文:ラリーズ編集部
今回は、国際大会で数々の優勝を果たし、世界ランキングを着々と上げている芝田沙季(ミキハウス)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、世界ランキングを上げる要因ともなっている国際大会での戦績についても触れます。
国際大会を転戦し、急成長を見せ続けている芝田沙季。まだまだその実力は計り知れません。今回は、そんな芝田沙季のプロフィールを見ていきましょう。
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芝田沙季とは?
芝田沙季(しばたさき)は、2018年の6月に行われたITTFワールドツアープラチナ中国オープンの決勝トーナメント2回戦で、当時世界ランキング2位の朱雨玲(中国)に金星を挙げ、その後準決勝で丁寧(中国)に敗れるも、ベスト4に輝き話題になりました。
写真:芝田沙季(日本ペイントマレッツ)/提供:T.LEAGUE/アフロスポーツ
2021年には世界選手権の日本代表選考合宿で代表権を獲得しました。また、2021年からは日本ペイントマレッツの選手としてTリーグにも参戦しています。
他にも数々の大会で優勝を飾っている芝田沙季のプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
写真:大藤沙月(ミキハウスJSC・写真左)/芝田沙季(ミキハウス)/提供:ittfworld
芝田沙季は、1997年8月25日生まれの24歳(2021年9月時点)です。千葉県出身で、日本人選手の中でも徐々に頭角を現している選手です。
ラケットを初めて握ったのは6歳の頃。小学生時代は、地元・千葉県旭市内の卓球クラブで練習していましたが、小学6年生で親元を離れ千葉県の強豪クラブ・千城クラブへと拠点を移して下宿生活を始めました。
写真:芝田沙季/撮影:ラリーズ編集部
高校は、石川佳純(全農)を輩出した名門校・四天王寺高等学校に進学。卒業後、現在の所属先であるミキハウスに入社しました。
ミキハウス入社後に数々のワールドツアーなどの国際大会で好成績を残し、ここ数年で急成長を見せています。2019年4月に発表された女子ナショナルチーム(NT)選手には、世界選手権代表5名の選手(石川佳純・伊藤美誠・平野美宇・佐藤瞳・加藤美優)に加えて選出されました。
写真:芝田沙季/提供:ittfworld
2021年には世界選手権の日本代表選考合宿を勝ち抜き、自身初の世界選手権代表権を獲得しました。そして、本大会では女子シングルスと混合ダブルス(宇田幸矢ペア)に出場し、それぞれベスト32という結果を残しました。
また、同年開催されたアジア選手権では女子団体と女子シングルスに出場し、女子シングルスではベスト8入りを果たし、女子団体では日本女子47年ぶりの金メダル獲得に貢献しました。
写真:芝田沙季(日本ペイントマレッツ)/撮影:ラリーズ編集部
そして、2021-2022シーズンからは日本ペイントマレッツからTリーグに参戦し、シングルス9勝5敗、ダブルスで4勝2敗の成績を残しています。2022-2023シーズンもチームの主力として活躍しています。
プレースタイル
芝田沙季の戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型で、基本に忠実なスタイルと言えます。前陣でも両ハンド振ることができますが、強靭な足腰でフットワークも備えており、中陣からの引き合いなど男子選手のようなプレーも見られます。
写真:芝田沙季/撮影:ラリーズ編集部
サービスは基本巻き込みサービスを使い、その強靭な体幹から繰り出される強力なフォアドライブが決め球となっています。
また、ミキハウスのチームメイトにカットマンの佐藤瞳・橋本帆乃香がいることもあり、カットマンとの相性が良いと言われています。
使用用具
芝田沙季はNittakuの契約選手で、ラケットはSTIGAの「カーボネード45」、ラバーはフォア面に紅双喜の「キョウヒョウ3」の特注ブルースポンジ、バック面にNittakuの「キョウヒョウNEO3」を使用しているそうです。
STIGAのラケットは粘着ラバーとの相性が良く、中国の代表選手も使用しているほどです。また、現代卓球では両面粘着ラバーにして、回転量の変化で戦う選手が増えています。
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世界ランキング
芝田沙季の世界ランキングは62位(2022年9月時点)です。2017年から2桁ランクを維持し続けています。最高ランクは2019年6月の13位です。U21の部では世界ランキング1位になったこともあります。
国内大会での主な戦績
2013年 | インターハイ | 女子団体:優勝 |
2014年 | インターハイ | 女子団体:優勝 |
2015年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス:ベスト8 |
インターハイ | 女子団体:優勝 | |
2019年 | 全日本選手権 | 女子シングルス:ベスト8、女子ダブルス:準優勝 |
2020年 | 全日本選手権 | 女子ダブルス:準優勝 |
2021年 | 全日本選手権 | 女子シングルス:ベスト16、女子ダブルス:準優勝 |
2022年 | 全日本選手権 | 女子シングルス:ベスト16、女子ダブルス:ベスト8 |
TOP32船橋大会 | 女子シングルス:3位 |
国際大会での主な戦績
2017年 | ベラルーシオープン | U21女子シングルス:優勝 |
タイオープン | U21女子シングルス:優勝 | |
ベルギーオープン | 女子シングルス:優勝 | |
スペインオープン | 女子シングルス:ベスト4 | |
2018年 | ドイツオープン | U21女子シングルス:優勝 |
スペインオープン | 女子シングルス:優勝 | |
ベラルーシオープン | 女子シングルス:優勝、女子ダブルス:優勝 | |
2019年 | オマーンオープン | 女子ダブルス:優勝 |
タイオープン | 女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:優勝 | |
アジア選手権 | 女子ダブルス:3位、女子団体:準優勝 | |
2020年 | スペインオープン | 女子ダブルス:優勝 |
ポルトガルオープン | 女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:優勝 | |
2021年 | WTTスターコンテンダードーハ | 女子シングルス:ベスト16 |
アジア選手権 | 女子シングルス:ベスト8、女子団体:優勝 | |
世界選手権ヒューストン大会 | 女子シングルス:ベスト32、混合ダブルス:ベスト32 | |
2022年 | WTTフィーダーブダペスト | 女子シングルス:ベスト4 |
まとめ
国際大会を中心に数々の優勝を収め、世界ランキングを今もなお更新し続けている芝田沙季。まだまだ伸び代がある彼女の活躍が今後も期待されます。