文:ラリーズ編集部
国際卓球連盟(ITTF)は9日、2021年第10週の世界ランキングを発表した。2021年より世界ランキングは新方式となり、以前の月1回の更新から毎週火曜日に1回更新される形式に変更されている。
3月6日まで行われたWTTコンテンダードーハのポイントが反映され、日本では伊藤美誠(スターツ)が2020年4月~11月以来の世界ランキング2位に返り咲いた。(2020年4月~11月は新型コロナウイルスの影響でランキング凍結)
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日本勢がランク上昇
今回の世界ランキングは、WTTコンテンダードーハのポイントが反映された。中国選手が不参加となったため、上位の中国選手に変動はなく、好成績を収めた日本勢がランキングを伸ばした。日本では優勝した伊藤が世界ランキングポイントを400ポイント獲得し、孫穎莎(スンイーシャ・中国)を抜き、自己最高タイの2位に躍り出た。
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
また、その伊藤と決勝を争った早田ひな(日本生命)が280ポイントを獲得し、ランキングを3つあげて26位に。ベスト4に入った木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)もランキングを2つ伸ばし、47位にランクインした。
写真:早田ひな(日本生命)/提供:新華社/アフロ
女子上位陣のランキングは以下の通り。
女子世界ランキングトップ10
1 陳夢(中国) 13825
2 伊藤美誠(日本) 11481
3 孫穎莎(中国) 11480
4 王曼昱(中国) 10189
5 丁寧(中国) 9415
6 朱雨玲(中国) 8558
7 劉詩雯(中国) 8453
8 鄭怡静(チャイニーズタイペイ) 8201
9 石川佳純(日本) 7805
10 王藝迪(中国) 7725
※選手名右の数字はランキングポイント
日本女子世界ランキング(50位まで)
2 伊藤美誠(スターツ) 11481
9 石川佳純(全農) 7805
11 平野美宇(日本生命) 7522
17 佐藤瞳(ミキハウス) 6244
23 加藤美優(日本ペイントホールディングス) 5443
26 早田ひな(日本生命) 5107
36 橋本帆乃香(ミキハウス) 4326
37 芝田沙季(ミキハウス) 4305
47 木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎) 4011
※選手名右の数字はランキングポイント
参考:新しい世界ランキング方式
2021年、ITTFは新大会WTTを開始した。現行のワールドツアーやチャレンジシリーズなどの個人戦の大会は、WTT構想のもと、新たな名称、新たな形式の大会に置き換えられた。
写真:各大会優勝時の世界ランキングポイント/作成:ラリーズ編集部
そのため、新しいランキング方式にはグランドスマッシュ、WTTカップファイナル、WTTチャンピオンズ、WTTコンテンダーシリーズの各大会が組み込まれた。世界選手権やワールドカップなどで獲得した世界ランキングポイントは次回開催まで有効となっていたが、今回の規定変更では、有効期間は1年となった。
写真:石川佳純(全農)/提供:ittfworld
今回、WTTの追加とともに、ランキングの発表タイミングが週1度となった。ITTFの発表によると、選手のエントリーやトーナメント構成にバリエーションを持たせ、選手の順位変動を大きくするとともに、ランキングを通じた盛り上がりを生み出すことでファンを魅了したい、という背景があるようだ。
図:ポイント変動について/提供:ITTF
今回の新方式の世界ランキングは、2020年12月発表の世界ランキングポイントの80%を保持した形で開始されている。この以前までのポイントは、第49週までの6週間ごとに10%ずつ減らされる。今回は第10週のため、前週からポイント減はない。
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写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
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写真:木原美悠/撮影:伊藤圭