文:ラリーズ編集部
今回は、2017年には全日本選手権シングルス準優勝、2018年には香港オープンシングルス優勝など、国内外問わず好成績を残している吉村和弘を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れます。
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このページの目次
吉村和弘とは?
吉村和弘は、2017年全日本選手権で水谷隼に敗れたものの準優勝に輝き、2018年5月に行われたITTFワールドツアー・香港オープンではツアー初制覇を飾りました。
その活躍が評価され、強化本部推薦で2019年世界選手権シングルス代表に初選出。同年のTリーグでもビクトリーマッチにて張本智和に2度勝利するなど、話題になりました。
日本だけでなく世界でも活躍する吉村和弘のプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
吉村和弘は、1996年7月28日生まれの25歳(2021年9月時点)で、茨城県出身です。
父親と兄・真晴の影響で4歳の時にラケットを握り、小学校時代は父親がコーチを務める東海ジュニア卓球クラブで腕を磨きました。青森山田中学に進むも、目指したいプレースタイルとの違いから中学3年時に、兄と同じ野田学園中学に転校しました。
写真:吉村和弘/撮影:ラリーズ編集部
野田学園高校2年時の2014年には、全日本卓球選手権ジュニアの部シングルスで優勝を果たしました。高校3年時には、全国高校選抜卓球大会にて主力として青森山田高校を破り、チームを優勝に導きました。
愛知工業大学在籍時には2017年の全日本卓球選手権シングルスで準優勝し、2018年の香港オープンで優勝するなど日本から世界へとその活躍の場を広げています。
写真:吉村和弘/提供:©T.LEAGUE
また、Tリーグではセカンドシーズンまで岡山リベッツに所属、2020年のサードシーズンからは兄や同じ野田学園出身の選手が集った琉球アスティーダに所属となりました。サードシーズンでは単複両方で出場し、ともに勝率が半分を超えるなど安定した実力を誇っています。2021年に始まる4thシーズンでは、2年ぶりに岡山リベッツの選手として出場します。
一方でSNSには息子を可愛がっているパパとしての一面も見ることができます。こちらにも注目です!
吉村和弘のSNSはこちら!
昨日は年内最後の試合を勝利で終えることが出来ました!
このように無事に試合ができ、とても感謝しております。
まだまだ強い #琉球アスティーダ を見せれるようチームメート、チームスタッフの方々と共にまだまだ頑張ります💪💪
Tリーグ運営の関係者の方々、本当にお忙しい中ありがとうございます。 pic.twitter.com/Jx9fTv5ZyA— 吉村和弘 (Kazuhiro Yoshimura) (@kzhr0728) December 25, 2020
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プレースタイル
吉村和弘の戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型です。特徴は日本屈指とも呼び声が高いバックハンドです。前陣、中陣に関わらず強力な打球をコース良く放つことができます。
写真:吉村和弘/提供:ittfworld
また、多彩なサーブを持ち、レシーブ時にはチキータで積極的に攻めることが多いです。兄・真晴と同じく高身長で手足が長いことから、しならすように振るバックハンドは威力が高く、相手がオーバーミスをすることがしばしばあります。
現代卓球ではバックハンドを振ることができるのは当然となりつつある中、吉村兄弟は早くからバックハンドの強化に努め、その才能を開花させました。ともに全日本決勝の舞台で水谷隼(木下グループ)相手に臆することなくバックハンドドライブを多用し、水谷を翻弄していました。
使用用具
吉村和弘はVICTASの契約選手で、ラケットは「ZX-GEAR OUT」、ラバーは両面に「V>15 Extra」を使用しています。「ZX-GEAR OUT」はVICTAS初のアウターカーボンラケットで、木材の球持ちを残しつつ威力を高めたものです。
世界ランキング
吉村和弘の世界ランキングは、2018年5月時点では106位だったものの、6月発表では約30人抜きで75位に上昇しました。その後数字が落ちることがあったものの、2018年12月には65位、2019年9月には自己最高の34位となりました。
現在の世界ランキングは58位(2021年9月時点)となっています。
国内大会での主な戦績
2014年 | 全日本卓球選手権(ジュニアの部) | ジュニア男子シングルス優勝 |
2015年 | 全日本卓球選手権(一般の部) | 男子ダブルスベスト4(平野晃生ペア) |
2017年 | 全日本卓球選手権(一般の部) | 男子シングルス準優勝、男子ダブルス準優勝(藤村友也ペア) |
2018年 | 全日本卓球選手権(一般の部) | 男子ダブルスベスト4(藤村友也ペア) |
国際大会での主な戦績
2017年 | 中国オープン | U21男子シングルスベスト4 |
2017年 | スペインオープン | 男子シングルス準優勝 |
2018年 | 香港オープン | 男子シングルス優勝 |
2019年 | ブルガリアオープン | 男子ダブルス優勝(宇田幸矢と) |
まとめ
日本だけでなく世界でも活躍が期待される吉村和弘。一児のパパとして、公私ともに充実している吉村和弘の今後に注目です。