戸上隼輔の使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:戸上隼輔(井村屋グループ)/撮影:ラリーズ編集部

卓球選手紹介 戸上隼輔の使用用具・大会成績・プロフィール

2024.11.08

文:ラリーズ編集部

今回は、2022、2023年の全日本選手権で連覇を達成した戸上隼輔を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本情報から、世界ランキングを上げる要因となった国際大会での成績まで触れていきます。

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戸上隼輔とは?

戸上隼輔は、2018、2019年のインターハイを連覇し、2022、2023年の全日本選手権も連破している、国内屈指の実力を持った男子選手です。宇田幸矢と組んだダブルスでは世界選手権で銅メダルを獲得しており、シングルス、ダブルスの両方で結果を残しています。

また、戸上は大のプロレス好きとしても知られており、特に新日本プロレス所属の棚橋弘至選手の大ファン。2023年には雑誌『卓球王国』の企画で、棚橋選手とのスペシャル対談が実現しています。

戸上隼輔のプロフィール

戸上隼輔(とがみしゅんすけ)は2001年8月24日生まれの23歳(2024年11月現在)で、三重県津市出身です。戸上は一家全員が卓球経験者で、卓球クラブに通っていた2人の兄の影響で、3歳のときに卓球をはじめました。父の義春さんは、1982年インターハイ男子ダブルスに柳川高校から出場し、優勝を果たした選手でした。

幼少期は三重県のクラブチームである松生TTCで腕を磨き、全日本ホカバにも出場。2009年にはバンビの部、2013年にはホープスの部でそれぞれ準優勝に輝いています。

小学校を卒業した戸上は、三重県の津市立橋南中学校に進学します。しかし、全国レベルの選手となるために、山口県の野田学園中学校に転校。寮生活と厳しい環境で上下関係を学んだ戸上は、技術はもちろん、精神面で大きく成長を遂げます。

その結果、2013年の全日本選手権カデットの部では13歳以下男子シングルス3位、2015年には14歳以下男子シングルス準優勝という戦績を残しました。


写真:戸上隼輔/撮影:ラリーズ編集部

高校もそのまま野田学園高校に進学た戸上は、1年生からチームの主力としてプレーし、全国区の選手として雑誌やメディアからも注目を浴びる選手となりました。そして、2018年にはインターハイ男子シングルス優勝を果たすと、その活躍が認められ、高校生ながらノジマTリーグT.T彩たまと契約を果たしました。

高校生最後の全日本選手権では男子シングルスで丹羽孝希に勝利する金星を挙げ、準決勝では張本智和に惜敗したものの3位に入賞しました。高校卒業後は明治大に進み、宇田幸矢や高校時代の戦友・宮川昌大らとともに練習に励んでいます。


写真:戸上隼輔/撮影:ラリーズ編集部

Tリーグでは3rdシーズンから琉球アスティーダに移籍してチームの初優勝に貢献。2021年からの4thシーズンも琉球アスティーダでプレーしました。また、2021年には、アジア選手権で男子ダブルスと混合ダブルスの2種目で優勝し、男子シングルスでも3位に入るなど大活躍しました。

2022年の全日本選手権では男子シングルス決勝で松平健太を撃破し、自身初の優勝を飾りました。

そして、同年4月。戸上は自身の成長を求めて、琉球アスティーダを退団し、ドイツ・ブンデスリーガに戦いの場を移します。1部リーグの強豪・オクセンハウゼンに加入し、限られた出場機会の中でヨーロッパトップクラスの選手から勝利を挙げるなど、確かな爪痕を残しました。


写真:世界選手権成都大会男子日本代表/提供:WTT

また、2022年は国際大会へも積極的に出場し、海外のトップ選手とプレーする機会を増やしていきます。9月には自身初となる世界選手権出場を果たし、丹羽が棄権した男子日本代表で張本に次ぐ2番手として銅メダル獲得に貢献しました。


写真:戸上隼輔/撮影:ラリーズ編集部

このように様々な経験を積んだ戸上は、2023年の全日本選手権男子シングルスで張本を破って優勝を飾り、水谷隼さん以来となる男子シングルス連覇を達成しました。

パリ五輪の選考レースが佳境を迎える2023年、戸上は木下マイスター東京からTリーグへの復帰を決断します。戸上にとってはTリーグで3つめのクラブとなり、今後の活躍に大きな期待が寄せられています。

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戸上隼輔のプレースタイル

戸上隼輔の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、両ハンドともに抜群の威力を誇るドライブが特徴です。さらに持ち前の身体能力で、ラリー中の安定感も加わり連続して高速ドライブを放つことができます。

サーブは縦回転のサーブを放ち、相手を翻弄することでサービスエースを多くとることが多いです。基本前陣で構え、3球目までに勝負を決めます。


写真:戸上隼輔と早田ひな/提供:新華社/アフロ

戸上隼輔がインターハイを制すことが出来た要因は2種類のストップ技術がありました。ストップの打球点に変化を付けて相手のリズムを崩したのです。打点が早いストップと遅いストップのチェンジオブペースで相手を翻弄しました。

高校卒業間際には、中陣からのドライブ攻撃の安定感が増し、相手がどこに打っても一定以上の威力で返すことができる選手となりました。ストップはもちろんのこと、チキータもどのコースからでも放つことができるため、台上において隙が無い選手と言えます。

戸上隼輔の使用用具

戸上隼輔はバタフライの契約選手で、ラケットはバタフライの『樊振東 ALC』、ラバーはフォア面にバタフライの『テナジー05ハード』、バック面にバタフライの『ディグニクス05』を使用しています。

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戸上隼輔の世界ランキング

戸上隼輔の世界ランキングは19位(2024年11月時点)で、最高ランキングは14位(2024年6月)です。

戸上隼輔の国内大会での主な戦績

2009年 全日本選手権(バンビの部) 男子シングルス:準優勝
2013年 全日本選手権(ホープスの部) 男子シングルス:準優勝
2015年 全中 男子シングルス:ベスト8
全日本選手権(カデットの部) 14歳以下男子シングルス:準優勝
2016年 全中 男子シングルス:ベスト8、男子団体:ベスト4
2017年 インターハイ 男子シングルス:準優勝
2018年 全日本選手権 ジュニア男子シングルス:3位
インターハイ 男子シングルス:優勝
2019年 全日本選手権 ジュニア男子シングルス:優勝
インターハイ 男子シングルス:優勝、男子ダブルス:優勝、男子団体:準優勝
2020年 全日本選手権 男子シングルス:3位、男子ダブルス:準優勝
2021年 インカレ 男子団体:準優勝
全日学 男子シングルス:優勝
2022年 全日本選手権 男子シングルス:優勝、男子ダブルス:優勝
TOP32福岡大会 男子シングルス:優勝
2023年 全日本選手権 男子シングルス:優勝
TOP32平塚大会 男子シングルス:優勝
NOJIMA CUP 男子シングルス:準優勝
TOP32東京大会 男子シングルス:準優勝
TOP32大阪大会 男子シングルス:優勝
2024年 全日本選手権 男子シングルス:準優勝

戸上隼輔の国際大会での主な戦績

2017年 ジュニアサーキットスウェーデンオープン ジュニア男子シングルス:優勝、ジュニア男子ダブルス:優勝
ベルギーオープン U21男子シングルス:優勝
2018年 ベルギーオープン U21男子シングルス:優勝
ベラルーシオープン 男子シングルス:準優勝
2019年 クロアチアオープン 男子ダブルス:優勝(ペア:宇田幸矢)
2020年 ポルトガルオープン U21男子シングルス:準優勝
2021年 WTTスターコンテンダードーハⅡ 男子ダブルス:ベスト4(ペア:宇田幸矢)、混合ダブルス:優勝(ペア:早田ひな)
アジア選手権 男子シングルス:銅メダル、男子ダブルス:金メダル(ペア:宇田幸矢)、混合ダブルス:金メダル(ペア:早田ひな)
世界選手権ヒューストン大会 男子シングルス:ベスト32、男子ダブルス:銅メダル(ペア:宇田幸矢)
2022年 WTTフィーダーウェストチェスター 男子シングルス:ベスト4、男子ダブルス:優勝(ペア:宇田幸矢)
WTTフィーダーフリーモント 男子ダブルス:優勝(ペア:宇田幸矢)
世界選手権成都大会 男子団体:銅メダル
2023年 WTTシンガポールスマッシュ 男子ダブルス:ベスト4(ペア:宇田幸矢)
WTTコンテンダーアンマン 男子ダブルス:準優勝(ペア:宇田幸矢)
WTTスターコンテンダーゴア 男子ダブルス:準優勝(ペア:宇田幸矢)、混合ダブルス:準優勝(ペア:張本美和)
WTTスターコンテンダーバンコク 混合ダブルス:ベスト4(ペア:張本美和)
WTTコンテンダーアンタルヤ 男子シングルス:ベスト4
WTTコンテンダー太原 男子シングルス:準優勝
2024年 WTTコンテンダードーハ 男子シングルス:ベスト4
WTTサウジスマッシュ 男子ダブルス:準優勝(ペア:篠塚大登)
WTTコンテンダーザグレブ 男子シングルス:準優勝
パリ五輪 男子シングルス:ベスト16、男子団体:4位
アジア選手権 男子ダブルス:銅メダル(ペア:篠塚大登)

まとめ

戸上隼輔は日本トップレベルの実力者として日本国内のみならず世界大会でも優勝する実力を持っています。まだ20歳と若いので今後の日本を背負う存在となることに期待したいです。

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