文:ラリーズ編集部
今回は、2018年のヨーロッパ卓球選手権でシングルスベスト4、女子ダブルス2位、混合ダブルス2位と近年になって欧州のトッププレイヤーとして頭角を現しているソフィア・ポルカノバについて紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れます。
世界ランキングは欧州女子の中で最も高い14位に位置し、ノジマTリーグの2019-2020シーズンから木下アビエル神奈川に加入しているポルカノバ。今回は、そんなポルカノバのプロフィールを見ていきましょう。
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ソフィア・ポルカノバとは?
ソフィア・ポルカノバは2018年のヨーロッパ卓球選手権でシングルスベスト4、女子ダブルス2位、混合ダブルス2位と好成績を収めました。その後もワールドツアーでダブルスの成績を残し続け、シングルスでも女子ワールドカップやT2ダイヤモンド・マレーシアにも出場するなど世界のトップ選手として活躍しています。
現在、オーストリアのエースとしてだけでなく欧州のトッププレイヤーとして活躍しているポルカノバのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
ソフィア・ポルカノバは、1994年9月3日生まれの25歳(2020年1月時点)。女子の中では大きい180cmの身長を誇り、上から打ち込んでいく強力なドライブを武器とする選手です。若手ながらヨーロッパ選手権やヨーロッパ・トップ16などの欧州の大会でシングルス・ダブルスともに好成績を収めています。
ワールドツアーのU21では2013年、2014年に優勝を重ね成績を残していました。シニアでは2017年のクロアチアオープンで日本の橋本帆乃香に敗れたものの準優勝に輝きました。その後、2018年のヨーロッパ卓球選手権でシングルスベスト4、女子ダブルスと混合ダブルスの2つのダブルス種目で準優勝に輝き注目を集めました。
2019年にはヨーロッパトップ16で3位となり、T2ダイヤモンド・マレーシアにルーマニアのスッチとともに欧州女子を代表し出場しました。2020年1月時点の世界ランキングでは14位で、欧州女子のトップに位置しています。
2019年11月には木下アビエル神奈川からTリーグ参戦が発表され、いまだ初勝利は収めていませんがチーム初のヨーロッパ選手として注目を浴びています。
プレースタイル
ソフィア・ポルカノバの戦型は、左シェーク裏裏ドライブ型です。180cmという身長を生かした両ハンドによるパワードライブが武器の選手です。ヨーロッパの選手らしく、台からやや距離をとり、中陣から威力のあるボールを打ち込むプレイヤーで、特にリーチを生かしたバックハンドでの攻撃が得意です。
サーブは順横下回転サーブを中心にYGサーブを使用します。右利きの選手に対し順横下サーブでフォアサイドに出るか出ないかのコースとバック深くを突き、得意なバックハンド連打に繋げていく場面が見られます。レシーブではフォア側のサーブに対しても、長い手足を生かしバックで回り込みチキータや台上ドライブを放ち、先手を奪います。
使用用具
ソフィア・ポルカノバの使用用具はすべてバタフライの用具で、ラケットは廃盤となった木材5枚+ZLカーボン2枚合板の「インナーフォース ZLC」で、フォア面は「テナジー05」、バック面は「テナジー64」を使用しているようです。
世界ランキング
ソフィア・ポルカノバの世界ランキングは2013年6月時点で153位でした。その後、2014年6月には34位と1年間で大きくジャンプアップを果たしました。その後、ランキングを少し下げたものの50位から70位の間をキープ。ランキング仕様が変更となった2018年1月には22位となり、20位を維持するトッププレイヤーとなっていきます。2020年1月の最新の世界ランキングでは14位と、自己最高ランキングに位置しています。
国際大会の主な戦績
2017年 | クロアチアオープン | シングルス準優勝 |
2018年 | ヨーロッパ卓球選手権 | シングルスベスト4・女子ダブルス準優勝(ノスコワペア)・混合ダブルス準優勝(フェゲルペア) |
2019年 | ヨーロッパ・トップ16 | シングルス3位 |
ブルガリアオープン | 女子ダブルスベスト4(スッチペア) | |
チェコオープン | 混合ダブルスベスト4(フェゲルペア) |
まとめ
欧州選手権で好成績を収め、ダブルス巧者でもあるソフィア・ポルカノバ。欧州を代表するプレイヤーに成長し続けている彼女が今後日本選手の脅威となるのは間違いない。Tリーグに参戦しているとあってプレーを近くで見れるチャンスもあり、今後も楽しみな選手です。