文:ラリーズ編集部
今回は、キリル・ゲラシメンコ(カザフスタン)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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このページの目次
キリル・ゲラシメンコとは?
キリル・ゲラシメンコは、2017年のハンガリーオープンのU21男子シングルスで優勝、2020年のスペインオープンでは一般の男子シングルスにおいて初優勝と急成長を遂げている選手です。カザフスタン代表として活躍するほか、ドイツのブンデスリーガにも参戦してトッププレーヤー達と日々お互いを高めあっています。
両ハンドの技術力はとても高く、ラリーの威力は世界トップレベルです。中でもバックハンドの緩急の付け方は秀逸で世界トップの選手に引けを取らない実力の高さです。
プロフィール
キリル・ゲラシメンコは、1996年12月18日生まれの23歳(2020年5月時点)です。カザフスタン出身で、ドイツ・ブンデスリーガにブレーメンの一員として参戦していました。2019/2020シーズンは、マティアス・ファルク(スウェーデン)やマルセロ・アギーレ(パラグアイ)らとともにチームのプレーオフ進出に大きく貢献しました。
また、カザフスタン代表としても数々の国際大会に出場しています。その国際大会では、マティアス・ファルクやベネディクト・デューダ(ドイツ)など各国のトップ選手の他、木造勇人(愛知工業大学)や三部航平(シチズン時計)など日本の若手選手とも相性が良く、勝利することも多いです。
自身のInstagramには、身体作りのための筋トレの様子や卓球の試合の写真から、プライベートの写真まで数多く投稿されています。こちらにも注目です。
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プレースタイル
キリル・ゲラシメンコの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、振りだしたら止まらないフォアハンドドライブと両ハンドのラリーの安定感が特徴です。基本的に相手のサーブに対してはバックフリックを多用しラリー戦に持ち込みます。
キリル・ゲラシメンコはバックハンドでの緩急をつけたプレーが上手で、安定してラリーする時とバックハンドドライブで盛り返す時で球の重さが大きく変わってきます。そのバックハンドの威力は、アジアチャンピオンの樊振東(ファンジェンドン・中国)とバック対バックで互角以上の勝負ができるほどです。また、ラリーの中で後陣から前陣へ素早く移動してブロックを行うこともあります。
フォアハンドのループドライブも回転量があり、しばしば相手のブロックがオーバーすることがあります。フォアハンドでのブロックやカウンターもまた精度が高く、凡ミスが少ないです。後陣での行動範囲が広いため長いラリーになることが多く、観客を沸かせるプレーをみせることもあります。
使用用具
キリル・ゲラシメンコはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは「フレイタスALC」、ラバーはフォア面に「テナジー05」、バック面に「ディグニクス05」を使用しています。「フレイタスALC」は、ポルトガルを引っ張るエース、マルコス・フレイタス(ポルトガル)と共同開発したラケットです。
世界ランキング
キリル・ゲラシメンコの世界ランキングは46位(2020年4月時点)です。2017年の後半に2桁ランクへと上昇すると2018年には一気に2桁ランク前半へと昇りました。最高ランクは2018年11月の33位です。ジュニアの最高ランクとU21の最高ランクはともに10位台と、ジュニア時代から抜きんでた実力と才能を評価されてきた選手です。
国際大会での主な成績
2015年 | ポーランドオープン | U21男子シングルスベスト4 |
2016年 | チェコオープン | 男子シングルスベスト8 |
オーストリアオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
2017年 | ハンガリーオープン | U21男子シングルス優勝 |
オーストリアオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
クロアチアオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
ポーランドオープン | 男子シングルスベスト4 | |
2018年 | タイオープン | 男子シングルスベスト4 |
2020年 | スペインオープン | 男子シングルス優勝 |
まとめ
カザフスタンを支える若き実力派が国際大会でどのような活躍をみせるのか。今後の彼の活躍に期待です。
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