見事な対応を見せる。この戦術が効き、前だがストレートで勝利を飾った。

前田は、試合後のヒーローインタビューで「勝ち負けを気にせずに、落ち着いて自分が良いプレーをしようと心がけて試合に臨んだ。貝塚という(チームの)地元で勝利を届けられて嬉しい」と喜びの気持ちを語った。

村上監督も試合後のインタビューで、多くの観客に感謝を述べるとともに「ダブルスが勝負でした。2番、3番、4番の展開が変わった」と勝因を分析した。前日の試合に続き、日本生命が嬉しいホーム連勝を飾った。

12/23 日本生命 3-1 名古屋

◯常晨晨/蒋慧 2-1 サマラ/鄭怡静
14-12/9-11/11-9

◯森さくら 3-0 安藤みなみ
11-6/11-3/11-9

蒋慧 0-3 ◯森薗美咲
9-11/9-11/10-12

◯前田美優 3-0 サマラ
11-8/11-9/11-4

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