文:ラリーズ編集部
今回は、中国香港の若手実力派で、ダブルスで非凡な才能を開花させてきた何鈞傑(フージェンジェ・中国香港)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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何鈞傑とは?
何鈞傑は、2014年のフィリピンオープン男子シングルスで優勝すると翌年の2015年から一気に飛躍した選手です。2017年からは男子ダブルスで優勝を重ねるなど、マルチな才能を評価されている選手です。香港男子代表としての他、ポーランドスーパーリーグにも参戦していたことがあり、実力を磨いてきました。
プロフィール
何鈞傑は、1997年4月20日生まれの23歳(2020年5月時点)です。香港出身で、現在は香港代表として国際大会で活躍してます。かつては、ポーランドスーパーリーグにビアリストックの一員として参戦していた経歴があります。
国際大会では主に団体戦で各国のトップ選手に勝利することが多いです。李尚洙(イサンス)やパナギオティス・ギオニス(ギリシャ)らに勝利した実績もあります。また、黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港)と組んだダブルスでは上位進出することも多く、ティモ・ボル/パトリック・フランチスカ(ともにドイツ)ペアや、2017年の世界選手権準優勝の森薗政崇(BOBSON)/大島祐哉(木下グループ)ペアなど世界でも勝ち上がるペアに勝利するほど、トップクラスの実力を誇っています。
プレースタイル
何鈞傑の戦型は左シェーク裏裏の攻撃型で、どこからでも放たれるフォアハンドドライブと前陣での堅いバックハンドが特徴です。プレーの中でもフォアハンドを使用する頻度は高いです。
プレースタイルは水谷隼(木下グループ)と似ていて、シェークハンドの選手の中でもフォアを主戦とする戦型ですが、何鈞傑と水谷で違っているのはレシーブ時のバックハンドの使用率です。相手のサーブに対して、水谷はフォアサイドにはフォアハンド、バックサイドにはバックハンドで対応することが多いのに対し、何鈞傑はフォアサイドに来たサーブにも回り込んでバックハンドでフリックやチキータを積極的に使用します。
写真:何鈞傑/提供:ittfworld
何鈞傑のもう一つの武器は、俊敏なフットワークです。そのため得意なフォアハンドをフォアサイド、バックサイドの両方から打つことができます。後陣でもそのフットワークを活かしたロビングで確実に返球します。
何鈞傑や水谷のように左利きでフォアハンドが強い選手はダブルスにおいても強さが際立ちます。ダブルスはシングルスと違い次に自分が打つまでにある程度の余裕が生まれるので、十分な体勢で打つことが可能になります。そのため、どのコースに来ても得意のフォアハンドで待つことができるので威力あるドライブを放つ回数が多くなります。
使用用具
何鈞傑はラケット、ラバーともにBUTTERFLYの製品を使用していて、ラケットは「ビスカリア」、ラバーは両面に「テナジー05ハード」を使用しているそうです。
世界ランキング
何鈞傑の世界ランキングは102位(2020年4月時点)です。2016年からは2桁ランクで安定していましたが、2019年からはポイント制の大会への出場が少なかったためやや下降傾向です。最高ランクは2016年6月の28位です。また、U21とジュニアの最高ランクはともに2位と、以前から世界で活躍する選手です。
国際大会での主な成績
2014年 | フィリピンオープン | 男子シングルス優勝 |
スウェーデンオープン | U21男子シングルスベスト4 | |
2015年 | ハンガリーオープン | U21男子シングルス優勝 |
カタールオープン | U21男子シングルス準優勝 | |
オーストラリアオープン | 男子シングルス準優勝 | |
2016年 | カタールオープン | U21男子シングルス優勝 |
クウェートオープン | U21男子シングルス準優勝 | |
中国オープン | U21男子シングルス優勝 | |
2017年 | ポーランドオープン | 男子ダブルス優勝(呉柏男と) |
スウェーデンオープン | 男子ダブルス準優勝(黄鎮廷と) | |
グランドファイナル | 男子ダブルス準優勝(黄鎮廷と) | |
2018年 | 香港オープン | 男子ダブルス優勝(黄鎮廷と) |
韓国オープン | 男子ダブルス準優勝(黄鎮廷と) | |
グランドファイナル | 男子ダブルス準優勝(黄鎮廷と) | |
2019年 | カタールオープン | 男子ダブルス優勝(黄鎮廷と) |
まとめ
エースとともに中国香港を引っ張る若手が、国際大会でどのような活躍を見せるのか。今後の彼の活躍に期待です。
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