文:ラリーズ編集部
今回は、中国出身のカットマンで2018年にはポーランドの選手としては初めてのヨーロッパ選手権の優勝者となったリー・チェン(ポーランド)を紹介します。リー・チェンは以前紹介したナタリア・パルティカ(ポーランド)と同じくポーランドのトップ選手として活躍しています。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
世界でもトップレベルのカットマンとして活躍し続けているリー・チェン。今回は、そんなリー・チェンのプロフィールを見ていきましょう。
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リー・チェンとは?
リー・チェンは、中国からポーランドに帰化した選手で、2018年にはヨーロッパ選手権で優勝するなどの実績を持ち、ヨーロッパのトッププレーヤーとして活躍しています。2016年のリオデジャネイロ五輪にも出場しており、団体戦の1回戦で日本代表と対戦しました。
ヨーロッパのトップ選手として活躍するリー・チェンのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
リー・チェンは、1986年7月30日生まれの33歳(2020年2月現在)です。変化をつけたカットを得意としている選手です。
リー・チェンは中国河北省保定市の出身ですが、15歳のときにポーランドに帰化しました。中国にいた頃は攻撃型の選手でしたが、ポーランドに渡った後カットマンに転向したという珍しい経歴の持ち主です。
戦型の変更に苦労したものの、ポーランドに渡った後、5年を経て2006年からポーランド選手として国際大会に出場するようになり、2009年のヨーロッパトップ12で優勝し、頭角を現しました。その後も着実に実績を積み、2018年にはポーランド選手としては初となるヨーロッパ選手権優勝を果たしました。
また、リー・チェンは北京、ロンドン、リオデジャネイロと五輪にも3大会連続で出場しています。2016年のリオ五輪にもシングルスと団体の2種目で出場しており、団体戦の1回戦では日本代表の伊藤美誠と対戦しました。
プレースタイル
リー・チェンの戦型は右シェークバック表カット型で、カットの変化と粘り強さに加え、高い攻撃力が特徴の選手です。
通常のカット型の選手に比べ、リー・チェンは比較的台に近い位置でカットをするのが特徴的です。台に近いところでカットをすることにより、カットの弾道が低くなるだけでなく、前後動が少なくなり反撃に移りやすくなるという利点があります。さらに、バックの表ソフトラバーを生かした変化のついたカットも得点源となっています。
また、リー・チェンはカット型の女子選手の中では攻撃的なプレーが多いことも特徴的です。特に、切れたカットを送り相手にループドライブを打たせてからの中陣からのカウンターを得意としています。
カット型の高い守備力と元攻撃型らしい攻撃力の高さを併せ持つのがリー・チェンの強みとなっています。
使用用具
リー・チェンの使用ラケットは、バタフライの「ハッドロウ シールド」で、ラバーはフォア面にTIBHARの「エボリューション MX-P」、バック面にTIBHARの表ソフトラバー「スピーディー ソフト Dテックス」を使用しているようです。
世界ランキング
リー・チェンの世界ランキングは33位(2020年2月時点)で、2006年以降ほぼ常に50位以内をキープし続けています。最高ランキングは19位(2010年6月)です。
国際大会での主な成績
2008年 | ヨーロッパトップ12 | シングルス準優勝 |
2009年 | ヨーロッパトップ12 | シングルス優勝 |
2010年 | スロベニアオープン | シングルス優勝 |
2011年 | ヨーロッパ選手権 | シングルスベスト4 |
2017年 | ポーランドオープン | シングルスベスト4 |
2018年 | ヨーロッパ選手権 | シングルス優勝 |
2019年 | ヨーロッパ選手権 | 団体3位 |
まとめ
長年高い世界ランキングを維持し、2018年にはヨーロッパ選手権初優勝を果たし、ポーランドのエースとして安定した成績を残しているリー・チェン。東京五輪でもその実力を見せられるのか。日本だけでなく、ポーランドチームの試合にも注目です。