文:ラリーズ編集部
今回は、ヨーロッパユース選手権制覇、五輪出場経験を持ち、リー・ジャオ(オランダ)、リー・ジエ(オランダ)とともにチームを引っ張るブリット・エーラント(オランダ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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ブリット・エーラントとは?
ブリット・エーラントは、2010年のヨーロッパユース選手権を制覇したのち、徐々に国際大会で頭角を現してきている選手です。オランダ国内でもユース時代からトップの座を獲得し続けています。2016年にはオランダ代表としてリオ五輪にも出場した経歴を持つなど、実力と非凡な才能を評価されてきた選手です。
プロフィール
ブリット・エーラントは、1994年2月22日生まれの26歳(2020年4月時点)です。オランダのスキーダム出身で、父親の影響で8歳から本格的に卓球を始めました。他にも、テニスや水泳をやっていました。現在はドイツ・ブンデスリーガのクラブに所属しています。
ブリット・エーラントは、“諦めない心を持って戦う”という強い精神力を持っています。その挫けない心で戦い続け、2016のリオ五輪にも出場した経歴があります。
また、自身のInstagramには試合に関する写真が多く投稿され、心から卓球を愛している様子がうかがえます。こちらも注目です。
プレースタイル
ブリット・エーラントの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、前陣での両ハンドのカウンタープレーが得意です。また、振り切るように打つバックハンドドライブの威力は高く、普通にブロックしてもオーバーミスするほどです。
女子の選手は高速卓球の中で戦うことが多いため、振りが小さくまとまっていることが多いです。自分のレシーブが速い分相手のレシーブも速くなるため、高速卓球の中で連続して攻撃できるようにフォームが小さくなっています。振り切るような打ち方は威力があるボールが出ますが返球されれば自身のミスにつながりやすいですが、ブリット・エーラントは振り切っても次のボールに対応できる戻りの速さを持っています。
それに加えて上回転系のサーブも強いため相手のレシーブが浮きやすくなり、思い切った攻撃に転じることができるのも彼女のプレーの特徴です。2014年の世界選手権で石川佳純(全農)と対戦した時も、上回転サービスからのバックハンドドライブの攻撃の流れで石川を苦しめていました。
使用用具
ブリット・エーラントの使用用具は、ラケットがBUTTERFLYの「インナーフォースALC.S」で、ラバーは同じくBUTTERFLYの「ディグニクス05」を使用しているそうです。
「インナーフォースALC.S」は、「インナーフォースALC」のブレードを薄くして前陣でのカウンタープレーを軸にラリーをする選手に合うように作られました。
世界ランキング
ブリット・エーラントの世界ランキングは30位(2020年3月時点)で自身最高ランクを更新しています。2017年から2桁ランクに落ち着き、徐々に上昇してきています。カデット時の最高ランクは10位と、幼いころから世界で通用する実力を持ち始めていたことがうかがえます。
オランダ国内大会での主な成績
オランダユース大会 | 女子シングルス優勝(7回) | |
2015年 | オランダ選手権 | 女子ダブルス優勝 |
2016年 | オランダ選手権 | 女子シングルス優勝 |
国際大会での主な成績
2013年 | オーストリアオープン | U21女子シングルスベスト8 |
2014年 | ハンガリーオープン | U21女子シングルスベスト4 |
クロアチアオープン | U21女子シングルスベスト8 | |
2015年 | クロアチアオープン | U21女子シングルスベスト8 |
中国オープン | U21女子シングルスベスト8 | |
ブルガリアオープン | U21女子シングルスベスト4 | |
オーストリアオープン | U21女子シングルスベスト4 | |
2016年 | 世界選手権 | 女子団体5位 |
2017年 | ハンガリーオープン | U21女子シングルスベスト8 |
スロベニアオープン | U21女子シングルスベスト8 |
まとめ
オランダ代表を支える実力派が国際大会でタイトルを獲得できるのか。今後の彼女の活躍に目が離せません。
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