文:ラリーズ編集部
今回は、タイの女子代表を引っ張る若手実力派のサウェータブット・スターシニー(タイ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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サウェータブット・スターシニーとは?
サウェータブット・スターシニーは、2010年のユース五輪で女子シングルスベスト4と突如国際大会に現れ、2015年には東南アジア競技大会で優勝を果たすなど、飛躍的な成長を遂げている選手です。シングルスはもちろんのこと、パラナン・オラワン(タイ)と組んだ女子ダブルスでは国際大会でも上位入賞を何度も果たしている若手実力派です。タイ代表だけでなく、Tリーグ・日本ペイントマレッツに所属して2ndシーズンに参戦し、多くの勝利でチームに貢献していました。
プロフィール
サウェータブット・スターシニーは、1994年12月4日生まれの25歳(2020年5月時点)です。タイ出身で、Tリーグ・日本ペイントマレッツに所属していました。2019/2020シーズンはチーム内でも勝率が高い選手で、早田ひな(日本生命)や梁夏銀(ヤンハウン・韓国)、エリザベタ・サマラ(ルーマニア)など各国の実力者に勝利した実績があります。
タイ代表としても数々の国際大会に出場しています。蘇慧音(スーワイヤムミニー・中国香港)やブルーナ・タカハシ(ブラジル)など世界ランキングで上位に位置する選手にも勝利したことがあり、着実に世界で勝てる選手へと成長してきています。
プレースタイル
サウェータブット・スターシニーの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、前陣でのパワフルな両ハンドを特徴としています。特にバックハンドのミート打ちの技術はとても高く、彼女の得点源にもなっています。また、しゃがみ込みサーブも彼女の持ち味です。
しゃがみ込みサービスを用いるトップ選手は珍しく、男子ではドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)や松平健太(T.T彩たま)、女子では丁寧(ディンニン・中国)や加藤美優(日本ペイントホールディングス)が代表例と言えます。しゃがみ込みサービスは、強烈な回転を加えることができるのと同時に回転量の変化で惑わすことができるのが特徴です。ただし、サーブ時の身体の動きが激しくなるため3球目攻撃がやや遅くなる傾向があり、自分がミスをするリスクも高いです。
サウェータブット・スターシニーのもう一つの武器であるバックハンドのミート打ちは、前陣で戦うことの多い選手によく用いられる技術です。ミート打ち自体はブロックやドライブなどよりも回転の影響がやや受けづらいため、早い打点で仕掛けることができ、ドライブとの回転量の差を利用して相手のミスを誘うことができます。
使用用具
サウェータブット・スターシニーはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは「ティモボルZLC」、ラバーはフォア面に「テナジー05」、バック面に「テナジー80」を使用しています。BUTTERFLYの契約選手モデルラケット「ティモボル」シリーズは2008年の発売以来、卓球ファンに愛され続けているラケットです。
世界ランキング
サウェータブット・スターシニーの世界ランキングは41位(2020年4月時点)です。2015年からは2桁ランクで安定してきています。最高ランクは2019年4月の28位です。ジュニアの最高ランクは10位と幼少期から世界で戦う資質を持っていました。
国際大会での主な成績
2010年 | ユース五輪 | 女子シングルス4位 |
2015年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス優勝 |
チェコオープン | U21女子シングルスベスト4 | |
2017年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルスベスト4 |
クロアチアオープン | 女子シングルスベスト4 | |
タイオープン | 女子ダブルスベスト4 | |
2018年 | タイオープン | 女子ダブルス優勝 |
2019年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス3位 |
インドネシアオープン | 女子シングルス準優勝、女子ダブルス準優勝 | |
2020年 | ハンガリーオープン | 女子ダブルスベスト4 |
ポルトガルオープン | 女子ダブルス準優勝 |
まとめ
前中陣での積極的な攻撃を武器とするタイの主砲が国際大会でどのような戦いぶりを見せるのか。今後の彼女の活躍に目が離せません。
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